何で山手線だけホームドアを整備しているのか!? 他は必要ないの?

何でJR東日本では山手線だけにホームドアを設置しているのか。他の路線でも線路への転落事故が多発しているにも関わらず、なぜ東京をぐるっと一周しているここだけにすべての駅に整備することを最優先しているのか。

そもそもホームドアをつける目的とは、線路への転落や列車との接触事故を防止することである。都会では駅ホーム上を何百人という数の人が歩くため、どうしてもそうした事故が起こりやすい。それらを阻止するための設備がホームドアというわけだ。

山手線は日本の首都である東京都心を環状運転するため、都内でも特に利用者数が多い路線となっている。日本一という地位を持っていることが、優先的なホームドアの設置へと結びついていると考えてよいだろう。

山手線さえなかなか全駅設置が終わらない!

山手線ホームドア

山手線には29駅が線内に存在する。最初にホームドアが設置されたのは2010年の恵比寿駅である。計画が発表されたのは2008年のことであり、約2年で最初の設置工事が行われた。

ところが、現在でもまだすべての駅に設置し終えたわけではない。新宿駅や東京駅などのかなり大きな駅への整備はまだ進んでいない。新幹線の玄関口と日本一利用者数が多い駅はまだ何もないというわけだ。

山手線だけですべての駅にホームドアを設置するには約550億円かかるとみ見積もられている。巨大な資金が必要であり、まったく安くはない投資となるのは目に見えている。

技術的な問題もある。従来の駅のプラットフォームではホームドア分の重量には耐えられないケースが多い。そのため、改修工事も必要になっている。これが、東京駅や新宿駅への設置が遅れている理由である。

コストが膨大になる点がメインであるとはいえ、改修工事が求められるのもまた、山手線の全駅ホームドア設置がなかなか思うように進まない原因となっている。




他の路線ではまったくホームドアがない理由とは?

可動式ホームドア

では、なぜ山手線以外の他の路線へのホームドア設置はまったくといっていいほど進んでいないのか。

この理由こそがコストの大きさだ。29駅への整備で約550億円かかるのに、それ以外の路線にも導入すればJR東日本はもはや資金を捻出することが難しくなる。

確かに首都圏の鉄道は利用者数がどこも多くて黒字幅はかなり大きい。お金がまったくないわけではない。しかし、各線で必要とされている設備はホームドアだけではない。

既存車両の老朽化に伴う新型車両の投入であったり、信号設備の改良であったりする。どれにも言えることは、コストがかなり要するということだ。鉄道で使われている設備はどれも高いものだらけである。

線路への転落や列車との接触事故を抑止するためにホームドアを付けるのはかなり優先されるべき課題であるのは事実。しかし、それ以上に即座に行わないといけないものも数多く存在するのも間違いない。

こうしてことが、山手線を除く他の路線へのホームドアの設置が積極的に進められていない理由である。

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