都営三田線の混雑率は!? 朝と夕方のラッシュの時間帯は?

都営三田線の混雑率

都営三田線は比較的空いている地下鉄路線とされているが、混雑率は具体的にどれくらいのレベルなのか。朝と夕方のラッシュの時間帯において、具体的な乗車率と車内はどんな感じになるのか。

東京のビジネス街の中心部である大手町駅を目指して都営三田線を使う人が多い一方、住宅街が広がる板橋区へアクセスし、神奈川方面にも東急目黒線とも直通することでつながっている。

地下鉄としてはかなり便利な路線であるのは確かだ。そんな割には、通勤通学の時間帯の混雑度は比較的緩やかな傾向にある。慢性的な輸送力の不足といった問題も都営三田線はまだ無縁といえるレベル。


区間ごとの混雑のレベル

<早見表:区間ごとの混み具合>
駅間 目黒方面 西高島平方面
西高島平~高島平 2 1
高島平~板橋区役所前 4 1
板橋区役所前~巣鴨 5 1
巣鴨~春日 5 2
春日~大手町 4 3
大手町~三田 3 4
三田~目黒 2 5

西高島平方面へ向かう電車よりも目黒方面へ向かう電車の混雑が目立つ。

中でもJR山手線の外側を走る区間において都営三田線の混み具合が激しいことが、上の表からわかる。

西高島平→巣鴨までの区間は都心部を走る地下鉄というよりも郊外とを結ぶ私鉄のような役割を果たしている。

実際、近年は都営三田線の沿線においてマンションや一戸建ての住宅開発が盛んに行われている。大手町などの東京のど真ん中へのアクセスが極めて良いため、住みたい街や沿線として注目されている。

三田線の混雑度はそんなわけで毎年増加傾向にある。土地や不動産価格も高騰しているが、人の流れも加速していることがわかる。

>>【都営地下鉄】路線ごとの混雑率ランキング! 理由も調査

目黒方面行(南行)

目黒方面の混雑状況
区間 混み具合
西高島平~高島平
高島平~志村三丁目 ★★
志村三丁目~本蓮沼 ★★★
本蓮沼~板橋本町 ★★★★
板橋本町~板橋区役所前 ★★★★
板橋区役所前~新板橋 ★★★★★
新板橋~西巣鴨 ★★★★★
西巣鴨~巣鴨 ★★★★★
巣鴨~千石 ★★★★
千石~白山 ★★★★★
白山~春日 ★★★★★
春日~水道橋 ★★★★
水道橋~神保町 ★★★★
神保町~大手町 ★★★
大手町~日比谷 ★★★
日比谷~内幸町 ★★
内幸町~御成門 ★★
御成門~芝公園 ★★
芝公園~三田 ★★
三田~白金高輪
白金高輪~目黒 ★★

各段階ごとの混雑率の目安
:150%以上
★★★★:120%
★★★:100%
★★:80%
★:50%

板橋区役所前駅辺りからピーク区間と同じくらいの混み具合になる。

雑誌や新聞を広げて読むのは不可能。手荷物は車内のどこにいても周囲の人に触れる。

立っている人は他人と接することがよくある。ドア付近ではスマホの操作ができないようなレベル。

まとまった乗客が降りていくのは、次の駅になる。

  • 溜池山王駅
  • 虎ノ門駅
  • 新橋駅
  • 銀座駅
  • 日本橋駅

これらの駅に到着するたびに乗車率が下がっていく。大手町駅、日比谷駅を過ぎると乗客数は一気に少ない状態になる。

西高島平方面(北行)

西高島平方面の混雑状況
区間 混み具合
目黒~白金台 ★★★★
白金台~白金高輪 ★★★★
白金高輪~三田 ★★★
三田~芝公園 ★★★★
芝公園~御成門 ★★★★
御成門~内幸町 ★★★★
内幸町~日比谷 ★★★★
日比谷~大手町 ★★★
大手町~神保町 ★★★
神保町~水道橋 ★★
水道橋~春日 ★★
春日~白山 ★★
白山~巣鴨
巣鴨~西巣鴨 ★★
西巣鴨~新板橋 ★★
新板橋~西高島平

各段階ごとの混雑率の目安
★★★★:120%以上
★★★:100%
★★:80%
★:50%

最混雑区間でもドア付近でスマホの操作はギリギリ可能なレベル。雑誌や新聞を読むのは困難。

リュックを背負って乗るのもドア付近のみならず、車内奥でも無理。

ただ、乗客同士が押し合うような激しい混雑とまでは行かない。

東急目黒線からの直通列車は混雑しているものの、目黒駅で大量に降りていくためやや混雑は解消される。

南北線との共用区間の目黒→白金高輪は混んでいる一方、白金高輪駅で南北線へ乗り換える人が多いため、ここでひと段落する。

白金高輪始発は比較的空いている。こちらは終点までひどい満員電車にはならない。

東京の地下鉄路線の混み具合について
路線名 混雑率 最混雑区間
銀座線 157% 赤坂見附→溜池山王
丸ノ内線 161% 新大塚→茗荷谷
日比谷線 164% 三ノ輪→入谷
東西線 199% 木場→門前仲町
千代田線 178% 町屋→西日暮里
有楽町線 159% 東池袋→護国寺
半蔵門線 170% 渋谷→表参道
南北線 153% 駒込→本駒込
副都心線 146% 要町→池袋
浅草線 129% 浅草橋→日本橋
新宿線 158% 西大島→住吉
三田線 156% 西巣鴨→巣鴨
大江戸線 155% 中井→東中野

参考:通勤ラッシュの時間帯のピークとは何時から何時まで!?

東京23区内を走る地下鉄路線については上記で解説。

<参考元:国土交通省の混雑率等の統計情報混雑の見える化(東京都交通局)

乗車率は最大で149%(西巣鴨~巣鴨)

国土交通省の調査で出された混雑率を示したデータによると、都営三田線の乗車率の最大値は149%と公表されている。その区間は西巣鴨駅~巣鴨駅である。

朝のラッシュの時間帯は、JR山手線の外側の住宅街に住む人々が都営三田線を利用して都心へ移動する。

7時台と8時台については都心部を目指す通勤客でいっぱいになるのは言うまでもない。最大乗車率を記録するのは7:30~8:30の間である。

そして、巣鴨駅にて山手線に乗り換える乗客が一定の数存在することから、最も混雑する区間は西巣鴨~巣鴨という結果になっている。

巣鴨駅以南については、座席が満席になるのは確かだが、他路線との乗り換え駅が多数あるということから乗客の入れ替えが激しい。

混雑率は北側と比べて低く比較的空いている。乗り換え駅を中心に降りていく人のところを狙って座席を確保できる可能性も高い。

東急目黒線からの直通列車の混雑は?

三田線のラッシュの時間帯

東急目黒線内からの直通電車についても、東急線内の混雑率は比較的高くて満員電車となっているものの、JR山手線との乗り換え駅である目黒駅にて多くが降りる。そのため、都営三田線内に入れば一気に空いてくる。

しかも、東急目黒線についても路線の距離が短く、あくまでも東横線のバイパス路線のような役割という位置づけとなっている事情もあり、ラッシュの時間帯であってもそれほど混まない。

都営三田線は運営媒体が東京都交通局で、同じく東京都心部を走る東京メトロ(旧営団地下鉄)とは運賃の料金体系が違い、利用者の多くから不便だと見られている。

これにより、都営三田線をあえて避ける人も一定数いるようだ。どうしても目黒駅でJRに乗り換えたり、東京メトロ南北線の方を利用する人が多数派になる。

大手町を目指す人が利用したい路線であるとはいえ、他の路線と比較すると混雑率は低くて、通勤客にとってもやさしいというレベルといえるのではないだろうか。

時間帯ごとの混雑

―(大手町駅にて調査)―
朝の時間帯 混雑レベル 夕方の時間帯 混雑レベル
6:30-7:00 2 16:00-17:00 2
7:00-7:30 4 17:00-18:00 4
7:30-8:00 5 18:00-18:30 5
8:00-8:30 5 18:30-19:00 5
8:30-9:00 4 19:00-20:00 4
9:00-9:30 4 20:00-21:00 3
9:30-10:00 3 21:00-22:00 3

各段階ごとの混み具合の目安

5:混雑率150%、乗客同士が接する
4:混雑率120%、手荷物が触れ合う
3:混雑率100%、吊革・手すりがほとんど埋まる
2:混雑率80%、ドア付近で立っている人がやや多い
1:混雑率50%、ほぼ全員が座れる

通勤ラッシュのピークは以下の時間帯なのがわかる。

  • 朝=7:30~8:30
  • 夕方と夜=18:00~19:00

これらの前後の時間帯でも立ち客が多く発生するくらいの混み具合にはなるものの、満員電車というほどではない。

朝のピークは7時半~8時半

都営三田線に限った話ではないが、朝ラッシュのピークを迎えるのは午前7:30~8:30までの約1時間である。

この時間帯に都心を象徴する駅である大手町駅に到着する電車が最も混雑が激しい。職場や学校へ向かう人々がちょうど集中する。

早朝で空いているのは6時台までと考えてよい。7時台に入る前ならまだ人の大きな流れが起きる前で、座れないとしても車内空間には余裕がある。

7時台と8時台は朝ラッシュの代表格と言える時間帯になり、確実に座れないと考えて電車に乗る必要がある。

朝ラッシュが緩和されるのは9時台になってから。日中の空いているオフピークがスタートするのは10時台から。

夕方は18時台がピーク

都営三田線の帰宅ラッシュになる夕方・夜の時間帯

一方の帰宅ラッシュとなる夕方から夜にかけての混雑のピークは18時~19時頃までである。

職場の多くが17時から18時までの間が終業時刻に設定されている。これに合わせて定時で帰宅する人々が電車に乗る時間帯が18時台になるわけだ。

都営三田線の場合、西高島平方面へ向かう北行の電車は比較的回転が良い。近距離利用者が多く、なにより都営三田線単独で直通先がないからだ。

一方の東急目黒線へ直通する日吉方面の電車はなかなか乗客の入れ替えが起きない。都営三田線内で座れなかったら、目黒線内もまず座れないと考えてよい。

夕方および夜の帰宅ラッシュが落ち着くのは20時頃以降になる。それまでは満員電車が続く。

都心までが近い

都営三田線のもう1つのメリットとして、沿線の駅から都心までの距離が短くて所要時間が短い点がある。

短時間で郊外の住宅地から大手町などの都心へアクセスできるのも都営三田線の注目するべきポイントだ。

始発駅である西高島平駅から大手町までの所要時間は36分が標準となっている。何時間も通勤に使う必要がないのは魅力的な利点だろう。

さらに、ほぼ全線が地下を走っていることもあり、天候などによる遅延が発生することが少ない。時刻表通りに列車がやってくる確率も高いのも長所といえる。

都営地下鉄ということで、東京メトロなどと比べると駅間距離は短い傾向にあるものの、それでも混雑率が低くて便利なのは確か。都営三田線の沿線に住むという選択肢にはかなりのメリットがあると考えられる。

他の路線の混雑状況

接続駅 路線
新板橋 埼京線(板橋駅)
西巣鴨 都電荒川線
巣鴨 山手線
春日 都営大江戸線丸ノ内線南北線(後楽園駅)
飯田橋 中央総武緩行線

東西線有楽町線都営大江戸線

水道橋 中央総武緩行線
神保町 都営新宿線半蔵門線
大手町 東西線千代田線、半蔵門線、丸ノ内線
日比谷 千代田線、有楽町線日比谷線
三田 都営浅草線、山手線、京浜東北線(田町駅)
白金高輪 南北線との分岐点
目黒 山手線、南北線
東急目黒線へ直通>

>>【首都圏編】関東地区の鉄道路線の混雑率をランキング化!


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東京メトロ 銀座線丸ノ内線日比谷線東西線千代田線有楽町線半蔵門線南北線副都心線
都営地下鉄 浅草線新宿線三田線大江戸線日暮里舎人ライナー
京浜急行電鉄 京急本線
相模鉄道 相鉄本線相鉄・JR直通線
東急電鉄 東横線、(みなとみらい線)、田園都市線目黒線大井町線池上線
小田急電鉄 小田原線江ノ島線
京王電鉄 京王線井の頭線相模原線
西武鉄道 新宿線池袋線
東武鉄道 東上線スカイツリーラインアーバンパークライン
京成電鉄 京成本線押上線
横浜市営地下鉄 ブルーライングリーンライン
その他 つくばエクスプレス東葉高速鉄道北総鉄道新京成線埼玉高速鉄道東京モノレールゆりかもめ湘南モノレール江ノ島電鉄線

混雑の目安については『【レベル別】鉄道の混雑率の目安! 数値ごとの体感』にて解説。