京王線の高架化で遅延減少!? 開かずの踏切が解消されるだけでない!

京王線では笹塚駅~仙川駅間において高架化の工事が進められている。完成する時期としては2022年頃と発表されている。これが実現すると朝ラッシュの電車の渋滞とノロノロ運転が大幅に減ると見込まれている。

現在は線路が地上を走っていることから、踏切で一般道路と交差している状況になっている。車と電車が衝突するといった人身事故も多発していて、そのたびに運転見合わせとなって遅延の原因になっているのは言うまでもない。

京王線は高密度運転されている首都圏有数の私鉄ということもあり、開かずの踏切が多い。それが今回の高架化の事業によって2022年頃をめどに解消される。

長時間無駄に待たされるケースが多くて厄介な踏切が消えることで、沿線に住む人々にとってはかなり大きなメリットであろう。ただ、京王線の高架化は周辺を行き来する人以外にもメリットがある。


明大前駅が2面4線化される

京王線複々線化

京王線の高架化の目玉といえば、明大前駅の2面4線化ではないだろうか。この駅は京王線(本線)と井の頭線の乗換駅である。

乗降客数がかなり多い主要な駅ではあるものの、現在は2面2線の構造となっている。朝ラッシュの時間帯は特に新宿方面の上り電車にて乗降時間が長くなってしまうことが多く、それにともまって後続の列車が駅ホームの手前で止まってしまう。

電車の渋滞は毎朝目にする光景となっている。ひどい場合には2駅くらい手前から前を走る電車に接近して徐行運転を余儀なくされるケースもある。これは「ノロノロ運転」と呼ばれる。

渋滞の原因である明大前駅が2面4線化されることにより、これまでとは違って相互発着が可能になる。駅ホームの手前で停止していた電車が待避線へ入ること、2つの電車を同時にホームにつけられる。

ノロノロ運転による遅延が減る!

明大前駅

出典:www.youtube.com/watch?v=iact09KVhjk

遅延の減少にもつながる。ノロノロ運転により、電車が慢性的に約5分遅れていたのが、今後は定時運行が可能になる可能性が大きい。しかも、所要時間も相当短縮される見通しだ。

前を走る電車に突っかかることを前提にした現在のダイヤが改正されて、朝のラッシュの時間帯の明大前駅手前の徐行運転を考慮しないダイヤへと変化することが期待されている。

特急や準特急、急行などの通過駅がある速達列車においては特にその恩恵の規模が大きいだろう。ノロノロ運転が減れば、当然各駅停車と比べてより速達性が保たれるようになる。

開かずの踏切も消える

沿線の住民にとっての高架化のメリットとしてば、開かずの踏切が解消される点だ。京王線の場合は特に高密度運転されていることから、線路は常に列車が走っている。踏切が開く時間はほとんどない。

踏切によって道が封鎖されれば、線路を超えて行き来することができない。地下道があればいいが、それが設けられていない場所もかなり多い。

線路そのものが高架化されれば、地上の道路はそのまま障害物なしに線路を超えることができる。線路を超える時間はどんな時であってもたった5秒程度になる。

踏切による地域が遮断された状態がなくなれば、より沿線の土地が活気づけられる可能性が高いのも確かだろう。

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