<一覧表>石油業界のボーナスの支給額の実績

石油業界

石油会社のボーナスは、旧一般電気事業者の場合は基本給の3.0~6.0か月分が相場。

大都市圏をカバーする会社は高めな一方、地方圏をカバーする会社になると低い傾向。

さらに、社会情勢によってボーナスが変動し、特に不利な立ち位置にあるのが原子力発電に関する分野。


主な石油会社の年間賞与

原油を採掘から輸入、精製、販売まで行う石油元売

主要な石油会社の年間賞与の平均的な基準は下記の通り。

石油会社 年間賞与(基本給ベース)
ENEOS 6.0ヶ月
出光興産 5.5ヶ月
コスモエネルギーホールディングス 4.0ヶ月
国際石油開発帝石 6.0ヶ月
三愛石油 4.0ヶ月
富士石油 6.0ヶ月
東亜石油 6.0ヶ月
石油資源開発 6.0ヶ月
伊藤忠エネクス 6.0ヶ月
三菱商事天然ガス開発 (6~8ヶ月)
サミットエネルギー開発 (6~8ヶ月)
伊藤忠石油開発 (6~8ヶ月)
三井石油開発 (6~8ヶ月)
三菱商事エネルギー 7.5ヶ月
日本海洋掘削 2.5ヶ月

いずれも業績連動型の方式かつ、各社員個人の評価も算定に考慮されるものの、平均的な目安はこのようになる。

日本海洋掘削とコスモエネルギーホールディングス以外の会社では5.5ヶ月分以上で推移。大手石油元売会社や総合商社傘下の石油関連企業では6ヶ月分は支給されるところがほとんど。

原油価格によって賞与は変動するものの、いつの時代でも他の業種に比べるとボーナスは高めの傾向。

参考:<早見表>石油業界の平均年収を各社ごとに一覧化

賞与6ヶ月分超の会社

年間6ヶ月分の賞与

石油業界でも1年間トータルの賞与が6ヶ月分以上出る企業は下記の通り。

  • ENEOS(旧JXTGエネルギー)
  • 国際石油開発帝石
  • 富士石油
  • 東亜石油

これらの他、総合商社傘下の石油関連企業も該当する。

ENEOS(旧JXTGエネルギー)

ENEOS(旧JXTGエネルギー)のボーナスは6.0ヶ月分。

目安として、30歳の時点で1年間で約200万円の賞与がもらえる。

業界首位だが、原油価格が大幅に下落すると業績悪化することから、その年度は5.0ヶ月分ほどになることもある。

ただ、5ヶ月を下回ることは基本的にない。

国際石油開発帝石

国際石油開発帝石もボーナスは6.0ヶ月分。

近年は原油価格の下落によって赤字になる年度も出ているものの、社員の賞与は依然として高い。

同様に、30~35歳の社員だと平均して年間200万円の賞与が支給される。

富士石油

富士石油は石油精製を専門とする会社だが、平均すると年間6.0ヶ月分の賞与が支給。

製油所を持つ会社が国内では限られていて、ビジネスモデルの面で安定していることもあり、収益性は良好。それが社員のボーナスにも反映されている。

新卒採用で入社したと仮定すると、30~35歳の社員だと平均して年間200万円の賞与が支給される。

東亜石油

東亜石油は出光興産の石油精製部門を担当する会社で、出光興産の傘下の子会社。ボーナスは平均で年間6.0ヶ月分が支給。

原油を精製して、それを再び出光興産等に売却するビジネスモデルから、原油価格には大きく左右されにくい。

収益は安定していて、なおかつ他社との競争もなく、その分賞与も高い水準。

石油資源開発(JAPEX)

石油資源開発(JAPEX)の年間賞与は6.0ヶ月分。

油田開発を行う会社で、原油価格の変動によって収益性が上下するものの、石油業界の中では高い方。

30歳の時点では1年間トータルで約200万円ほどが支給される。

賞与4~5.5ヶ月分の会社

石油業界の中では賞与が少なめの会社は下記。

  • 出光興産
  • コスモエネルギーホールディングス

いずれも石油元売会社で、業界第2位と第3位。諸外国にて油田権益を持つ会社でもある。

出光興産

出光興産の年間賞与は平均で5.5ヶ月分。業績連動型かつ個人評価考慮型だが、ENEOSや国際石油開発帝石に比べるとやや少なめ。

新卒採用での入社で30歳の時点だと、年間でもらえる賞与は約180万円。

近年は特に原油価格が下落していることが影響。業績が良い年度だと年間で6ヶ月分の支給が平均になる。

コスモエネルギーホールディングス

コスモ石油をはじめとするコスモエネルギーホールディングスの年間賞与は平均で4.0ヶ月分。

基本給がやや高い会社だが、賞与の基準は低め。

新卒採用での入社で30歳の時点だと、年間でもらえる賞与は約120万円。

三愛石油

三愛石油の年間賞与は平均で4.0ヶ月分。

エネルギー商社として、石油製品、LPガス等の卸販売、航空燃料取扱事業、羽田空港の給油施設、天然ガスの販売を主力事業とする会社。原油の採掘や輸入、精製を行う会社ではないため、他社とは事情が異なる。

30歳の時点での1年間の賞与支給額は100万円程度。基本給も決して高くはないため、他社よりも劣る。

総合商社傘下の石油関連企業は賞与が高い

総合商社

総合商社傘下の石油関連企業では、年間賞与の支給基準はかなり高い。

ほとんどの会社にて、6~8ヶ月分程度が支給される。

具体的な会社名は下記の通り。

  • 伊藤忠エネクス
  • 三菱商事天然ガス開発
  • サミットエネルギー開発
  • 伊藤忠石油開発
  • 三井石油開発
  • 三菱商事エネルギー

ただ、正式な支給基準に関しては公表されていないところもある。あくまでも業績連動型の支給方式とだけ公開。

なお、総合商社本体では1年間の賞与支給額は基本給の8~12ヶ月分程度になるところが目立つ。

上記の企業はあくまでもグループ会社というポジションのため、親会社よりは賞与は少なめ。

おすすめ記事

インフラ/総合商社業界の年収について
業種 会社名
総合商社 三菱商事伊藤忠商事三井物産丸紅住友商事双日豊田通商兼松
高速道路 首都高阪神高速NEXCO東日本NEXCO中日本NEXCO西日本
電力会社 東京電力中部電力関西電力九州電力東北電力中国電力四国電力北海道電力沖縄電力北陸電力J-POWER(電源開発)日本原燃日本原子力発電ユーラスエナジーHDSBエナジー三菱日立パワーシステムズイーレックス
ガス 東京ガス大阪ガス東邦ガス西部ガス静岡ガス京葉ガス北海道ガス広島ガス北陸ガス
石油 ENEOS(旧JXTG)、出光興産コスモ石油国際石油開発帝石伊藤忠エネクス

上記ではインフラ業界及び総合商社の平均年収および給料体系について解説。