名鉄の運賃が高いのはなぜ!? 値段が安くない理由とは?

名鉄の運賃は全般的に高いと感じたことはないだろうか。料金を見ると距離に対する値段はJRの幹線区間のものとほとんど変わらないところが多い。どうしてもっと安くならないのか、そんな疑問を感じたことがある人は多いだろう。




名鉄は愛知県内では営業キロが最長の鉄道会社であり、日本全国の私鉄の中でも近鉄・東武に次いで長い。名古屋市を中心とした中京圏の中では絶対に欠かせない鉄道である存在だ。

しかし、運賃は決して安くない。ほとんどの路線で加算運賃が適用されている。JRよりも安く設定されているのは名古屋本線のみである。利用者が比較的多い犬山線や常滑線についても基本料金の1.25倍に設定されている。

JR東海との競合区間は安い

名鉄

運賃が安く設定されている名古屋本線だが、ほかの路線と比べて運賃が高くはなっていない理由は、JR東海との競合があるためである。

名鉄名古屋駅や金山駅から岐阜方面と豊橋方面は、どちらもJR東海道線と線路が全線に渡って並行している。途中の駅についても、JRと名鉄の場所そのものは違っていても互いの距離はかなり近いところがほとんど。

沿線の鉄道利用者は名鉄かJRかを自由に選べる環境となっているわけだ。特に人が集中する名古屋市内の中心部まで行くための交通手段としては、互いを比較しながら選べる。

所要時間で劣勢に立つ名鉄

JR東海の新快速

名鉄がJR東海に圧勝しているとは言い難い。JR東海道線では新快速・特別快速・快速などの速達列車が運転されているが、同じ区間を乗車するとJRの方が圧倒的に所要時間が早い。

JRは直線が多くて線形が極めて良好である一方、名鉄名古屋本線の線形はあまり良くはない。制限速度がかかるカーブが多数あり、スピードを安定して出せないのが現状となっている。

運行本数の面でも、速達列車はどちらも変わらない。JR東海道線では快速系の列車が毎時4本走っている。名鉄もまた快速特急と特急を合わせて毎時4本走っている。

このように競争が激しい区間なため、名古屋本線の運賃は他路線よりも安くなっているわけである。



採算が悪い名鉄

一方で、JRとの競合がない独占エリアでは運賃は高い傾向にある。主要路線といわれている犬山線と常滑線もまた、名古屋本線の運賃よりも1.25倍値段が高い。

名鉄は黒字の私鉄であるのは確かな事実である。しかし、採算性は全国の私鉄と比較すると悪いといえる。特に主要な大手私鉄に分類される鉄道事業者の中では最も収益性が低い。

名鉄の利益率

理由としては、まず第一に人口が少ない点が挙げられる。首都圏や関西圏は人口そのものが多いこともあって、電車に乗る人の総数が大きい。他社との競合があったとしても十分利用客が乗ってくる。

中京圏の愛知県内の場合、日本の2大都市と比べると鉄道利用者の総数は自然と少ない。これが運賃収入の金額が少ないことにつながっている。

さらに、愛知県は都市圏としては車社会が広く普及している地域でもある。名古屋市の中心部からちょっと離れれば駐車場が整備されているところが多い。そんな事情もあって、鉄道よりも自動車を使う人が多い。

これらの背景が、名鉄の採算が良くはない結果を引き起こしている。だからこそ、JR東海の路線との競合がない場所の運賃が高く設定されているのである。

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