近鉄南大阪線の急行、なぜ藤井寺や河内松原には止まらない?

近鉄南大阪線において、乗車券のみで乗れる無料の電車は「急行」が最速。日中は30分に1本が運転されているが、なぜ乗降客数が多い藤井寺駅や河内松原駅には停車しないのか。

急行は、大阪阿部野橋~古市間はノンストップとなっている。大阪市やその周辺の自治体の都市部が広がる地域では、急行はまったく停車駅がない。近鉄長野線との乗換駅となっている古市駅が最初の止まる駅となっている。

近鉄南大阪線の中でも特に乗降客数が多い藤井寺駅と河内松原駅については、「準急」が停車する。

大阪阿部野橋~藤井寺間で優等列車として速達運転を行っていて、途中の河内松原駅にも止まる。

近鉄南大阪線の急行

急行とは違い、準急は藤井寺駅から下り側では各駅停車となる。小さな駅にも止まるため、利用者層の中心は中距離利用者がメインである。


急行が古市までノンストップなのはなぜか?

近鉄南大阪線では、大阪阿部野橋を起点に見て近中距離を移動する人には、準急に乗ってもらうことを狙っている。急行に関しては、長距離利用者をターゲットに置いているものと思われる。

特に、奈良県内から大阪市の中心部へ向かう人が多く急行を使う。大阪府内の地域については、なるべく準急を使ってもらうことを狙っているのだろう。

鉄道利用者が集中する大阪市の中心部にやや近いエリアに準急が停車する駅が多いこともあり、運転本数は日中の時間帯でも1時間当たり6本となっている。高頻度で走っているため、乗車機会はかなり多い。

その一方で、急行は遠距離を移動する人向けとなっていることから、運行本数は1時間当たり2本、30分間隔となっている。

近鉄奈良線や大阪線、京都線と比べると、優等列車としては本数が少ない。奈良線では急行・快速急行が合わせて毎時6本、大阪線と京都線、名古屋線では急行が毎時3本が運転されている。

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