JR南武線、なぜ遅延が多いのか!? 人身事故も減らない理由

JR南武線は首都圏の鉄道路線の中でも遅延が生じることが多い。中でも人身事故に起因するものが高い割合を占めている。ホームから線路への転落から踏切内での事故が代表的な原因だが、それが起きる理由とは何か。




南武線の運行形態を見ると、単独となっている。他の路線との直通運転はまったく行っていない。川崎~立川間のみの運転となっていることから、外部からの影響は受けにくい。

しかし、それでも遅延が生じるケースが多く見られる。混雑率が首都圏の中ではトップクラスに入るのと同じように、定時運行の面でも状態は悪い。

踏切に起因する遅れが多い

南武線の特徴として、踏切が多い点が挙げられる。連続立体交差事業が一部の区間では進められているものの、大部分は地上を走る。そして、地上区間では、ほとんどの道路とは踏切で交差している。

大規模な幹線道路となると、南武線の線路とは陸橋または地下道で交差されている。しかし、中規模以下の道路だと踏切となっている。

南武線は古くからある路線のため、道路との立体交差の設備が作れなかったところが多いようだ。

そして、踏切が多ければ、その分事故が起きる可能性が高まる。踏切内での車の立ち往生をイメージする人が多いかもしれないが、遅延の原因となるのはそれだけではない。

線路内への人の立ち入りも理由になる。南武線では開かずの踏切が多いため、急いでいるとつい遮断器が降りている踏切に入ってまで線路を横断する人が後を絶たない。

そこで人感センサーが反応して電車がストップしてしまう。一度緊急停止すると、少なくとも数分の遅れが生じる。

連続立体交差事業が一部の区間では進められている。これが出来れば、該当する地域では踏切がなくなり、踏切事故や線路内への人の立ち入りが起きなくなる。

しかし、それ以外の区間も依然として多く残る。それらの地域では、まだ踏切事故や線路内への人の立ち入りが起きる頻度が減る見込みはないのが現状だ。



ホームドアもない

駅構内での事故も遅延の原因となる。南武線では、利用者数が多い一方、ホームドアの整備は進んでいない。

ホームから線路へ転落する人も後を絶たない。最近では、都心部を中心にいくつかの鉄道会社ではホームドアを設置するケースが増えてきている。

ホームドア

ホームドアがあれば、物理的に人が線路に落ちないため、安全性が大幅に向上する。人身事故が大きく減り、その分電車の遅延が少なくなる。

ただ、南武線ではホームドアの設置予定は今のところは目途が立っていない。連続立体交差事業が優先して行われていて、その次は輸送力の強化への対策が行われるものと考えられる。

ホームドアの設置計画は、その後になる可能性がある。したがって、駅構内での人身事故への対策は当面は行われないだろう。

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