東急池上線に「急行」などの優等列車がない理由とは!?

東急池上線では急行や快速といった通過駅の設定がある優等列車がまったく運転されていない。平日も土日祝日も1日を通してすべて各駅停車のみとなっている。




池上線は五反田駅から蒲田駅までの10.9kmを走る路線である。3両編成で運転されているため、首都圏の通勤路線というよりは地方のローカル線のような雰囲気が漂う。

それでもJR山手線と接続する五反田駅まで乗り入れている。都心直結型の路線というのは間違いない。

同じ東急電鉄でも東横線や田園都市線、大井町線、目黒線では急行などの優等列車がある。各駅停車に加えて遠距離利用者向けのサービスが充実している。

近距離利用者向けの路線

東急池上線

東急池上線とそれ以外の路線との違いは、池上線は完全に近距離利用者向けの路線というところである。都心から遠く離れた郊外へのアクセス手段というわけではない。

東横線、田園都市線は、都心と郊外を結ぶ路線という性質が非常に強い。速達列車の需要が極めて大きい路線である。

目黒線や大井町線は決して距離自体は長くはない。しかし、他の路線への乗り入れを行っているため、遠距離利用者はその一部を利用する。

目黒線は、東京メトロ南北線・埼玉高速鉄道と都営三田線と相互直通運転を行っている。また、武蔵小杉駅や日吉駅から東横線の横浜方面と乗り換える人もかなり多い。

大井町線も二子玉川駅から田園都市線の溝の口駅や長津田駅まで乗り入れる電車が多い。また、田園都市線の沿線から大井町線経由で目黒線に乗り換える人も多い。

同じく長距離を乗る人が少なくない路線である。一方、東急池上線から他の路線へ乗り換えるという人は少数派である。

五反田駅では山手線へ乗り換える人はいるが、蒲田側ではかなり少ない。途中の旗の台駅で大井町線へ乗り換える人も多くはない。

池上線の沿線の人が利用者の主流層である。そのため、近距離利用者がほとんどとなっている。




相互直通運転を行っていない

さらに、池上線は地下鉄などとの相互直通運転を行っていない。そのため、都心から電車1本で乗ってくるというケースがない。

しかも、周辺には大体路線も多い。近くには東急目黒線や都営浅草線、JR京浜東北線が走っている。

都営浅草線

いずれも池上線と比べると駅数が少ないため、所要時間が早い。池上線はこまめに停車駅があるため、地域密着型の路線ともいえる。

やや長い距離を移動するのであれば、駅数が少ない代替手段を使えばそれで済む。わざわざ速達列車を走らせる必要がないのが現状ではないか。

そうした事情から、東急池上線では急行が運転されていない。

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東急東横線vs湘南新宿ライン! 2つの路線を徹底比較してみた

東急東横線と湘南新宿ラインを徹底的に比較してみた。東京の渋谷と横浜を結んでいて、京浜間の鉄道路線としてともに競合する関係となっている。




所要時間や本数、混雑、定時運行の面でそれぞれどちらが優勢に立っているのか。

東急東横線は渋谷~横浜間を走る路線である。2013年からは東京メトロ副都心線と相互直通運転を行っている。

渋谷駅は決して終点ではなく、電車1本で新宿や池袋まで乗り入れられている。

東横線のFライナー特急

東横線単独では、特急・急行・各駅停車の3つの種別が主流となっている。みなとみらい線と一体的に運転されている。

JR湘南新宿ラインは、大宮駅から池袋、新宿、渋谷などを経て横浜や大船まで乗り入れている。東海道線、横須賀線、宇都宮線、高崎線へ直通運転を実施している。

所要時間なら湘南新宿ラインが優勢

渋谷→横浜 新宿→横浜
東急東横線 27分(特急) 34分(特急+急行)
湘南新宿ライン 24分(快速)

28分(普通)

29分(快速)

33分(普通)

渋谷~横浜間の場合、湘南新宿ラインだと特別快速または快速で最速24分となっている。横須賀線系統の普通列車でも28分となっている。

一方の東急東横線の場合、最速の特急でも27分となっている。ほとんど同じ所要時間であるが、若干JR側が早いという結果だ。

湘南新宿ライン

新宿~横浜間だとさらに湘南新宿ラインの方が優勢となっている。JRだと最速で29分で結んでいる。対する東急東横線については、特急で副都心線内は急行となる列車で最速34分となっている。

日中の時間帯は「Fライナー」として、東横線内も副都心線内も最速の優等列車として運転されているが、それでもJR側が所要時間が早い。




運賃は東急東横線が圧勝

運賃については、東急東横線の方が圧倒的に安い。東京メトロ副都心線を同時に利用した場合でも、JR側より安い料金となっている。

渋谷~横浜の場合、東急東横線経由だと270円となっている。一方のJR経由だと390円に設定されている。東急電鉄の方がJRより120円安いことがわかる。

新宿~横浜でも東急東横線+副都心線を経由した場合は440円に設定されている。JRだと550円かかる。こちらでも、東急と地下鉄でJRよりも110円安い。

鉄道会社を2社使うことから、渋谷起点と比べると若干差は縮まっている。だが、それでも湘南新宿ラインの運賃の方が高い料金になっている点は変わらない。

交通費を節約したいのであれば、湘南新宿ラインを使うよりも東急東横線や副都心線を使って移動するのがよいだろう。

なお、JRの場合は湘南新宿ラインのみならず、山手線や埼京線、横須賀線、東海道線などのどの路線を使った場合でも途中で改札を出ない限り、運賃は変わらない。




本数自体は東急が多い

電車の本数そのものは、東急東横線の方が多い。特急・急行・各駅停車の3つの種類が運転されている。合計すると、日中でも1時間当たり14本も走っている。

湘南新宿ラインの場合、日中は1時間当たり4本しか走っていない。

東海道線・高崎線系統の特別快速と快速が合わせて2本、横須賀線・宇都宮線系統の普通電車が2本運転されている程度に限られている。

ダイヤも均等にはなっていない。間隔があくと25分程度電車が来ないこともある。東横線は概ね等間隔で運転されている。特急でも15分間隔で走っている。

東横線では、特急が最速列車である。停車駅が少なく、京浜間を移動する際には狙って乗りたい。急行も優等列車であることは事実だが、停車駅が多いのがネック。

後続の特急には追い抜かれないものの、やや所要時間が長くなってしまう。各停はあくまでも小さな駅を乗り降りするための電車ととらえるのがよい。京浜間の移動にはまったく向いていない。

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東横線vs目黒線、あなたはどっち派!? 2つの路線を徹底比較!

東急東横線と目黒線を比較してみた。2つの路線の所要時間や本数、混雑の激しさ、利便性について違いを見てみよう。それぞれどちらが優勢なのか。




東急東横線は、渋谷駅を乗り入れしている路線で、田園都市線と並んで東急電鉄の主要路線となっている。

また、みなとみらい線・東京メトロ副都心線と相互直通運転を行っている。副都心線を経由して、さらには東武東上線や西武池袋線へも乗り入れている。

東急目黒線は、目黒駅へ乗り入れていて、神奈川県寄りは日吉駅が終点。かつては目蒲線の一部だったものの、東横線の田園調布~日吉間の複々線化によって、目黒線という名称に路線名を変更した。

東横線と目黒線

出典:www.youtube.com/watch?v=pY6c1arooJs

蒲田駅方面へ向かうのを廃止し、東横線の複々線区間へ乗り入れるようになった。同時に、東横線のバイパスという役割を果たすように変わった。

目黒駅からは東京メトロ南北線と都営三田線と相互直通運転を行っている。また、南北線を介して埼玉高速鉄道線へも乗り入れている。




所要時間はどちらもいっしょ

東横線と目黒線では、JR山手線と接続する都心部の駅が違う。前者は渋谷駅だが、後者は目黒駅。また、終着駅も前者はみなとみらい線の元町中華街駅だが、後者は日吉駅。

ただ、所要時間そのものはどちらもほとんど変わらない。各駅停車でも急行以上の優等列車でも、違っても5分も変わらないというところだ。

例えば、武蔵小杉→渋谷は特急で13分、急行で16分、各駅停車で19分(待避なしの場合)となっている。武蔵小杉→目黒も急行で13分、各駅停車で18分。

所要時間の違いについては、どちらも大差ないことがわかる。

都心方面ではどちらも方向的には同じであっても、目的地によって東横線と目黒線を使い分けるのが好ましい。




本数は東横線が多い

(本数/時) 特急 急行 各停
東横線 4本 4本 10本
目黒線 4本 8本

日中の1時間当たりの本数については、東横線の方が多い。特急・急行・各停の3種別の電車が走っているためである。

東横線では特急と急行がそれぞれ4本ずつ、各停が10本運転されている。合計では毎時18本という多さ。

東横線のFライナー特急

対する目黒線は急行が4本、各停が8本というダイヤになっている。合計だと12本ということで、東横線と比べると本数が少ない。

特急という種別が走っていないことが大きな理由といえる。目黒線側は急行と各停しかないため、その分本数が少なく設定されている。

もっとも、首都圏の中では決して少ない本数ではない。平均して5分に1本走っているため、都会ならではの本数の多さといえるのは間違いない。乗車機会は多いのは確か。

混雑は東横線の方が激しい

電車の混雑度に関しては、東横線の方が激しい。10両編成または8両編成で運転されているが、特急だと終日に渡って乗車率が高い。

上下線のどちらも1日を通して乗客が多数乗っている。座席も満席になるため、途中駅だと座れないことが多い。

朝や夕方の通勤ラッシュとなると、かなりの乗車率となる。通勤特急と急行だと、ドア付近に立つと他の人と接するくらいのレベル。

8両編成で運転される東横線

対する目黒線は、それほどひどい混雑とはならない。日中なら、急行でも途中駅で座れることが多い。

通勤ラッシュの時間帯でも、他人と接するほど高い乗車率になることは稀。ダイヤが乱れた時などの異常時に限られる。

さらに、目黒線は路線距離そのものが短いため、混雑する区間と時間が短い。東横線の東京側半分程度の長さとなっている。

朝ラッシュのピークである7時台と8時台でも、都心ならではの満員電車となるのは大岡山→目黒間で、それ以外のところは車内空間にある程度の余裕がある。




利便性は東横線が優勢

利便性は圧倒的に東横線の方が優勢。渋谷と横浜を結んでいるため、都市間輸送という性質があるのと同時に沿線の住民の足ともなっている。

さらに、副都心線を介して新宿や池袋といった中心部へもアクセスしている。横浜と副都心線各所を結んでいるため、利便性はかなり大きい。

副都心線

目黒線は都心の発着駅が目黒駅ということで、それほど大きな駅ではない。神奈川県内も終点が日吉駅ということで、大きなターミナル駅ではない。

途中の大きな駅といえば武蔵小杉駅くらいである。6両編成と短い車両数で運転されている理由もここにある。

東京メトロ南北線と都営三田線と相互直通運転を行っていて、これが利便性が後押ししているという部分が大きい。

ただし、東横線と比べるとJR東京駅方面へ向かう場合には便利な路線ではないか。

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東急池上線の混雑、朝と夕方の通勤ラッシュの混み具合とは!?

東急池上線の朝と夕方はどのくらい混雑するのか。通勤ラッシュのある平日だと、当然ながら他の路線と同じように満員電車となるのは避けられない。しかも、1列車当たり3両編成となっているため、混み具合は激しいと予想できるだろう。




東急池上線では、朝は五反田方面へ向かう電車が、夕方から夜にかけては蒲田方面へ向かう電車がそれぞれ激しく混雑する。

特に朝ラッシュの場合は2、3分間隔で走っている。蒲田駅から五反田駅まで全線を通しで運転する電車に加えて、雪が谷大塚駅にて折り返し運転する電車もある。

乗車率は150%近くに

東急池上線の朝ラッシュのピークとなると、乗車率は150%近くに達する。午前8時前後が最も乗客が殺到する時間帯である。

国土交通省から公表されている各路線ごとの混雑率の統計によると、池上線では最大で混雑率140~150%程度で毎年推移している。

東急池上線

東急東横線や大井町、目黒線では各駅停車のほかに急行が運転されているため、種別によって実際の乗客率にはバラつきが見られるが、池上線は各駅停車しか走っていない。

そのため、どの列車も混み具合に違いは見られない。均一に乗車率は150%くらいと考えてよいだろう。

なお、首都圏の鉄道路線の中では東急池上線は混雑が緩やかな方に入る。都心直結型の路線であるが、利用者数は少ない。

並行する都営浅草線やJR京浜東北線、東急目黒線、東横線などの方がかなり激しく混雑する。郊外のエリアを走る路線という性質が大きいのが池上線の特徴だろう。




旗の台~五反田間が混雑

東急池上線にて本格的に混雑するのは旗の台~五反田間の区間ではないか。旗の台駅は東急大井町との乗り換え駅となっている。

朝は大井町線から池上線へ乗り換えて五反田方面へ向かう人はかなり多く、この駅に到着すると一気に大量の乗客が乗ってくる。

池上線は3両しかないこともあって、乗客の総数自体はそれほど多くはなくても乗車率は大きくなってしまう。

平日だとこの区間では輸送力の不足感を感じている人は多いだろう。もっと連結数を増やしてほしいと思いたいところだ。

3両しかない東急池上線

夕方も同じく、五反田→旗の台までの区間が混雑によっていかにも通勤ラッシュという状況となる。旗の台駅に到着すれば、大井町線への乗り換え客が降りていくため、座席に座れるチャンスが本格的にやってくる。

五反田駅では、先発列車には乗らずにあえて次発列車の列に並べば座席に座れる。

他の私鉄路線とは違って、東京メトロ・都営地下鉄のような他路線への相互直通運転は行っていない。

「山手線との接続駅=始発駅」となっているのが東急池上線のメリットかもしれない。

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東急東横線の全列車10両編成化の予定は!? なぜ8両編成?

東急東横線において全列車の10両編成化は行われる予定がないのか。各駅停車の8両編成のままの状態は今後も続くのか、それともいずれは廃止されるのか。




東横線では特急のみ副都心線との直通が始まった2013年3月より10両編成で運転されている。一方の各駅停車と急行は、8両編成で運転される場合が多い。

東横線内を走る各駅停車はすべて8両編成となっている。急行も一部を除いては各停と同じ数となっている。Fライナーを含む特急は、すべて10両編成となっている。

東横線のFライナー特急

今のところ、東急東横線にてすべての電車を10両編成化させる予定はないようだ。

なぜ10両編成の予定はないのか?

8両編成で運転されている東横線の各駅停車は、今のところ供給不足には至っていない。乗客の数は少なく、ラッシュ時に満員となる程度となっている。

昼間や夜遅い時間帯となると、各駅停車では座席に空席があって座れることが多い。下りの場合は渋谷駅から乗っても、各駅停車だと座れることがある。副都心線からの直通車でも座れる。

上りの場合は、横浜駅でも昼間や夜遅くなら空席がある。みなとみらい線から直通する電車だが、座席に余裕があるほど空いているというわけだ。

各停はほとんどが自由が丘や元住吉、菊名にて後続の優等列車に抜かれる。そんな事情から、短距離利用者が中心となり、需要が少ない。

需要が少ないということで、供給もそれほどいらない。その結果、8両編成で間に合っているというわけだ。

すべての電車を10両編成化しない理由はここにある。なお、直通先の副都心線においても、各停は8両編成で間に合っていることが少なくない。




駅ホームも2両分足りない

特急と急行が停車する大きな駅では、ホームは10両編成分用意されている。しかし、各停しか停車しない小さな駅は8両分にしか対応していない。

現在は緊急時に10両編成の電車も小さな駅に止まれるように簡易型のホームが順次増設されている。

ただ、それでも完全なホームとはなっていない。あくまでも仮設設備のような形となっている。

8両編成で運転される東横線

小さな駅にも停車する各駅停車に10両編成の運用を充てる予定がないことには変わりない。今後も8両編成での運転が続くだろう。

なお、特急は他の種別と比べて大幅に混雑する。停車駅が少ない分、長い距離を移動する人はどうしても特急に殺到。そのため、需要が大きく8両編成では輸送力不足に陥る。

さらに、副都心線を介して直通する西武池袋線や東武東上線では、10両編成での運転が主流となっている。それに合わせるためにも、東急東横線の特急は10両化されたという背景がある。

副都心線との相互直通運転が始まった2013年3月より以前は、東急東横線は特急を含むすべて8両編成で運転されていた。当時はそれでも間に合っていたのは事実。

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東急池上線はなぜ3両編成!? 短い理由とは何か?

東急池上線はなぜ3両編成という短い車両数で運転されているのか。都心直結の路線としてはかなり短い。山手線と接続している五反田駅へ乗り入れているものの、他の路線とは違って地方のローカル線のような存在となっている。




都心直結の路線といえば、ほとんどが10両編成で運転されている。8両または6両編成となると、首都圏では短いといっても過言ではない。

東急多摩川線も同じく3両編成で運転されているが、こちらは蒲田と多摩川駅を結んでいるというわけで、都心直結型ではない。

都心直結の象徴ともいえるJR山手線と接続する鉄道路線としては、東急池上線の3両編成が最も短い編成となっている。

路線距離が短いから

東急池上線

東急池上線が3両編成でも間に合っている最大の理由は路線の距離も短さといえる。営業キロ数は10.9kmということで、かなり短いことがわかる。

路線の距離がなければ、その分えんせんの利用者数も少ない。東急池上線を使う人自体が少ないため、少ない需要に合わせて供給も少なくて済む。

大きな駅も池上線にはない。駅周辺に大きな商業施設が立地しているような大きな駅はなく、ターミナル駅の五反田駅もまた、山手線と接続しているものの規模はそれほど大きくはない。

都心部を走る地下鉄やそのほかの路線とも一切相互直通運転を行っていない。この点で、同じく距離が短い東急目黒線とは違う。

目黒線では、東京メトロ南北線と埼玉高速鉄道線、都営三田線と相互直通運転を実施していることもあり、6両編成となっている。

急行運転も実施されている目黒線とは対照的に、池上線では各駅停車のみとなっている。距離が短いために成り立っているダイヤなのは間違いないだろう。




長編成化の予定はない?

東急池上線の朝や夕方の通勤ラッシュを見ると、どの列車も混雑している。車内は満員となっていて、途中駅から乗ろうとするとやや窮屈感があるのは確かな事実だろう。

しかし、それでも大幅な輸送力不足には至っていない。他の路線だと、朝ラッシュとなると超満員で乗車率が200%近くへ達するところもある。

池上線はそのような「超満員」といえるほどの大混雑にはならない。3両編成でも十分の供給力となっているのは否定できない。

池上線のほとんどの区間で東急目黒線とJR京浜東北線と並行して走っていることもその要因に挙げられる。沿線の住民が池上線に殺到するような構図とはなっていない。

東急目黒線・JR京浜東北線という代替手段も複数用意されていることも、その要因の1つだろう。

目蒲線が目黒線へと移行したときに3両から6両に増強されたときのように、池上線でも6両編成化するべきだという意見も存在するが、需要と供給のバランスは成り立っている。

したがって、今後も従来の3両編成のままの状態が続くだろう。長編成化される見込みはほぼゼロ。




【小田急】特急ロマンスカーに自由席はゼロ! なぜ全車指定席?

小田急電鉄の特急「ロマンスカー」には自由席が一切付いていない。どの列車も全車指定席となっている。なぜJRのような座席指定なしで乗れる車両がないのか。




ロマンスカーに乗る際には、事前に乗車券とは別に特急券を購入する必要がある。合計でかかる運賃の料金は普通列車の2倍ほどかかることが多い。

小田急では特急はすべて有料となっていて、無料で乗れるのは快速急行以下の普通列車だけとなっている。東急や京急、京王とはこの点で制度が違う。

ロマンスカー

ロマンスカーでは、各列車が乗車率100%になるとそれ以上は乗ることができない。満席ということで、この時点で切符は完売となる。立ち席の制度もない。

特急=着席サービス

小田急の特急は、JRのように超速達列車というほどの存在ではない。確かに停車駅は快速急行以下の通勤型車両が使われる種別よりは少ないものの、最高速度自体は変わらない。所要時間も大幅に短縮化はされていない。

ロマンスカーは、速達列車というよりは着席サービスの方が効果が大きい。指定席ということで、乗客は100%確実に座席に座れる。

JRの新幹線や在来線特急は、自由席があるためこのような着席サービスの効果は薄い。割高感も感じるため、特急自体はあくまでも速達性のある列車という位置づけとなっている。

中でも、夕方の下りで運転されるホームウェイ号は着席保障のための列車という性質が大きい。通勤ラッシュの時間帯にあえて運転することで、絶対に座りたいと考えている乗客の需要に応えている。

箱根湯本と新宿を行き来するはこね号も、観光地へ座っていくためのちょっとした贅沢列車のような存在と言えるだろう。




大きな収入源ともなっている

特急ロマンスカーからは大きな収入が得られているのも事実である。乗車券とは別に特急券からの利益もあるため、普通列車とは違った収入源となっている。

小田急電鉄は、神奈川県西部ではやや収益性が悪い区間がある。具体的に言うと、本厚木以西がそれに当たる。

小田急線

この区間は山間部を走っていることから、赤字というほどではないものの、都心に違い部分と比べると大幅に利益室が低い水準となっている。

特急ロマンスカーは、そんな環境でも1人当たりの運賃が高いため、旅客収入が多くなるプラスの要因だろう。

確実に座って電車に乗れるという需要側の要望に加えて、旅客収入を増やしたいという供給型の思惑もあって成り立っていることも否定はできない。

他の私鉄でも似たような例がある。赤字路線を多く保有している東武や近鉄でも有料特急から獲得している旅客収入は大きな企業の利益となっている。

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京浜東北線vs上野東京ライン、何が違う!? それぞれ徹底比較

JR京浜東北線と上野東京ライン(東海道線・宇都宮線・高崎線)ではそれぞれ違いは何か。大宮~横浜間では並行して走る。主要駅であれば同じ駅にも止まる。




かつて、上野駅と東京駅の間は京浜東北線と山手線しか走っていなかったため、東海道線と宇都宮線、高崎線(東北本線)を乗り継ぐためには、京浜東北線または山手線を使うしかなかった。

東京駅はあくまでも新幹線や神奈川方面への玄関口でしかなかった。常磐線を含む北関東方面への玄関口は上野駅だった。

京浜東北線と並行する上野東京ライン

しかし、上野東京ラインが2015年に開業したことで、乗り換えなしで行き来できるようになった。現在は、京浜東北線との役割がまったく違っている。

京浜東北線=各停、上野東京ライン=快速

並行して走る点ではどちらも同じだが、停車駅はその数の面で大きく違う。京浜東北線は小さな駅にも停車し、駅間距離が短い。対する上野東京ラインは、大きな主要駅にしか止まらない。

例えば、東京と上野間では、京浜東北線は神田・秋葉原・御徒町の3駅に停車する。上野東京ラインだと、この区間はノンストップで、線路上にもホームはない。

停車駅が違うということで、所要時間も異なる。駅数が多い京浜東北線の方がどうしても時間はかかってしまう。

上野東京ラインと京浜東北線

東京→上野間では、京浜東北線だと7分、上野東京ラインは4分となっている。小さな駅に止まる反面、3分遅いというわけだ。

したがって、上野東京ラインは京浜東北線に対する「快速」という存在になっているといえる。

ある程度長い距離を移動するのであれば、所要時間が短い上野東京ラインの電車を使うのが良いだろう。




混雑はどちらが緩やか?

朝や夕方の通勤ラッシュ時の混雑については、乗車率はどちらもほとんど変わらない。都心方面へ向かう電車はいずれも超満員となっている。始発駅でない限り、座席に座るのは難しい。

東海道線・宇都宮線・高崎線は、首都圏郊外と東京都心などを行き来する人が使う。京浜東北線や都心部を移動したり、小さな駅を乗り降りする人が使う。

ただし、途中駅で座れるチャンスが多くやってくるのは明らかに京浜東北線の方である。駅数が多いため、乗客の入れ替え頻度が多い。

京浜東北線の朝ラッシュ

出典:www.youtube.com/watch?v=_gG-D_8WsYw

上野東京ラインは、主要駅にしか止まらないため、長い距離を乗り続ける乗客が多い。回転率は悪く、途中駅で座れる確率が小さい。

まとまった数の乗客の入れ替えが起きるのは、東京駅や品川駅、横浜駅、赤羽駅、大宮駅などに限られる。

混んでいる状態でもできるだけ座りたいのであれば、所要時間が長いという欠点はあっても、京浜東北線を選ぶのが良いかもしれない。




本数は圧倒的に京浜東北線が多い

電車の運行本数の面では、京浜東北線の方が圧倒的に多い。どの時間帯においても、上野東京ライン側が少ない。

京浜東北線では、オフピークの日中の時間帯であっても5分間隔で走っている。最も少ない南浦和~大宮間でも最低10分間隔となっている。

一方の上野東京ラインは、1時間当たり6本、平均して10分間隔でしか走っていない。上野~品川間では常磐線の電車もあるが、それでも合計して毎時8本に限られる。

京浜東北線

次から次への電車がやってくるのは京浜東北線の方であることには変わりない。朝や夕方のラッシュの時間帯も、2,3分間隔で運転されている京浜東北線の方が多い。

ちょっとした距離であれば、わざわざ停車駅の少ない上野東京ラインの電車に乗らずに京浜東北線の方を使った方が早く目的地へたどり着けることもある。

停車駅が多いからといって目的地まで行くのにかかる時間も遅いとは限らないのが、本数が多い京浜東北線ならではの特徴ともいえる。

上野東京ラインの本数が10分に1本!? なぜこんなに少ない?

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京浜東北線vs山手線、あなたはどっち!? 違いはあるのか?

JR京浜東北線と山手線は田端~品川間において互いに並行している。品川駅以外は2つの路線のホームは方向別に隣り合っている。停車駅や本数はほとんど同じ。本当に違いはあるのか。




どちらも上野駅や東京駅、品川駅などの主要なターミナル駅を結んでいる。行き先自体は違い、山手線は東京都内を環状運転するのに対して、京浜東北線は大宮と横浜駅を南北で結んでいる。

しかし、田端~品川間に限れば、山手線に乗っても京浜東北線に乗っても大きな違いは見当たらない。

京浜東北線と山手線

出典:www.youtube.com/watch?v=A0wBaSJzMkA

日中の京浜東北線が快速運転を行っている時間帯なら、所要時間が異なるが、朝と夕方以降は各停のため停車駅は変わらない。

分単位での所要時間には違いがない。しかし、秒単位だとどっちが速いのか。そんな疑問を持ったことがある人はいるのではないか。

京浜東北線の方が速い!

山手線と京浜東北線では、駅での停車時間に若干の違いが見られることが多い。京浜東北線の方が速やかに発車する傾向にある。

山手線にはホームドアがほとんどの駅に設置されている。ホームドアがあると、電車のドアが閉まった上でホームドアがすべて閉まらないと発車できない。

山手線のホームドア

ホームドアの方が車両の扉よりも閉まるのが遅い。そのため、車両側が閉まってから動き出すまでには5秒近くのタイムラグがある。

ホームドアで停車時間は増加!? 所要時間が長くなる?

京浜東北線の方は、今のところホームドアが付いていない。そのため、電車のドアが閉まったらすぐに発車する。結果的に停車時間が短いというわけだ。

ただし、車両の性能の面では山手線の方が加速は速い。E231系500番台とE235系0・500番台は起動加速度が3.0km/h/sに設定されている。京浜東北線のE233系1000番台の起動加速度は2.5km/h/sとなっている。

しかし、車両の加速度よりもホームドアの有無の方が所要時間への影響は大きい。




遅延は山手線の方が少ない

一方で、電車に遅延が生じる頻度は山手線の方が少ない。京浜東北線では頻繁に遅れが発生している。

1つの列車の走行距離も長いのが京浜東北線のためというのが理由として挙げられる。JR根岸線へ乗り入れて大船駅まで走ることが多い。また、東海道本線や東北本線とも並行して走っていることから、他路線での影響を受けやすい。

京浜東北線

これらの路線で、京浜東北線と並行する部分で人身事故が発生すると、同時に京浜東北線も運転見合わせとなってしまう。線路内立ち入りなどもダイヤが乱れる原因の1つである。

山手線は距離が短いことから、比較的遅延は少ない。時刻表通りに電車がやってくるのがメリットだろう。

ただし、山手線と京浜東北線の並走区間においてトラブルが起きてしまうと、両路線ともストップする。ホーム上にある非常停止ボタンが押されると、山手線も京浜東北線も止まってしまう。

この点では、京浜東北線も山手線も同じ。京浜東北線にはホームドアが普及していないため、それが付いている山手線にもホームドアなしの悪影響が少なからず移るのは避けられない。

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東急東横線の夕方の帰宅ラッシュ、どれくらい混雑するのか!?

東急東横線の夕方の帰宅ラッシュの混雑について、具体的にどのくらい混雑するのか。平日は通勤特急・急行・各駅停車の3つの種別が運転されている。




通勤通学で乗客が最も殺到するのは18~20時の時間帯である。この時間帯となると、上下線のどちらの方向の電車も満員電車となる。

東急東横線では、みなとみらい線のほかに渋谷駅から東京メトロ副都心線などと相互直通運転を行っている。起点である渋谷駅や横浜駅から乗っても座れる可能性が低い。

通勤特急が最混雑、下りは完全に満員

東横線の夕ラッシュ

東急東横線の夕方から夜にかけての最速列車は通勤特急。停車駅が少ないこともあり、長い距離を移動する人はこれに殺到する傾向にある。

そんなことから、最も混雑が激しいのは言うまでもなく通勤特急となっている。乗車率は軽く100%を超える。一部の時間帯では乗車率は150%程度まで達すると思われる。

ドア付近に立つと他の人と接する可能性がある。さらに、ドアに挟まる人も数人出てくるかもしれない。押し屋が必要なほどではないものの、朝と変わらないくらいの混み具合となる。

最も混雑するのは、中目黒→自由が丘である。下りは都心から郊外の自宅へ帰る人でいっぱいになる。中目黒駅では日比谷線からの乗客が合流するため、次の自由が丘駅まで超満員となりやすい。

東急大井町線

自由が丘駅は東急大井町線との乗り換え駅となっていることもあり、降りていく人が多い。この駅を出ると、ようやく混雑が和らいでいく。

急行は、停車駅は各停よりは少ないものの、特急系よりは多い。ただ、通勤特急を含めた列車の通過待ちはないため、遠距離利用者を中心に殺到しやすい。

乗車率は、18~20時の時間帯では同じく100%は軽く超える。しかも、急行の場合は10両編成の電車と8両編成の電車が入れ混ざっている。

8両編成だと短くて輸送力が不足している感じがする。混雑は10両編成の時よりも激しくなるだろう。最も混雑するのは同じく中目黒→学芸大学→自由が丘の区間となっている。




上りも自由が丘→中目黒が混雑

東急東横線の場合、上り側は渋谷駅だが、下り側にも横浜駅という巨大な駅がある。横浜方面から都心方面へ向かう人も多い。夕方の帰宅ラッシュも例外ではない。

他の路線だと、帰宅時間帯では上りは空いているケースが多い。しかし、東横線は上下線ともに満員電車となる。

東横線の急行

下りと同じく、上りも通勤特急が一番混む。乗車率は100%を超えるだろう。最混雑区間は自由が丘→中目黒の区間となっている。

自由が丘駅では、東急大井町からの乗り換え客が殺到する。しかも、自由が丘では緩急接続が行われる。通勤特急と各駅停車が連絡されるため、各停からの乗り換え客も多く乗ってくる。

そんな事情から、通勤特急では始発駅を除いて座れる機会が少ない。なお、菊名駅と武蔵小杉駅でもまとまった乗客の入れ替えが起きる。降りていく人は多いが、乗ってくる人も多い。

急行については、通勤特急ほどではないが同じく混雑は激しい。ただし、途中駅で降りる人も少なくはない。座れる機会に出会えることはある。他の路線との乗り換え駅に到着する時点がチャンスだ。

各駅停車は、優等列車を補完する役割となっている。速達列車が止まらない小さな駅を利用する人が利用者の中心のため、途中駅で座れる可能性が大きい。自由が丘駅や菊名駅はねらい目である。

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