【みなとみらい線】運賃が高い! どうして東急よりも大幅に高額?

横浜高速鉄道みなとみらい線の運賃が高いとして利用者から値段に関する評判が悪いのは事実。どうして直通する東急東横線よりも高額になっているのか。それには建設された時期と場所に理由がある。

東急東横線の場合、建設されたのは戦前の昔のことであり、建設費の借金はゼロである。鉄道会社の負担といえば、線路のメンテナンスや電気代などの維持費くらいだ。債務ゼロのため、安い運賃でも大幅な黒字となっている。

しかし、みなとみらい線が開業したのは2004年のことである。まだ建設費の借金も多く残っている。東急線内から横浜駅を通過してみなとみらい線に入った途端に運賃が跳ね上がるのはここに理由がある。


なぜ別会社なのか?

みなとみらい線

みなとみらい線は東急電鉄の一部であるという認識を持っている人は少なくない。しかし実際にはみなとみらい線は横浜高速鉄道という会社が運営しているため、東急電鉄とはまったくの別会社である。

あくまでも相互直通運転を行っているだけに過ぎない。東横線と副都心線で互いに事業者が分かれているのと同じ仕組みである。

なぜわざわざ別会社にしていて、東急はどうしてみなとみらい線を保有しようとしなかったのか。答えは、負債を持ちたくなかったからであるといえる。もし東急がみなとみらい線を自社で持ってしまうと、建設費の借金の返済も自社で行わなければならない。

それを最終的に負担するのは東急東横線の乗客ということになる。運賃の値上げの要因にもなりかねない。もともと東急は首都圏の私鉄の中でも運賃が安い鉄道会社ということもあり、もしみなとみらい線の借金を抱えれば赤字にもなってしまう可能性が出てくる。

こうしたことから、みなとみらい線については東急電鉄ではなく第三セクターの横浜高速鉄道という別会社が運営しているのである。

東急東横線に吸収される可能性は?

ところで、借金返済が完了した後は東急東横線に吸収される可能性があるのだろうか。もちろん、これは未来のことであるため必ずしもゼロであるとは言えない。

とはいえ、現実的にそう簡単なことではないのも確かである。もともと税金で作られた鉄道路線ということもあり、借金が消えたからといってあっさり民間の私鉄に明け渡すということにはならないだろう。

運賃がそれぞれ別料金の状態はこれからも続くものと思われる。かつて東横線の桜木町駅を使っていた人にとっては、追加的に運賃の負担が増えたことは間違いなく、この負担増の状態は今後も半永久的に続くのではないだろうか。

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