アイシン精機の新卒採用の倍率は20~50倍程度と予想している。トヨタグループの自動車部門のサプライヤーということで、自動車業界の中では有名なメーカーとなっている。製造業としても非常に人気の企業ということで、就活で選考に応募する人は多いのは確かである。
アイシン精機で採用している職種は技術職と事務職の2つである。自動車分野から各種事業の生産技術開発に取り組むのが技術職の仕事であり、管理部門に携わるのが事務職の主な仕事となっている。
大卒・院卒・高専卒向けの募集となっていて、いずれも将来的にはアイシン精機全体の幹部を目指す職種となっている。

採用人数は全体では100~200人程度で毎年推移している。近年は景気が回復してきて、自動車産業での人手が多く必要とされていることから、採用人数は増える傾向にある。
技術職の倍率はそれほど大きくはない?
研究や開発から生産までの分野で携わる技術職については、倍率はそれほど高い数値にはならないものと思われる。
技術の分野に応募できるのは主に理系となっている。機械系、電気・電子系、情報工学系の学部学科に所属している学生をアイシン精機側では求めていることもあり、内定をもらえるのもこうした理系の分野に精通する学生が中心だ。
学部学科が一部に限られていることから、応募者数そのものがそれほど大きな数にはなりにくい。不特定多数の学生が応募してくるわけではない。
学部卒だけでなく院卒の学生も多く応募するのが技術職だ。研究室で行っている学問の内容とアイシン精機における事業内容が一致した学生が、選考では有利になることが予想される。
また、学校推薦の手段を使うこともできる。一般的なエントリー方法は「自由応募」と呼ばれるのに対して、学校に直接届いた求人は学校推薦もしくは推薦応募と呼ばれる。内定をもらった後の辞退はほぼ不可能だが、内定獲得という点でやや有利になる可能性も高い。
事務系はかなり競争が激しい
一方の事務職については、不特定多数の学生が応募する。そのため、採用までの倍率も高い。技術職が理系をターゲットとしているのに対して、事務職は全学部全学科を対象としている。
しかも採用人数は技術職よりも圧倒的に少ない。事務職では毎年多くても40人程度しか採用していない。100人を超える技術職と比べて抑えていることがわかる。
事務職で入社する人は主に文系が中心となっている。しかし、学校での勉強内容はなんでもよいよいうことで、応募者数はかなりの数になる。
仕事内容は生産管理、原価管理、営業、調達、人事、経理などであるが、いずれも専門性は求められない。そのため、選考の際には人物面は非常に重視される。自己アピールの際は、学校で選考している内容だけでは到底不十分といえる。
高い倍率の中で内定を取るためには、内容が充実したエントリーシートの作成から面接対策が重要となるのは言うまでもない。
業種 | 会社名 |
---|---|
自動車メーカー | トヨタ自動車、ホンダ、日産自動車、マツダ、スバル、スズキ、いすゞ自動車、三菱自動車、ダイハツ工業 |
自動車関連サプライヤー | トヨタ車体、豊田自動織機、トヨタ紡織、豊田中央研究所、トヨタシステムズ、デンソー、アイシン精機、ヤマハ発動機、住友電装、ボッシュ、ブリヂストン、住友ゴム工業、横浜ゴム、日立Astemo |
電機 | 日立製作所、三菱電機、パナソニック、ソニー、キャノン、キーエンス、富士通、オリンパス、NEC、シャープ、京セラ、日本電産、村田製作所、東京エレクトロン、セイコーエプソン、富士電機、オムロン |
重機・工作機械 | 三菱重工業、ダイキン工業、小松製作所、クボタ、IHI、新日鉄住金、ファナック、安川電機、DMG森精機、SMC、川崎重工業、シマノ |
鉄鋼・非鉄金属 | 日本製鉄、JFEスチール、神戸製鋼所、日立金属、大同特殊鋼、三菱製鋼、住友電気工業、三菱マテリアル、古河電気工業、住友金属鉱山、JX金属、日本軽金属、フジクラ、UACJ、DOWA、古河機械金属、リョービ |
(業界全体) | 『自動車業界の就職ランキング! 各社の新卒の偏差値の一覧』 |
上記では自動車・電機・工作機械などの製造業およびそれに関連する企業の就職難易度(新卒採用)と倍率の目安について解説。 《新卒3年以内の離職率》《学歴フィルター》に関して、各々のページにて取り上げる。
東京都江東区在住。1993年生まれ。2016年国立大学卒業。主に鉄道、就職、教育関連の記事を当ブログにて投稿。新卒採用時はJR、大手私鉄などへの就職を希望するも全て不採用。併願した電力、ガス等の他のインフラ、総合商社、製造業大手も全落ち。大手物流業界へ入社。
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