トヨタ紡織の新卒採用における就職難易度はどれくらいなのか。大手企業の中でも入社が比較的容易なところもあれば、応募者が殺到して内定の獲得が難しいところもある。
倍率はどれくらいになるのか。大卒・院卒向けの募集は総合職としての入社となるが、それは技術系と事務系では難易度は違ってくるのか。
事務系は難易度が高い
事務系に応募する学生のほとんどは文系の学部学科に所属する学生である。
仕事内容は営業、調達、経理、総務、生産管理、広報、法務などがメインとなるが、いずれも技術系の仕事とは違って学校での専門的な勉強が必須となるわけではない。

これにより、事務系の採用では学部は不問となっている。文学部でも法学部でも経済学部でも自由に応募できる。もちろん、理系の学部であってもあえて事務系の職種に応募するという選択肢もある。
しかし、事務系の就職難易度は高い。誰でも応募できることから、応募者の人数が多くなりやすい。供給過剰となるため、どうしても内定をもらえるのは一部の限られた優秀な人材のみとなってしまう。
また、事務系の採用では採用人数も少ない。毎年10~25人程度しか入社していない。これは、技術系が50人近くに達するのと比較すると少ないといえる。
倍率はおよそ50倍程度にはなるのではないかと考える。これは、大手企業の文系向けの総合職の平均的な数値だが、トヨタ紡織もこの程度と予想される。
なお、給料体系は事務系・技術系ともに同じ。職種の違いで基本給やボーナスが異なることはない。
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技術系は比較的容易なのか?
技術系の新卒採用の場合は、事務系よりは難易度が低い。応募条件についても、学部学科に条件がある。理系学部に所属する学生だけが応募することができる。
研究開発や品質管理、情報システムの管理に携わる職種ということで、特に工学系の知識を持っている人が求められている。
採用人数は50人前後で毎年推移している。倍率は20倍前後になると考える。採用人数がやや多めであることに加えて、理系限定という条件を考えると、これくらいの倍率になるだろう。
ただし、理系であればだれもが内定を獲得できるというわけではない。技術系の中でも選考があり、優秀な人材だけが採用されるという点では変わりない。
学歴フィルターはあるのか?
トヨタ紡織では「採用実績校」というものを掲載している。これは、過去にどこの大学から採用したのかを示すデータであり、採用の傾向を把握することができる。
採用実績校を見ると、難関大学が多く占めている。旧帝大から地方の国立大学、早慶上智をはじめとする偏差値が高い私立大学がほとんどとなっている。

トヨタグループということで、学歴フィルターがあるのかもしれない。実際にどれくらい大学名が見られているのかは不明だが、学校名が選考に影響を与えていないとは言えない可能性がある。
大手企業でも学歴フィルターが存在するところが多数あるが、トヨタ紡織もまた完全に無関係とは言えないのかもしれない。
業種 | 会社名 |
---|---|
自動車メーカー | トヨタ自動車、ホンダ、日産自動車、マツダ、スバル、スズキ、いすゞ自動車、三菱自動車、ダイハツ工業 |
自動車関連サプライヤー | トヨタ車体、豊田自動織機、トヨタ紡織、豊田中央研究所、トヨタシステムズ、デンソー、アイシン精機、ヤマハ発動機、住友電装、ボッシュ、ブリヂストン、住友ゴム工業、横浜ゴム、日立Astemo |
電機 | 日立製作所、三菱電機、パナソニック、ソニー、キャノン、キーエンス、富士通、オリンパス、NEC、シャープ、京セラ、日本電産、村田製作所、東京エレクトロン、セイコーエプソン、富士電機、オムロン |
重機・工作機械 | 三菱重工業、ダイキン工業、小松製作所、クボタ、IHI、新日鉄住金、ファナック、安川電機、DMG森精機、SMC、川崎重工業、シマノ |
鉄鋼・非鉄金属 | 日本製鉄、JFEスチール、神戸製鋼所、日立金属、大同特殊鋼、三菱製鋼、住友電気工業、三菱マテリアル、古河電気工業、住友金属鉱山、JX金属、日本軽金属、フジクラ、UACJ、DOWA、古河機械金属、リョービ |
(業界全体) | 『自動車業界の就職ランキング! 各社の新卒の偏差値の一覧』 |
上記では自動車・電機・工作機械などの製造業およびそれに関連する企業の就職難易度(新卒採用)と倍率の目安について解説。 《新卒3年以内の離職率》《学歴フィルター》に関して、各々のページにて取り上げる。
東京都江東区在住。1993年生まれ。2016年国立大学卒業。主に鉄道、就職、教育関連の記事を当ブログにて投稿。新卒採用時はJR、大手私鉄などへの就職を希望するも全て不採用。併願した電力、ガス等の他のインフラ、総合商社、製造業大手も全落ち。大手物流業界へ入社。
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