JR中央線の車内トイレの有無! 区間・車両ごとに調査

トイレがない中央線快速

JR中央線の車内トイレの設置状況を区間および車両ごとに調査した。便器タイプに関しても、洋式・和式のどちらなのか、各車両ごとに解説。

快速の東京~高尾間で運転される電車にはトイレが設置されていない編成が残る。

都心部から放射状に延びる近郊路線の場合、通常はトイレが普通列車でも付いているのが基本である。東海道線、総武線、常磐線、宇都宮線、高崎線ではいずれもトイレが付いている。グリーン車が連結されている路線には絶対100%に付いているが、中央線のみ特殊。

中央線快速で運転されているオレンジ色のE233系は、大月駅まで乗り入れるダイヤもある。


中央線の区間ごとのトイレの設置状況

~中央線の区間ごとのトイレの有無~

  • 東京駅 – 高尾駅間:E233系はトイレ順次設置中、209系は無し
  • 高尾駅 – 大月駅間:211系は全列車トイレあり、E233系はトイレ順次設置中
  • 大月駅 – 塩尻駅間:全列車トイレあり(211系)
  • 塩尻駅 – 名古屋駅間:全列車トイレあり(313系、211系)

中央本線のうち、中央東線に当たる東京~塩尻間と、中央西線に当たる塩尻~名古屋間の各区間ごとのトイレの設置状況は上のようになる。

いわゆる「中央線快速」と呼ばれる区間が要注意のところに当たる。

中央線快速(東京~高尾)

中央快速線E233系
車両 トイレの有無・種類 概要
E233系 洋式 順次トイレ設置(4号車)
209系 全列車なし

中央線快速の東京~高尾間では上記の車両が使用されている。

オレンジ色の帯の電車という点では共通するが、E233系では順次トイレの設置が行われている。

場所は全編成共通で4号車になる。最新鋭ということで便器タイプは洋式。和式トイレは一切ない。

一方の209系はE233系のトイレとグリーン車の設置工事のための代替投入という性質からトイレは一切付いていない。

単なる「快速」と「中央特快」、「青梅特快」が種別としてあるが、トイレの有無では区別されていない。

同じ特別快速でも御手洗がある場合とない場合があり混合している。

中央東線(高尾~塩尻)

中央東線211系
車両 トイレの有無・種類 概要
E233系(高尾~大月) 洋式 順次トイレ設置(4号車)
211系 和式 全列車トイレあり

中央東線に当たる高尾~塩尻間では上記の車両が使用されている。JR東日本が管轄する。

山梨県内・長野県内が中心であるが、基本的にほとんどの車両にトイレが設置されている。

E233系では順次トイレの設置が行われているということで、まだ一部が未設置。とはいえ、近い将来には完了する見込み。

東京→大月間の距離は87.8kmあるため、トイレ無しを考えると我慢の限界に達するリスクはある。

なお、E233系は大月以東しか乗り入れない。甲府駅側には臨時列車を除いては乗り入れない。

211系は近郊型車両のため全ての列車にてトイレが設置されている。

ただし、便器タイプは和式。古い旧式の車両ということで、トイレの便器も洋式にはなっていない。

中央西線(塩尻~名古屋)

中央西線211系+313系
車両 トイレの有無・種類 概要
313系 洋式 順次トイレ設置(4号車)
211系 和式 全列車トイレあり

中央西線に当たる塩尻~名古屋間では上記の車両が使用されている。こちらはJR東海が管轄する。

長野県内・愛知県内(名古屋地区)が中心であるが、基本的にほとんどの車両にトイレが設置されている。

313系、211系の2種類が普通列車、快速列車に充てられているが、いずれもトイレは付いている。

313系は新しい車両のため便器も洋式。

一方の211系はJR東日本区間と同じく便器タイプは和式が基本。古い旧式の車両ということで、トイレの洋式化が進んでいない。

なぜ中央線快速だけトイレなし?

中央線快速のE233系

中央線快速は、他の路線とは違い点がある。それは、近距離電車となっている点である。

東海道線や東北本線(宇都宮線)、高崎線、総武線快速などは「中距離電車」と呼ばれる近郊路線である。

中央線の場合、東京~高尾間では中距離普通電車はまったく走っていない。乗車券のみで乗れる電車はすべて快速となっている。

快速として運転されるオレンジ色のE233系は完全に都市部輸送に特化した車両となっている。そのため、トイレがまったく設置されていない。

これまでグリーン車がまったくなかったのも、中央線快速は都市部の路線という性質があったためである。

グリーン車が連結されたらトイレ設置

グリーン車

ところで、JR中央線では今後E233系にグリーン車が連結される予定となっている。これにより、従来の10両から12両編成と増結される見込みとなっている。

グリーン車が連結された場合、同時にトイレも設置される。2階建てのグリーン車の部分では御手洗の設備が付く。

ロングシートとなっている普通車には今のところ追加でトイレが設置される計画はないようだが、グリーン車に限れば整備されるのは確実のようだ。

なお、グリーン券がない人でもトイレのためだけならグリーン車へ移動して使うことができる。

ただ、朝ラッシュ時は普通車とは締め切りとなるため、走行中の移動はできない。デッキで立ち乗りしている場合でもグリーン券の購入が求められるため、長く乗るわけにはいかない。

これまで長年中距離電車という性質がまったくなかった東京都内の中央線だが、今後は近距離輸送ならではの要素も出てくる。

おすすめ記事