【221系】新快速での運用はもう完全にゼロなり、消滅したのか!?

JR西日本の221系は新快速としての運用は完全にゼロである。定期運転ではすでに消滅している一方、各駅停車・快速としてはまだ現役で就いている。ただし、臨時列車の場合は運転されるケースも多少はある。


新快速の主力車両の時代

221系は1989年に登場したJR西日本の通勤型車両である。全席転換クロスシートであるのが特徴であり、JR化後初の新造列車でもある。

主に快速系の運用にあたるために作られたものである。初めは、高速運転が不可欠な東海道・山陽本線に優先的に導入された。

当時の電車と言えば、進行方向に対して横向きに座るロングシートまたは向かい合って座るボックスシートが主流であり、転換クロスシートは新幹線や特急などの優等列車にしか存在しないタイプの座席だった。

221系新快速

221系はそんな常識を破る存在となり、今日走っている223系や225系などの快速向けの電車の原点であるといえるだろう。

新快速に就任したのは初登場した時からである。国鉄が民営化されたことで、JRもいよいよ並行する私鉄との競争を意識するようになった。

従来の最高速度は110km/hだったが、この221系の投入で120km/hまで引き上げることができるようになった。

そして、実際に最高速度が引き上げられたことでついに阪急などの並行する私鉄が運転できないほどの速さへ達し、利用客も私鉄からJRへ移るようになった。

運用ゼロ、そして引退!

次に登場した223系もまた新快速へ次々と投入されるようになってからは、221系は古い車両としての地位に下がる。同じ転換クロスシート車として、「新しい223系・古い221系」というイメージが次第に強くなったのが1990年代後半だ。

そして、2000年のダイヤ改正では新快速の最高速度が130km/hに引き上げられたことで、これに対応できない221系は定期運用から外れることとなった。そして、現在では各駅停車と快速の運転に就いている。

新快速で運転される223系

ただし、各駅停車・快速についても徐々に225系などの新型車両に置き換えられつつある。

より省電力で加速性能が高いVVVFインバータ制御の車両が主役となり、221系は消えつつある。

現役の主力車両として就いている路線は大和路線(関西本線)、嵯峨野線(山陰本線)、奈良線くらい程度である。

福知山線からはすでに全面的に撤退していて、快速系の車両はすべて223系または225系に置き換え完了している。

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