自動車会社に就職する女性とは、こんな方々です!

自動車会社に就職する女性とは、主に事務系職種(総務、経理、購買等の管理部門)として働く人が多い傾向。

製造業のため、全社員数では事務系よりも圧倒的に技術系職種に所属する社員が多いものの、女性に限ると技術系はかなり少ない。ほとんどが男性なのが現状。

さらに、総合職・一般職で分かれている会社だと、女性社員は圧倒的に一般職に多く、逆に総合職は少ない。


主な自動車会社の男女比

自動車会社で勤務する女性社員

新卒採用の時点での男女比は8:2が平均的な目安。したがって入社時点では約2割が女性。

従業員全体では、男女比は9:1。女性の割合は全社員の1割以下。9割以上が男性という構成。

2017~2019年度新卒採用の男女比に関しては、下記の表の通り。

主要自動車メーカーの新卒採用の男女比
企業名 男性 女性
トヨタ自動車 77.8% 22.2%
日産自動車
本田技研工業 82.6% 17.4%
マツダ 82.0% 18.0%

上記は新卒採用の時点での男女比。全社員の割合では、女性従業員の割合はさらに低い。

例えば、本田技研工業を例にすると、全従業員の男女比は以下の通り。

本田技研工業の全従業員の男女比
年度 女性従業員数 女性従業員割合
2017年度 3092人 7.4%
2018年度 3226人 7.6%
2019年度 4112人 7.9%

データ:本田技研工業「数字で見るHondaの今」より

この点から、年齢が上がるほど女性従業員が少なく、男性ばかりということがわかる。

さらに、女性管理職の割合に至ってはさらに低い数値。

本田技研工業の女性管理職の割合
年度 女性管理職の割合
2017年度 1.40%
2018年度 1.90%
2019年度 2.10%

女性管理職の割合は、本田技研工業では1%台から2%台に上がったものの、それでも50人に1人とかなり少ない割合。

他の業種でも概ね同じ傾向があるが、自動車会社はどこも1~2%程度と考えてよい。

なお、この数値はあくまでも完成車メーカーで業界を代表するような公共性の高い企業の話。

自動車部品メーカーに至っては女性管理職が0%ということもある。

>>自動車業界の就職ランキング! 各社の新卒の偏差値の一覧

技術系職種の女性の採用状況

男性社員がほとんどの技術系職種
  • 技術系職種の女子率は1割以下
  • 採用ターゲットとなる女性の人数そのものが少ない
  • 技術職=男性の分野というイメージ

自動車メーカーの技術系職種の女性従業員の活躍状況に関しては、上記の3つが現状。

ほとんど男社会

技術系職種の女性社員の数はかなり少ない。男社会と言っても過言ではない。

研究、開発、設計、品質管理といった仕事内容になるのが技術職だが、自動車業界では特に女性が少ない傾向。

日本の企業においては,女性管理職だけでなく,女性研究者・技術者の割合も少ないのが実態である。食料品,医薬品製造業の女性研究者(技術者)は、平成22年度で26.6%、22.9%であるのに比較し、(中略)3.7%と約7分の1である。

磯貝 恵美子、三重大学大学院 地域イノベーション学研究科 博士後期課程 地域イノベーション学専攻『自動車関連製造業の女性技術職のキャリア形成における意識調査と支援方法に関する研究

実際の所、このような研究結果が公表されている。

自動車メーカーそのものでは確かに女性の採用が一定はあるものの、その多くは事務職がメイン。

理工系学部の女子が少ない

学部別男女比

大学の学部別男女比

自動車メーカーにて採用人数が多い技術職の募集要項では、工学部・理学部、情報学部などの理工系の学部学科に在籍又は卒業していることが求められる事例が多い。

募集要項では明記されていなくても、実態にターゲットにされているのはこれらの学部。

男女比に関しては、理工系の学部学科では女子の比率が特に低い。

内閣府男女共同参画局によると、2014年度時点で理学部に在籍する学生のうち、女子学生の割合は全体の26.4%、工学部は12.9%と低い水準。

技術職へ就職する可能性のある学生数という母数の時点で女子が少ない。

これが、自動車メーカーの技術系職種にて女性社員が少ない理由の1つといえる。

>>文系と理系の比率は7:3! 男女別での割合はどうか?

事務系職種の女性の採用状況

女性社員が多い事務系職種

事務系職種は対照的に女性社員が比較的多い傾向。

採用対象となる人達が文系学部が中心という点が最も大きく影響。

事務系職種とは、営業、総務、経理、購買、生産管理など。

それでも全体の半分には満たない。基本的にどこの会社でも過半数は男性社員。

応募者数そのものも、男女比ではやはり男性が多い。新卒採用、中途採用のどちらでも業界の特徴もあって男性ばかり。

総務、購買に女性社員が多い

自動車メーカーの部署別でも、女性社員が比較的多いのは総務、購買、経理などの内勤業務が中心の部門。

事務系という括りでも、営業職では女性は少ない。技術職ほどではないが、圧倒的に男性社員が多い部署。

企業側が性別で配属部署を決めている可能性も否定ではできない。男女で仕事内容が異なるのは公式にはタブーとはいえ、実際には男女での役割の違いのようなものがあると感じる。

完成車メーカーはともかく、部品メーカーとなればさらにこの傾向が強い。部品メーカーは特に労働環境などの面で保守的な傾向がある。

「〇〇が男がやる仕事、△△は女がやる仕事」のようなステレオタイプが根強い。

>>文系の自動車会社への就職、難易度の目安はどれくらい!?

男女差別について

上記より、自動車メーカー全体では技術職と営業職にて男女差別が存在かもしれない。

元々、これらの職種では男性ばかりの分野だった。昭和から平成初期にかけても、新卒採用では男子学生が採用ターゲットだった。

このような考え方が企業の上層部に多いと、現在でも男性を中心に採用する行動を取る。

結果的に、女性の応募があっても内定を出すのを躊躇したり、採用がゼロではなくてもその人数を絞ることになりやすい。

女性を取りやくない理由

自動車メーカーの新卒採用

企業側の既存の社員にも、これらの職種にて男性ばかり採用する理由はあるようだ。

管理職の立場の社員が男性だった場合、部下に女性が来るのを敬遠するケースが典型的。

「セクハラ」を濡れ衣にさせられるリスクがあるとして、部下でも女性社員には指示が出せない人結構多い。

そんなリスクを背負うくらいなら、部下を男性社員ばかりにしたいと思う管理職が採用業務につけば、女性の採用は渋るだろう。

さらに、営業職や技術職は転勤が比較的多い部署でもある。中には「女性の転勤はかわいそう」といった意見も見られる。

このような理由でも、女性の採用を抑える理由になりやすい。

思いやる気持ちで悪気はないのは確かだが、それが職業の機会を奪うことにつながることもある。

男女雇用機会均等法の理想と現実があるのは否定できない。

会社ごとの傾向

女性社員が比較的多い本田技研工業

自動車メーカーでも、女性の割合の大小は各社で異なる。

完成車メーカーの場合、以下のような構図が見られる。

自動車業化の女性社員の割合の傾向

Honda>トヨタ自動車≒日産自動車>ダイハツ工業≒SUBARU≒マツダ≒三菱自動車>スズキ≫部品メーカー(上場)≧部品メーカー(非上場)

※年度や職種では異なる場合あり。

概ねの傾向として、労働条件などの面で「ホワイト企業」との評判が多い企業ほど女性社員の割合が高いと感じる。

逆に従業員の評価が良くない会社だと、男性ばかりの傾向。

制度や環境の面で進んでいる会社とそうではない昭和の名残が深く根付く会社との違いかもしれない。


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