文系の就職で営業以外の職種はあるのか!? あとは公務員だけ?

文系の営業以外という選択肢

 

文系の学部学科に所属する大学生が就職する際、営業以外の職種で入社できる企業は存在するのか。技術職やその他専門職のほとんどが理系中心となっている中で、就活で視点を向けられる職種=営業に絞られてしまうのか。

文系出身者全体の7割の人は営業の仕事を行っている。大卒・院卒では特に就職先での職種は、民間企業であれば基本的には営業。したがって、民間企業だと文系ならみんな営業しなかく、それ以外だと公務員しか選択肢がないという声も少なくない。

営業に向いていない人がいるのは確かだが、それでも営業以外の職種が少ないのはうそというわけではない。

最近は「技術営業」として理系の学生でも積極的に営業職へ回す会社が増えている。製品を作るメーカーなどでは、このような傾向が強い。

しかし、販売を促進する職種といえば文系の学部学科を出身とする人が多数派。これにより、どうしても営業しかないという見方が一般的。


文系出身者の7割が営業

文系出身者の営業の割合

日本国内の文系学部を卒業している人達の70%程度は営業職として働いている。

営業以外の仕事を行う人は全体の3割にとどまる。この3割には、公務員やフリーランス、派遣社員等の非正規労働者などが含まれる。

民間企業の正社員の場合だと、80~90%は営業職に属する。

その中の残りの10~20%の文系出身者がいわゆる管理部門などに所属するが、割合的に見てかなり小さいのがわかる。

文系=モノを売る

文系の営業以外の就職先

日本の民間企業で文系・理系の比較を行ってみると、モノを作る=理系であるのに対して、モノを作る=文系という構図になっているところが多い。

製品を設計したり開発したりするのが理系で、大学で勉強する内容もそれに関連したものとなっている。選考内容が就職に直結している。

専門的な知識を必要とすることから、企業側では技術系の職種は理系の学生をターゲットにして採用活動を実施している例が多い。

事務職については、就職前に必要な専門的な知識を必要とはしないが、モノを売って製品を広めてもらう人員はほしい。ここで文系学生を対象とする募集を行う。

営業はどうしても多くの人手を必要とするため、就職市場においても営業職の採用が多い。このため、文系だと営業が中心。

営業職のデメリットは確かに存在

営業職には確かに世間一般でイメージされているようなデメリットが存在。

  • 売上ノルマがある(売上が低いと厳しく𠮟責されたり)
  • 顧客からのクレームに対応しなければならない(得意先から怒られる等)
  • 顧客と話さなければならない(人見知りにはキツイ)

上記が営業職ならではの負の特徴。

こうしたことを敬遠したいということで、文系出身者でも営業以外の職業を探し求めている人が多数いる。

営業以外の職種の主な例

職種 配置難易度 理由
総務 募集枠が少ない
経理 募集枠が少ない
広報 募集枠が少ない
人事 募集枠が少ない
物流企画 やや易 工場・倉庫を持つ企業のみだが、希望すれば比較的なりやすい
一般事務 やや易 女性中心の職種のため、男性ではなりにくい
記者 マスコミ関係でそもそも就職するのが難しい
介護 やや易 要資格、営業とがまた別のデメリットも
社労士 要資格、資格取得が難しい
行政書士 要資格、資格取得が難しい
司法書士 要資格、資格取得が難しい
税理士 要資格、資格取得が難しい
SE(システムエンジニア) 専門知識が必須
トラックドライバー やや易 物流業なら人手不足だが、大型運転免許が必要なのが難点

上記の表は、文系出身者でも勤務が可能な主な職種を示したもの。

「配置難易度」とは、実際になれるまでの難しさを示した言葉。

営業以外にも文系を対象とする業務内容は確かに存在するものの、どれも気になるデメリットが存在。

総務

総務

総務の仕事内容は、備品の管理・発注、オフィスの管理、社内規定の作成・更新、株主総会の運営、社内イベントの企画・運営など。

中小企業では総務はさらに、従業員の給与・勤怠管理、あるいは契約書の作成・管理も総務の仕事になる場合がある。

また、来客や電話の応対、会議室のスケジュール管理、来客時のお茶出しも行う場合がある。

営業とは違って基本的に社内に関する業務が中心。電話でのクレーム等はあるかもしれないが、売上のノルマなどもない。

しかし、営業とは違って人手をあまり必要とはしない。ゆえに、募集人数は少なく、ポストに空きがない限りはなれない。

経理

経理

会社のお金に関する業務が経理。お金の支出(得意先への支払い)と収入(取引先からの入金)の管理、経費・税金の計算や深刻が主な仕事内容。

会計や簿記に関する知識が多少は必要になる職種ではあるが、それ以前に募集人数が少ないのが難点。

明らかに文系を対象とした職種だが、営業職とは違って席が少ないことでなりにくい。

広報

広報

所属する企業を世に広めるのが後方。社外・社内どちらでも広報活動を行う。

企業の製品やサービスを世間に知らせることは営業職と同じだが、販売するわけではないのが違うところ。

事務系総合職として募集した人の中から広報に配属されることはあるものの、最初からいきなり「広報担当者募集」として採用活動を行う企業はほとんどない。

そのため、文系出身者でも募集人数が少ないことでないrにくい職種の1つ。

人事

人事

人事は会社の部門配置・採用・社員の研修と教育を行う職種。

具体的には、新卒や中途採用の正社員、契約社員、派遣社員、アルバイトなど、会社の各部署が必要とする人材を把握して採用すること、入社した人材の配属先を決定っしたり、人事異動の計画を立てること、労働環境を整えるための労務業務、新入社員や中途採用社員に研修を実施する教育業務を行う。

同じように、事務系総合職として募集した人の中から人事に配属されることはあるものの、最初からいきなり「人事担当者募集」として採用活動を行う企業はほとんどない。

文系を対象とする職種だが、席が少ないことでなれる人は限られる。

一般事務

一般事務

一般事務は、資料や契約書の書類作成、電話・来客応対、メール応対、ファイリング・データ集計などが仕事内容。営業事務の要素を含む場合は、商品の受発注や伝票・請求書の発行、提案資料の作成などの営業担当者のアシスタント業務を行う。

営業職に近い仕事内容を行うが、営業担当者との違いは顧客と直接やり取りをあまりしない点、製品やサービスの売り込みを行わない点。

当然ながら「販売ノルマ」はない。

さらに、人員もやや多めになりやすい。一般事務として新卒採用を行う企業も少なくない。

ただし、一般事務は基本的に女性がほとんど。男性ではそもそも募集していないことが多く、性別による違いが大きい。

物流企画

物流企画

物流企画は、工場で生産された自社製品を得意先へ届けるため、在庫管理や入出庫管理、梱包作業、配送方法の選定、倉庫作業員の管理などが仕事内容。

工場や物流倉庫を持つ企業ではこのような職種の採用がある。

営業とは違ってノルマや顧客クレームの対応はない。

新卒採用の時点でも物流部門に配置される人は、製造業や倉庫・物流業では多めになる。

ただし、そもそも物流企画という職種がある業種は限られる。営業は全企業にあるものの、物流は物体の移動がある会社でないと存在しないため、文系出身者の誰もに与えられた選択肢ではない。

記者

記者

記者とは、取材をして、それを編集した上で、発信する仕事。

基本的に新聞社、テレビ局、リサーチ会社などにある職種だが、これらの業界はいずれも人気業界。

文系出身者でも内定を取るのがそもそも難しく、営業以外の選択肢として現実的ではない。

介護

介護は名前の通り体が不自由なお年寄りの介助を行うのが仕事。

介護福祉士などの専門資格が必要だが、それ以前に営業とはまた別の意味での大変さがある。

介護現場は特に過酷な労働環境になりやすく、販売ノルマこそないものの、営業以外の選択肢としてはデメリットが多い。

社労士・行政書士・司法書士・税理士

税理士

社労士・行政書士・司法書士・税理士はいずれも完全に資格を必要とする。

勉強するのが苦ではない人なら良いが、そうではない人にとっては一番非現実的な職種かもしれない。

資格さえ取得できれば、営業職になるという選択肢は逆に消えるかもしれないが、そこまで到達するのが難しい。

SE(システムエンジニア)

システムエンジニア

SE(システムエンジニア)は文系かつ人と話すのが苦手な人に向いているといった記事をよく目にするが、誰でも簡単になれるわけではない。

業務遂行のためには以下の専門的な知識が不可欠。

  • アルゴリズムの仕組み
  • プログラミングスキル
  • OS、ミドルウェア、開発ツール、オープンソース
  • ハードウェア(ストレージ、メモリ、CPUなど)
  • ネットワーク
  • データベースの
  • システム開発手法
  • ソフトウェア開発管理技術

企業の管理部門(総務・経理・広報・人事等)と比べてもなるまでが大変。

営業以外の選択肢になるかもしれないが、簡単に選べる選択肢では決してない。

トラックドライバー

トラックドライバー

仕事は名前の通り、トラックの運転手。

運送会社の「セールスドライバー」は営業の要素も含まれるため例外だが、長距離運転手であれば営業は基本的にない。

荷物の積み降ろしと自動車の運転のみが仕事内容。

ただし、トラックドライバーになるには大型自動車免許が必要。これを取得しない限りはなれない。

さらに交通事故のリスクもある。営業以外の選択肢として安易に選べる道ではない。

営業以外だと企画・管理

ただし、文系で営業以外の職種がないかというとそうではない。企画や管理部門などの内勤業務もまた文系が主流である。

営業以外に当たる職種

企画・管理とは、総務、法務、人事、経理、購買、物流管理などが該当する。いずれも理系と同じく内勤業務だが、文系がメインである。

営業とは違って人と話す高い能力をそこまで必要とはしない。したがって、文系学生でも特に自分が営業には向いていないと考えている人が選択肢に入れる職種だ。

また、IT関連の職種も最近だと文系も対象にしている会社が多い。SE(システムエンジニア)がその代表格だろう。

どちらかというと技術系の職種ではあるが、理系に限定された募集とはなっていないケースが主流。就職する際に営業以外の職種を探している学生にとって選択肢の1つになるのは間違いない。

技術職も全学部全学科にしている会社も

技術職は理系だけを採用対象にしている会社は、大手企業だと大きな割合を占めている。

その一方で、世間一般では知られていない中小企業だと全学部全学科を対象としている例が少なくない。

文系の技術職への就職

全学部全学科といえば、文系もこれに該当する。特に大学で選考している分野に関係なく採用するという意味である。

こうした場合は、大手だと事務職・営業職しか選択肢がない中でも技術職に応募することができる。

文系でも理系出身者と同じ仕事ができるというわけで、完全に「モノを作る」仕事ということになる。技術営業というわけではないため、「モノを売る」業務ではない。

内勤業務で人と話すのが苦手で営業には向いていない文系出身者の就職先の1つとして考えてみてはいかがだろうか。


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