大学の文系の学部はいらない! 果たして必要性は低いのか?

大学の文系の学部学科はいらないという声が少なくない。国立大学では特に一部の学部の廃止が検討されている中、理系と比べると必要性が低いのではないかと懸念されている。

中でも廃止や統廃合が検討されているのは文学部などの人文科学系である。文系不要論の中でも第一候補ともいわれている。

理系の学部学科なら日本や世界の科学技術の発達に貢献し、産業の活性化にも一役買っているという考えが強い。

対する文系は何も生み出していなく、中でも人文科学類はただ国の税金を無駄遣いしていると非難される例がたびたび見かける。




役に立つ理系、役に立たない文系

社会に必要な理系

科学技術に貢献する理系

理系の場合は一種の産業に直結した知識を学ぶ学部として幅広く支持されている。モノづくりの分野に欠かせない学問を学習できるということで、日本の産業へ貢献できるという見方が大きい。

医学部や薬学部、看護学部では医療分野に携わるために必要な知識を学ぶため、人の役に立てるという可能性が大きい。

実際に国もこれらの分野には補助金を出すなどして研究や教育に力を入れていることがわかる。

工学部や理学部、農学部に関しても、より科学技術を発達させるために研究を進める場として理解されている。

理系の場合はいずれの学部や学科も「役に立つ」ところというイメージが広く浸透している。




役に立たない文系

必要性が低い文系

一方の文系に関しては、国や社会に対して貢献していないという批判がある。国立大学となると税金の無駄遣いと揶揄されるケースも少なくない。

法学部や経済学部などの社会科学系はある程度専門的な職業に就職できるなどのメリットがあるため、支持される意見も多い。

一方の文学部をはじめとする人文科学の分野は不要と考える人が結構いる。学生に対して科学技術の発達や人の役に立つ知識を習得させるという性質が薄いとして批判の対象になっている。

国立大学の文系学部の一部廃止の理由もここにあるようだ。人々の社会では「役に立たない」という。

戦時中は文系だけ学徒出陣で徴兵された

文系が社会的には優遇するほど必要だとされていない理由は、過去の歴史上での出来事でも確認できる。

太平洋戦争中の学徒出陣である。大学生の場合、兵役の義務は通常なら大学を卒業するまでは免除されていた。卒業後に入隊するという形が取られていた。

しかし、選挙区が悪化すると多くの兵士が必要になるということで、大学生を徴兵することとなった。

ここで実際に学徒出陣で徴兵されたのは文系の学部に所属する学生のみであった。理系は引き続き免除され、学校で勉強し続けることが許された。

兵器の研究開発をはじめとする科学技術の向上に必要だからだ。技術力の向上が求められる中、理系はそれに携わる要員となるため、戦場に送るのは避けられた形である。

どうしても文系の場合は戦争遂行のためには必要性が低いと判断された。学徒出陣の文系・理系の待遇の違いがその必要性の有無にも関係しているのは確かだろう。