文系の大卒向けの新卒採用でメーカーへの就職の難易度はどのくらいなのか。理系と比べて倍率が違うといった内定獲得までには障壁はあるのか。
文系学生の場合、理系とは違って学校推薦がほとんどない。教授の推薦の制度がないため、すべて自由応募となる。これにより、応募先での選考で不採用となって落とされる可能性が大きい。
特に文系が苦戦しやすいのが製造業である。メーカーとも呼ばれるが、採用人数が理系より圧倒的に少ない。事務職よりも技術職が多く募集されるためだ。
大手メーカーだと文系の倍率だけ高い

大手企業といえば、就活市場だと誰もが真っ先に応募する企業となる。そのため、倍率が天文学的な数値になることが少なくない。100倍を超える例もある。
内定までの競争が激しいため、優秀な人材だと判断された人以外はまったく入社できる余地がない。そして、メーカーもその例外では決してない。
理系はほとんど技術職への応募となり、文系は事務職への応募という感じに文理の違いは職種で分けられている。文系は営業、総務、経理などの販売または管理部門で働くこととなる。
ほとんどの会社では、事務職よりも技術職の方が採用人数が多い。そのため、理系よりも文系向けの職種の倍率が高くなる。
これが、文系だとメーカーにはなかなか就職できないといわれる要因の1つとなっている。
文系は人口も多い
理系学生と文系学生の人口を比べると、日本国内の大学生だと圧倒的に文系の学部に所属する人の方が多い。全体の60~70%は文系に当てはまる。

理系に分類されるのは30~40%に留まる。機械系のメーカーだと、特に工学部や情報学部が多く採用されるが、これらの学部学科に所属する割合は全体の15%程度である。
理学部と合わせて理工学部として考えても、全体の20%にも満たない。これにより、人数が多く募集される技術職の内定獲得を競う相手はそう多くはない。
実際に大手メーカーでも技術職に限ってはそれほど倍率が大きくないことが珍しくない。
反対に文系は人口が多いため、競争相手がかなりの大人数だ。少ない採用人数を大量の学生で競争するため、難易度も高くなるのは避けられない。
文系はみんなどこに就職する?
メーカーが理系中心の採用となっているのに対して、文系の採用が中心となっている業界はどこなのか。こんな疑問が出てくるだろう。

結論を言うと、金融・商社・物流・流通小売・広告といったサービス業が文系中心の採用を行っている業種に入る。
いずれもモノを作る業界ではなく、モノを売る商売をしている業界に入る。「モノを売る」仕事こそ文系に特化した業務といわれている。
理系の採用人数も決してゼロではない。システム構築や管理などは理系出身者が携わることが多い。しかし、全体的に見ると圧倒的に文系の学生が多く就職する業界ではある。
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東京都江東区在住。1993年生まれ。2016年国立大学卒業。主に鉄道、就職、教育関連の記事を当ブログにて投稿。新卒採用時はJR、大手私鉄などへの就職を希望するも全て不採用。併願した電力、ガス等の他のインフラ、総合商社、製造業大手も全落ち。大手物流業界へ入社。
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