中小企業の離職率(新卒3年以内)の目安! 従業員数/業種別の一覧

中小企業の大卒新卒入社後3年以内の離職率の目安について。従業員数による規模別での割合を一覧にする。

厚生労働省によると、従業員数が500人未満の会社の新卒から入社後3年目の時点でも定着率は約70%。したがって、離職率は約30%ということである。

1,000人以上の大企業では24%程度となっているため、中小企業になるほどすぐに辞めていく人が多いことがわかる。


従業員数ごとの新卒入社後3年以内の離職率

<従業員数別の新卒入社後3年以内の離職率>
従業員数 新卒入社後3年以内の離職率
5人未満 57.0%
5~29人 49.3%
30~99人 39.0%
100~499人 31.9%
500~999人 29.6%
1,000人以上 24.2%
※厚生労働省による調査(2015年入社人員を対象)
※大卒で新卒で入社した従業員を対象

「中小企業」とはいっても、その定義は業種によって異なるため、従業員数で単純に比較することができない。

製造業その他 資本金の額または出資の総額が3億円以下の会社又は
常時使用する従業員の数が300人以下の会社及び個人事業者
卸売業 資本金の額または出資の総額が1億円以下の会社又は
常時使用する従業員の数が100人以下の会社及び個人事業者
小売業 資本金の額または出資の総額が5千万円以下の会社または
常時使用する従業員の数が50人以下の会社、個人事業者
サービス業 資本金の額または出資の総額が5千万円以下の会社または
常時使用する従業員の数が100人以下の会社及び個人事業者

ただ、これらか就職する学生、あるいは実際に勤務している会社員からすれば、中小企業の感覚がだいたい1,000人未満の会社が当てはまるのではないか。

100人未満の従業員数は4割以上

従業員数が100人未満の小規模企業では、新卒入社後3年以内の離職率は4割を超える。

5人未満は57%、5~29人で49%、30~99人で39%という数値が公表されている。

とても小さな零細企業という性質のところも多いが、大学卒業後に新卒採用として入社した人たちは3年以内には半分近くはそれ以上はやめていくことを示している。

100~499人の従業員数でも3割超

従業員数が100~499人の企業は中規模企業という言葉が妥当だろう。新卒入社後3年以内の離職率は31.9%ということで、この時点でも3割以上である。

3人に1人は大卒卒業後に就職した会社を3年以内に辞めていくイメージになる。

零細企業という性質はなく、所在地である地域内では会社の存在が広く知られているような立ち位置になることが多い。

それでも離職率は大企業と比べるとまだまだ高い数値。社員の定着率は良いといえるレベルとは程遠い。

500~999人の従業員数だと3割以下

従業員数が500人以上になるとやや知名度のある会社になってくる。

新卒入社後3年以内の離職率は29.6%ということで、3割を下回る。

ある程度会社の企業が軌道に乗って経営が安定状態になっているところが多くなるため、その分待遇面で既存の従業員が抱く不満が少なく、結果的に離職率が下がると考えられる。

1,000人以上の従業員数は25%

従業員数が1,000人以上の会社は完全に大企業に分類される。社会的なイメージでももはや中小企業ではない。

新卒入社後3年以内の離職率は24.6%。約25%ということで、4人に1人が大学卒業後就職した会社を3年以内に辞めるイメージだ。

逆に言うと、4人中3人は定着することも意味している。

大規模な企業でも休日が少ない・給料が安い・残業時間が長いといった特徴を抱えるブラック企業はあるものの、それでも中小企業と比べると離職率の平均値は低い。

業種ごとの離職率

業種 新卒入社後3年以内の離職率 中小企業の離職率の推定値
鉱業、採石業、砂利採取業 11.9% 15%
建設業 30.5% 34%
製造業 20.0% 23%
電気・ガス・熱供給・水道業 9.7% 13%
情報通信業 26.6% 30%
運輸業、郵便業 26.8% 30%
卸売業 29.2% 32%
小売業 38.6% 42%
金融・保険業 21.8% 25%
不動産、物品賃貸業 34.9% 38%
学術研究業、専門・技術サービス業 32.9% 36%
宿泊業、飲食サービス業 50.2% 53%
生活サービス業、娯楽業 46.3% 49%
教育・学習支援業 45.4% 48%
医療・福祉 37.6% 41%
複合サービス業 24.5% 28%
その他サービス業 35.4 38%
その他 67.6% 70%
※中小企業の離職率の推定値は全体+3%と仮定。

中小企業の業種ごとの離職率も全体の数値と基本的には比例すると考えられる。

いずれも大卒者の新卒入社後3年以内の離職率の数値を示した割合である。

ここには大企業も含まれ、大企業と中小企業を比較すると後者の方が高くなる傾向があるため、今回は中小企業の業種ごとの離職率の推定値も出した。

特に離職率が高い業界

離職率が高い就職先

数ある業種の中でも特に離職率が高いのは、宿泊業・飲食サービス業、生活サービス業・娯楽業、小売業、医療・福祉業である。

いずれも中小企業になると最低でも4割を超えると推定される。

大卒で入社しても3年以内には半数近くが退職して辞めていく感じだ。

共通点としては、BtoCのビジネス体系で、土日祝でも仕事があってカレンダー通りには休めないところが目立つ。

年間休日がいずれも少ない業界であることが、新卒入社の人たちの定着率が悪い理由と思われる。

また、これらの業界は給料水準が低い傾向にもある。全体と比べても年収の平均値は低い金額で、待遇の悪さも無視できない状態。

離職率が上がる背景が完全にでき上がっていることがわかる。

離職率が低い業界

離職率が低いインフラ企業

離職率が低い業界とは、鉱業・採石業・砂利採取業、電気・ガス・熱供給・水道業が挙げられる。

いずれも新卒入社後3年以内の離職率は1割台に収まる。他と比べてかなり低い水準なのがわかる。

石油やガス採掘などの資源系業界、電力会社、ガス会社などの社会インフラ業界は離職率が低いことが影響している。

いずれも給料水準は比較的高く、年間休日も安定して多く、さらに競争が激しくて顧客獲得が大変という性質があまりないことが理由と考えられる。

中小企業でも同じように規模そのものが小さくても、経営が安定しているところが多い。

おすすめ記事