
コスモエネルギーホールディングスの新卒採用の倍率は技術系が約50倍、事務系が約100倍と推定。就職難易度はそれぞれ「かなり難」「最難関」に該当。
採用人数は毎年10~30名前後と非常に少ない人数で、大手企業の中でも特に少ない人数しか採用していないことから、競争は極めて激しいものになると予想。
傘下のコスモ石油開発・コスモ石油・コスモ石油マーケティングいずれも共通。
石油業界の中でも「石油元売り」に該当することもあって超人気の就職先。応募者過剰のため、ほとんどの学生たちはまず書類選考でが落とされる。
それに通過できたとしても、さらに1次面接から最終面接まで進んで内定を獲得するのは相当難しい。運が良かった学生だけが入社できる企業の1つ。
職種ごとの就職難易度
職種 | 難易度(満5点) | 推定倍率/レベルの目安 |
---|---|---|
技術系 | ★★★★★ | 50倍、かなり難 |
事務系 | ★★★★★ | 100倍、最難関 |
コスモエネルギーホールディングスの技術系(技術系基幹職、石油開発系基幹職)、事務系(事務系基幹職)の新卒採用の就職難易度はこのような形になる。いずれも「総合職」。
募集状況から、事務系と技術系では募集人員の面では差があり、さらに応募者数も技術系のみならず事務系もかなり多い。事務系は常に供給過剰な傾向が見られる。
技術系は採用人数に対して応募者数は事務系ほど過剰にはなりにくい。業務内容と関連する専攻分野を学ぶ理学部・工学部などに限られるため、事務系と比べて倍率が下がる。
《参照:石油業界の就職の難易度とは!? 偏差値の順位をランキング化》
とはいえ、いずれもエントリーシートによる書類選考から最終面接まで残ることさえも困難なほどという点では同じだろう。毎年例外なくいずれも供給過剰で完全に「買い手市場」の状態。
技術系は倍率50倍、難易度は「かなり難」

コスモエネルギーホールディングスの技術系(技術系基幹職、石油開発系基幹職)の就職難易度は「かなり難」。倍率は約50倍程度と推定。
技術系基幹職の募集対象の学部学科に関しては基本的に理工系学部。特に機械系、土木系、資源系、化学系、バイオ系、情報系などが主流。
石油開発系基幹職の募集対象の学部学科はさらに限定されて、地下資源関係の専攻分野に携わる学生のみが対象。
書類選考から面接まで、工学部や理学部などの理系の学部学科に所属するという特定のグループに該当する学生の中での競争になる。
エントリー可能な学生が一部の該当者だけに限定される構造上、文系の事務系のように不特定多数の学生間での競争にはならない。
それでも採用人数が数十名と非常に少ないことを考慮すると、就職難易度は「かなり難」、倍率はおよそ50倍と判断。
事務系の倍率は100倍、難易度は「最難関」

事務系(事務系基幹職)の就職難易度は「最難関」。倍率は約100倍と推定。
コスモエネルギーホールディングスでの事務系の採用人数は毎年5~10人ほど。対して、応募者数は500~1,000人程度になるのではないかと推定。正式なデータは公表されていないものの、会社規模や知名度、業界の性質を考慮すると、これくらいになると推測。
その一方、募集の対象とする専攻分野は「全学部全学科」。
技術系のように募集対象とする学部学科の指定はない。理系・文系どちらでも可とされる条件。ゆえに、文系を中心に不特定多数の学生がエントリーしてくる。
実際に応募してくる学生は法学部、経済学部、文学部、教育学部、商学部、総合政策学部、外国語学部など様々だが、文系人口は大きく、これも競争激化に拍車をかける。
大学で石油やその他資源エネルギーに関する分野を学んでいない学生であっても、事務系であれば多数が応募。
しかも、日本の大学生の文理比率は「文系:理系=7:3」で、圧倒的に文系が多い構造。潜在的な応募者の母数そのものは理系とは異なる。
こうした事情から、コスモエネルギーホールディングスの総合職の倍率は100倍と推定。就職難易度は「最難関」との表現が妥当と判断。
他社と比較して

コスモエネルギーホールディングスは、石油元売り会社で、誰もがイメージする「石油会社」の代表的な存在の1つだろう。
傘下のコスモ石油は「ココロも満タンに」で知られるテレビCMも放映している。ゆえに、誰もが知っている企業でもある。
《参考:コスモエネルギーHD(コスモ石油等)の採用大学を公開、内部事情も》
石油業界では最上位の人気度(石油元売各社共通)
コスモエネルギーホールディングス以外の石油元売り会社は下記の通り。
- ENEOS(旧JXTGエネルギー)
- 出光興産(出光昭和シェル)
- 国際石油開発帝石
コスモエネルギーホールディングスも応募者数の面ではこれらの企業とほぼ同じ程度になるが、募集人員はいずれもコスモエネルギーホールディングスよりは多い。
上記の企業にエントリーする人達はおそらく石油業界に関心がある学生たち。当然ながら、コスモエネルギーホールディングスにはエントリーしない理由は見当たらない。
資源エネルギーに関係する企業としては、他に総合商社(三菱商事、伊藤忠商事、三井物産など)もあり、これらでも石油関連の事業を行っていて、コスモエネルギーホールディングスの応募者の併願先としても人気。
ただ、総合商社も同じく超人気の就職先。倍率及び就職難易度もコスモエネルギーホールディングスなどの石油元売り会社と大差ない。
他にも、電力会社、ガス会社(都市ガス)、製鉄会社なども併願先になりやすい。とはいえ、これらも「滑り止め」のような存在にはなり得ない。
おすすめ記事
業種 | 会社名 |
---|---|
高速道路 | 首都高、阪神高速、NEXCO東日本、NEXCO中日本、NEXCO西日本 |
電力会社 | 東京電力、中部電力、関西電力、九州電力、東北電力、中国電力、四国電力、北海道電力、沖縄電力、北陸電力、J-POWER(電源開発)、日本原燃、日本原子力発電、ユーラスエナジーHD、SBエナジー、三菱日立パワーシステムズ、イーレックス |
ガス | 東京ガス、大阪ガス、東邦ガス、西部ガス |
総合商社 | 三菱商事、伊藤忠商事、三井物産、丸紅、住友商事、豊田通商、双日、兼松 |
石油 | ENEOS、出光興産、コスモエネルギーHD、国際石油開発帝石、富士石油、石油資源開発、三井海洋開発 |
上記では総合商社、電力、ガス、鉄道、高速道路関連(インフラ、資源関連)の就職難易度について解説。
東京都江東区在住。1993年生まれ。2016年国立大学卒業。主に鉄道、就職、教育関連の記事を当ブログにて投稿。新卒採用時はJR、大手私鉄などへの就職を希望するも全て不採用。併願した電力、ガス等の他のインフラ、総合商社、製造業大手も全落ち。大手物流業界へ入社。
》筆者に関する詳細はこちら