電機メーカーの離職率(新卒3年以内)の目安! 各社を一覧化

離職者が低い電機メーカー

電機メーカーの新卒入社後3年以内の離職率の目安の一覧を掲載。他の業界に比べるとかなり低い割合で、基本的には10%前後かそれ以下。

製造業の中でも比較的高めの定着率で、新卒採用で入社した人たちは最低10年くらいは勤続する傾向。

新卒採用で就職した人の3年後の時点での離職率は平均で3割といわれているが、電機メーカーは完全に例外である。


電機メーカー業界の各社の離職率

企業名 新卒3年以内の離職率 備考
日立製作所 5-10% 未公表
ソニー 5.5%
パナソニック 5-10% 未公表
三菱電機 5.0%
富士通 5-10% 未公表
キャノン 6.5%
東芝 10-20% 未公表
NEC(日本電気) 3.8%
シャープ 10-20% 未公表
リコー 10-20% 未公表
京セラ 13.3%
村田製作所 1.0%
日本電産 5-10% 未公表
TDK 2.4%
東京エレクトロン 5.5%
セイコーエプソン 5.3%
コニカミノルタ 6.3%
富士電機 6.0%
オムロン 6.1%

新卒3年以内の離職率を公表している会社に関しては具体的な数値で掲載。2015年度入社の社員を対象としたデータ。

未公表の会社については推定値を掲載。会社の評判、年間休日や残業時間に関する情報などを参考に算出。

採用人数が多いところほど数値は正確になるが、離職率もやや高めに出ることが多い。

日立製作所

日立製作所の新卒3年以内の離職率は公式には出ていなく未公表となっている。

推定値では5~10%になると予想。労働条件や会社の評判、業績などから考えるとこれくらいが目安になると考える。

電機メーカーでは業界トップに入る。

給料水準は全社員の平均868万円。業界の中でもかなり高い水準。

年間休日も120日上は確保されていて、土日休みの「完全週休二日制」を導入している。残業時間も部署によってさまざまだが、近年は時間管理が厳しさを増している。

長時間労働も少なく、いずれの面でも「ホワイト企業」に該当する点が整っている。

こうした背景から3年以内の離職率は5-10%が妥当と予想。

ソニー

ソニーもまた電機メーカーの中では上位勢に入る。新卒3年以内の離職率は5.5%と公表されている。

同じく入社してすぐに辞めていく人は少ないことがより正確にわかる。

給料水準も良好、年間休日は120日以上で完全土日祝休み、有休消化率も日本企業ではトップクラスで平均取得日数は20日程度、充実した福利厚生の点から辞めていく人は少ない。

平均勤続年数15年以上もまたプラスの要因に働いている。

新入社員がすぐに退職を検討するべき根拠は少なくとも労働条件の面には一切ない。

パナソニック

パナソニックの新卒3年以内の離職率は未公表。推定値では5~10%になると予想する。

基本的には日立製作所やソニーとほぼ同じレベルと考えてよい。

給料、年間休日、有給消化率でも問題は特になく、電機メーカーの上位勢に相応しい内容である。

新入社員がすぐに退職を検討するべき根拠は少なくとも労働条件の面には一切なく、3年以内の離職率も最大で見積もっても1割程度だろう。

三菱電機

三菱電機の新卒3年以内の離職率は5.0%。こちらは正式に公表されている。

電機メーカーの中でも特に低い水準に収まる。

業界第4位になるが、新卒採用ですぐに辞める人はほとんどいないレベル。年によっても違ってくるものの、5%前後で推移している。

給料水準、年間休日、残業時間の目安、福利厚生では条件が良好。

有給消化率は3~4割台と業界ではやや低めだが、それ以外の条件を見る限りは長く働ける職場であると判断でき、「ホワイトな企業」の条件も満たしている。

富士通

富士通もまた新卒3年以内の離職率は未公表だが、推定では同じく5~10%になると予想する。

パソコン関係などで最近では海外勢の台頭で劣勢になりつつあるものの、給料、年間休日、有給消化率でも問題は特になく、電機メーカーの上位勢に相応しい内容である。

基本的に毎年すぐに退職する人はあまりいないのが当たり前。

最近では事業再編が進んでいるものの、将来性にはやや不安がある。

それでも新入社員が不満を持つ点は少なくとも制度的な面ではないと考えてよい。

キャノン

キャノンの新卒3年以内の離職率は6.5%。こちらは正式に公表されている。

他社と同じように製造業の中でも低い水準に収まる。

6.5%だと最低レベルといえる5%を超えるものの、新卒採用ですぐに辞める人はほとんどいないレベル。

給料水準、年間休日、残業時間の目安、福利厚生では条件が良好。

有給消化率は8割台で取得日数は20日前後、業界でもかなり高い水準で「ホワイトな企業」の条件も満たしている。

NEC(日本電気)

NEC(日本電気)の新卒3年以内の離職率は3.8%。こちらも正式に公表されている。

上記で登場した電機メーカーよりもさらに低い割合を誇っている。

5%を切るためもはや「ホワイトな企業」を満たすと判断可能。実際のところ、年間休日、残業時間の目安、福利厚生の条件は良好。

給料は社員の平均年収が833万円と業界トップ勢に入る。報酬面でも条件が良い。

京セラ

京セラの新卒3年以内の離職率は13.3%。こちらも正式に公表されている。

ただし、上記で出てきた他の電機メーカーに比べると高い割合であることがわかる。数値は完全に2桁。

社員の平均年収は703万円。業界でもやや上位層に入るものの、それ以外の労働条件でやや劣る面が見られる。

給料は社員の平均年収が655万円と業界トップ勢に比べると低いものの、それ以外の労働条件では劣らない。

残業時間でのマイナスなコメントが目立つ。部署によっては残業時間が1か月あたり50時間を大幅に超えたり、時間外手当が支給されないサービス残業があるところが少なくない。

こうした労働者にとって都合が悪い内容が、新卒3年以内の離職率が10%超の理由と考えられる。

日本電産

日本電産の新卒3年以内の離職率は5-10%と推定される。正式には未公表となっているが、これくらいが目安になるだろう

給料は社員の平均年収が655万円と業界トップ勢に比べると低いものの、それ以外の労働条件ではそれほど劣らない。

ただし、残業時間に関する悪いコメントはしばしばみられる。

サービス残業や残業時間の上限があまり徹底はされていなく、長時間労働を強いられる根拠がまだ絶たれていない。

こうした点から、新卒3年以内の離職率は5%未満という最低レベルにはならないと考え、あくまでも5~10%と予想する。

なぜ電機メーカーの離職率は低い?

~電機メーカーの離職率が低い理由~

  • 給料水準が高い
  • 年間休日が多い、土日休みの「完全週休二日制」
  • BtoBのビジネスモデル
  • 製品の需要の幅が広い

製造業の中でも電機メーカーは知識集約型産業で利益率が高ビジネスモデルである。労働集約型の方ではない。

収益性が高い業種のため、社員の年収は比較的高い。

休みに関する条件も良い。土日休みの「完全週休二日制」は当たり前。出勤するのが平日だけが基本のため、年間休日は120日以上が確保されている会社がほとんど。

そして、ビジネスモデルはBtoBの法人相手。家電量販店(BtoC)ではないため、個人客を直接相手するわけではない。

さらに、開発・製造する製品は様々な領域で使われるものである会社がほとんど。経営が安定しやすい会社が目立つ。

このように働きやすい環境が整いやすい背景こそが、新卒3年以内の離職率が低く安定している理由である。

ただ、近年は新興国の電機メーカーも世界的に台頭している。競争が激しくなりつつあり、今後の業績には多少は不安も見られるのは確か。