消防士の離職率(新卒3年以内)の目安! 1割程度と推定

消防士の新卒就職後3年以内の離職率の目安はどれくらいになるのか。推定では約1割程度になる。

地方公務員の1つの職種であり、民間企業とは違って安定していることは確か。世の中が不景気になるほど就職人気度が上がる。

ただし、仕事内容の性質により離職率は、お役所の事務がメインの一般行政職に比べるとやや高め。人気の就職先とも言い難い。


消防士の新卒3年以内の離職率(推定値)

消防士の新卒入社後3年以内の離職率は10~15%になると予想。

都道府県庁や市町村役場で事務作業を行う一般行政職は3~10%程度。一般的に公務員というと事務職をイメージするが、消防士はまた別になる。

世間一般では消防士は特殊な仕事という印象が強いが、実際にもその通りである。

職種 離職率(年齢問わず) 就職後3年以内の離職率の目安
一般行政職 0.8% 3-10%
福祉職 1.8% 5-15%
消防職 0.6% 10-15%
企業職(公営企業等) 0.6% 3-30%
教育職 0.7% 5-15%
警察職 3.7% 10-20%

上記の表は地方公務員の代表的な職種ごとの離職者の目安である。

参照:地方公務員の離職率(新卒3年以内)の目安! 職種ごとの一覧

年齢を問わずにデータでは、割合的には消防の離職率は行政職よりも0.2%低い。しかし、就職して間もない新卒の人員に対象を絞ると高めの水準に上がる。

公務員の中でも就職後すぐに辞める人が多い職種なのが消防職である。

離職率はかなり低い

地方公共団体の消防職として従事する職員数は全国に約16万人ほどいる。そのうち、1年間に自己都合で退職する人は1,000人程度いる。

この時点で離職率は0.6%になる。民間企業では9.2%というデータが公表されているが、消防職はそれより大幅に低い水準にとどまっている。

同じ地方公務員である警察官と比較しても離職率の数値は低い。

消防というと、体力を使う、命の危険がある、厳しい毎日の訓練、上司の命令は絶対というイメージが強い。

一般的な人が学校を卒業後に就職先を消防に選びたいと考えるケースは少ない。大抵の学生がまず検討するのは行政職だろう。

「命の危険ある人を助ける仕事がしたい」といった強い思いともって消防職へ応募する人がほとんど。

「安定しているから」とか「仕事が楽そうだから」といった受け身的な理由で公務員を選ぶ人でも消防士になろうと思う人はほぼいない。

そんな理由から、一般的な印象とは対照的に離職率はわずか0.6%で、新卒の3年以内の離職率も1割程度なのは否定できない。

若い人が辞めていく

ただし、普通退職に占める消防の自己都合退職者の割合を年齢別に見ると、一般行政職よりも消防職の方が圧倒的に若い層に集中している。

普通退職者数 25歳未満 25~29歳
一般行政職 6,459 620人(9.2%) 1,559人(24.1%)
消防職 906人 311人(34.3%) 248人(27.4%)

自己都合による退職を示す普通退職者を年齢ごとに分けると、一般行政職は25歳未満が全体の9.2%、25~29歳が24.1%となっている。

対する消防職だと、25歳未満で34.3%、25~29歳で27.4%という数値である。つまり、自己都合で辞めていく人の3分の1が25歳未満という若さであることが読み取れる。

一般行政職は大卒での就職が多数を占めているものの、それでも3年以内の離職率を考慮するのであれば30歳未満の年齢層になる。

逆に30歳を過ぎると自己都合で消防職を退職する人は少ない。定年または推奨退職年齢まで勤め続ける人がほとんどになる。

なぜ消防職の離職率が低い?

離職率が低い消防職

消防職の離職率が低い理由には以下の内容が挙げられる。

  • 就職を希望する人自体が少ない
  • 転職に向かない
  • 給料が高い

就職を希望する人が特定

まず、消防士になりたいと考える人はその仕事に少なくとも一定の範囲で強い意思を持っている人である。

誰でも体力を使う、命の危険がある、勤務時間が不規則といったイメージは世間一般に広く浸透しているため予想がつく。

「3K」(キツイ・汚い・危険)という言葉があるが、消防はまさにこれに該当する。

消防職へ応募する人自体が一般行政職などの方の公務員の職種よりもかなり少ないことが最初の理由。

転職に向かない

次に、転職する際に活かせるポイントい乏しい点がある。消防士は消防庁だけが行える仕事内容。

したがって、民間企業でそれが活かせる部分は少ない。中途採用だと未経験OKのところしか行けない。

例えば、一般行政職だとほかの民間企業へ転職して総務や会計を行うという選択肢がある。

途中で退職して新たに民間企業へ転職使用する人がこの時点で少なくなる。

活かせる経験がないという特性は転職活動を行う上ではデメリットとなる。

20代なら基本的に経験はあまり問われず、あくまでも将来的なポテンシャルが重視されるため離職率が上がるものの、30歳以上の離職者が少ない背景は特にここにあるだろう。

給料水準が高い

そして、給料が高いことも無視できない。消防職は体力的にきつく、危険性が大いにあり、勤務時間が不規則という点から公務員の中でも給料水準が高い。

一般行政職よりも圧倒的に手当てがつく。収入面でも不満を持つ人が少なく、離職者を低く抑えるポイントにもなっている。

夜勤になれば深夜手当がつく。昼間と同じ給料ではない。

出動などで残業時間に突入すれば、その分時間外手当がもらえる。

一般行政職は勤務時間は固定的だが、深夜に労働するわけではないため手当てはない。残業時間は役所内の事務だと少ない。その分収入も減る。

収入を考えると消防の方が高いのは言うまでもない。



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