
伊藤忠エネクスの新卒採用の倍率はゼネラル職(総合職)で約20倍と推定。就職難易度はそれぞれ「ふつう」に該当。
伊藤忠商事の子会社というポジションから、総合商社に該当する親会社よりは易化するが、採用人数は毎年25名前後と非常に少ない人数で、大手企業の中でも特に少ない人数しか採用していないことから、競争はこれくらいになると考える。
応募者の大部分は書類選考で落とされ、それに通過できたとしても、さらに1次面接から最終面接まで進んで内定を獲得するのは相当難しい。運が良かった学生だけが入社できる企業の1つ。
就職難易度および倍率
職種 | 難易度(満5点) | 推定倍率/レベルの目安 |
---|---|---|
ゼネラル職(総合職) | ★★★ | 20倍、かなり難 |
伊藤忠エネクスはゼネラル職(総合職)のみの採用。
業務内容は基本的に営業のため、事務系と技術系での区別は表向きは少なくともされていない。
《参照:石油業界の就職の難易度とは!? 偏差値の順位をランキング化》
ゼネラル職(総合職):倍率20倍、難易度は「ふつう」

伊藤忠エネクスのゼネラル職(総合職)の就職難易度は「ふつう」。倍率は約20倍と推定。
伊藤忠エネクスでの事務系の採用人数は毎年25人ほど。対して、応募者数は300~500人程度になるのではないかと推定。
正式なデータは公表されていないものの、社名に「伊藤忠」という名称が付くこと、会社規模や知名度、業界の性質を考慮すると、これくらいになると推測。
その一方、募集の対象とする専攻分野は「全学部全学科」。
石油・天然ガス業界の中でも採掘や開発、精製を行う会社ように募集対象とする学部学科の指定はない。
理系・文系どちらでも可とされる条件。ゆえに、文系を中心に不特定多数の学生がエントリーしてくる。
実際に応募してくる学生は法学部、経済学部、文学部、教育学部、商学部、総合政策学部、外国語学部など様々だが、文系人口は大きく、これも競争激化に拍車をかける。
こうした事情から、伊藤忠エネクスのゼネラル職(総合職)の倍率は20倍と推定。就職難易度は「ふつう」との表現が妥当と判断。
大卒・院卒の違いについて

伊藤忠エネクスでは大卒・院卒を採用する。マイナビにて掲載されている採用実績校では、実際に入社があった大学の学校名の他に、大卒・院卒で分かれて掲載されている。
新卒採用という点では同じでも、大卒・院卒を区別して採用計画を行っている可能性がある。
正式に公表されているわけではないものの、採用計画では学部卒○○名、修士課程修了○○名というプランがあるかもしれない。
他社と比較して

伊藤忠エネクスは分類上は石油業界に位置づけされやすいが、事業内容は誰もがイメージする石油元売りや精製などではない。エネルギー商社に該当する。
具体的な事業内容は下記の通り。
- 石油製品の卸売・販売
- LPガス、ガス機器、太陽光発電システム等新エネルギー機器の卸売・販売
- 電力の発電・卸売・販売、地域熱供給サービス
近年はレンタカー事業などにも参入している。
石油業界よりは簡単

石油業界で代表的な会社は下記の通り。
- ENEOS(旧JXTGエネルギー)
- 出光興産(出光昭和シェル)
- 国際石油開発帝石
伊藤忠エネクスはこれらの企業に比べると就職難易度は大幅に低い。
応募者数の面で少ないこともあるが、総合商社「伊藤忠商事」の子会社という立ち位置であること、事業内容が燃料の販売やレンタカーなど、日常生活に近い領域が含まれることがその理由。
原油の採掘や精製、製品開発などに携わる会社に比べると、大学生たちにとっての魅力には欠ける。
専門商社ではトップ級

一方、専門商社ではトップ級の難易度に入る。特に燃料・エネルギー専門商社の中では首位。
とはいえ、エントリーする人達はおそらく石油などのエネルギー関係の販売に関心がある学生たちというよりも、大手志向で「伊藤忠」というブランドが付く点に魅力を感じた学生が応募すると個人的には感じることがある。
エネルギー専門商社で類似の事業内容を展開する三愛石油、岩谷産業、カメイなどに比べても就職先としての人気度では圧倒する理由は「伊藤忠」が付くからではないかと思う。
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業種 | 会社名 |
---|---|
高速道路 | 首都高、阪神高速、NEXCO東日本、NEXCO中日本、NEXCO西日本 |
電力会社 | 東京電力、中部電力、関西電力、九州電力、東北電力、中国電力、四国電力、北海道電力、沖縄電力、北陸電力、J-POWER(電源開発)、日本原燃、日本原子力発電、ユーラスエナジーHD、SBエナジー、三菱日立パワーシステムズ、イーレックス |
ガス | 東京ガス、大阪ガス、東邦ガス、西部ガス |
総合商社 | 三菱商事、伊藤忠商事、三井物産、丸紅、住友商事、豊田通商、双日、兼松 |
石油 | ENEOS、出光興産、コスモエネルギーHD、国際石油開発帝石、富士石油、石油資源開発、三井海洋開発 |
上記では総合商社、電力、ガス、鉄道、高速道路関連(インフラ、資源関連)の就職難易度について解説。
東京都江東区在住。1993年生まれ。2016年国立大学卒業。主に鉄道、就職、教育関連の記事を当ブログにて投稿。新卒採用時はJR、大手私鉄などへの就職を希望するも全て不採用。併願した電力、ガス等の他のインフラ、総合商社、製造業大手も全落ち。大手物流業界へ入社。
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