
JCB(ジェーシービー)の新卒採用の倍率は総合職群(G職)で約10倍、習熟職群(S職)が約5倍と予想。就職難易度はそれぞれ「やや易」「易」に相当。
採用人数に関してはすべて合計すると約100人ほどでここ数年は推移。内訳は、総合職群(G職)は70人、習熟職群(S職)が30人。
募集人数が三桁で大量採用になっている一方、クレジットカード会社ということで大学生の間ではあまりなじみがないところのため、倍率自体はそれほど高いものにはならない。
職種ごとの就職難易度
職種 | 難易度(満5点) | 推定倍率/レベルの目安 |
---|---|---|
総合職群(G職) | ★★ | 10倍、やや易 |
習熟職群(S職) | ★ | 5倍、易 |
総合職群(G職)、習熟職群(S職)それぞれの就職難易度はこのような形になる。
人気度が高いのは総合職群(G職)。全国および海外への転勤を好むというよりも、看板的な職種で給料が最も高いことが影響。
習熟職群(S職)は一般職ということで、総合職群(G職)よりもワンランク「レベルが低い」という印象が否定できなく、人気度はその分下がる。
倍率および就職難易度は金融業界の中では低めの水準。クレジットカード(信販)業界そのものが銀行・保険・証券に比べて人気度で劣るのも確か。
《参考:金融業界(銀行/証券/保険)の就職難易度の一覧! 偏差値をランキング化》
総合職群(G職)の倍率は10倍、難易度は「やや易」

JCBの総合職群(G職)の倍率は約10倍と予測。就職難易度は「やや易」と判断。
全国転勤があって海外への赴任もあるこの職種は、JCBの看板的な職種である。様々な部門を経年しながらキャリアを積み上げ、将来的に幹部を目指す職種。
他の金融業界と同じく、大学で学んでいる専攻分野や持っている知識等が問われないため、人気度が上がりやすい。応募者の主流層は文系の学部学科の学生たち。
クレジットカードに興味関心がある学生のみならず、銀行・保険・証券といった金融業界全般を志望している学生もエントリーする。
ただ、JCBはクレジットカード会社大手であるのも関わらず、人気度は今一つ。合同企業説明会でも周囲の企業と比較して空席が目立つ。
こうした事情から、倍率は推定10倍、就職難易度は「やや易」との表現が妥当と判断。比較的入社しやすい。
もっとも、書類選考の段階で不採用が確定する人も少なからずいるのは確か。面接まで呼ばれたとしても、最終面接までには多くが落とされる。
習熟職群(S職)の倍率は5倍、難易度は「易」

習熟職群(S職)倍率は約5倍と予測。就職難易度は「易」と判断。
他社では一般職に相当する。様々な部門を経由しながら幹部を目指す職種ではない。
同様に、大学で学んでいる専攻分野や持っている知識等が問われず、応募者の主流層は文系の学部学科の学生たち。
ただし、習熟職群(S職)は総合職群(G職)よりもポジションが下という印象がある。大学生たちもこの点を敬遠したい人も少なくなく、その分人気度は下がる。
給料体系も低い水準にとどまる。自宅から通勤したいと考えている学生でなければ習熟職群(S職)は選択しないだろう。
こうした事情により、習熟職群(S職)の倍率は5倍前後になると推測。就職難易度は大手企業でも「易」と言える。
他社との比較
JCBの就職難易度を他社と比較した場合、次のことが言える。
- 他の金融業界よりは若干簡単か
- 三菱UFJニコス、三井住友カードと類似
他の大手クレジットカード会社と事情はよく似ている。
クレジットカード会社と比較して

大手クレジットカード会社としては他に、三菱UFJニコス、三井住友カード、イオンフィナンシャルサービス、オリエントコーポレーションが挙げられる。
オリエントコーポレーション以外はメガバンク系列または小売業系列。
とはいえ、クレジットカード業界という括りの中での就職難易度は確かに異なる。大学生の間で人気なのは、やはりJCBと三菱UFJニコス、三井住友カード。
ただし、クレジットカード会社を第一志望とする学生は多くない印象。どちらかというと、銀行・保険・証券等の金融業界の滑り止めとしてエントリーするケースが多いのではないか。
JCBを併願してエントリーして内定獲得しても、メガバンクや大手証券会社等から内定が出れば、そちらに入社すると感じる。
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業種 | 会社名 |
---|---|
銀行 | 三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行、りそな銀行、新生銀行、ゆうちょ銀行 |
信託銀行 | 三井住友信託銀行、SMBC信託銀行、みずほ信託銀行 |
地銀 | 横浜銀行、千葉銀行、関西みらい銀行、福岡銀行、京都銀行 |
損害保険 | 損保ジャパン、三井住友海上、東京海上日動、あいおいニッセイ同和損保、AIG損害保険 |
生命保険 | 日本生命、明治安田生命、第一生命、住友生命、大同生命、富国生命 |
証券 | 野村證券、大和証券、SMBC日興証券、みずほ証券、三菱UFJモルガンスタンレー証券、東海東京証券、岡三証券 |
クレジット | JCB、三菱UFJニコス、三井住友カード、オリエントコーポレーション、イオンフィナンシャルサービス、クレディセゾン |
外資系金融 | ゴールドマンサックス、ドイツ銀行、モルガンスタンレー、UBS、JPモルガン、シティグループ、クレディスイス、BNPパリバ、バークレイズ |
政府系金融機関 | 日本銀行、国際協力銀行、日本政策投資銀行、日本政策金融公庫、商工中金、農林中央金庫、日本証券金融、日本取引所グループ、住宅金融支援機構 |
上記では金融業界(銀行・保険・証券等)の就職難易度について解説。就職偏差値は「金融業界(銀行/証券/保険)の就職難易度の一覧! 偏差値をランキング化」にて取り上げる。
東京都江東区在住。1993年生まれ。2016年国立大学卒業。主に鉄道、就職、教育関連の記事を当ブログにて投稿。新卒採用時はJR、大手私鉄などへの就職を希望するも全て不採用。併願した電力、ガス等の他のインフラ、総合商社、製造業大手も全落ち。大手物流業界へ入社。
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