
ゆうちょ銀行の新卒採用の倍率は総合職で約30倍、エリア基幹職は約10倍と推定。就職難易度はそれぞれ「やや難」「やや易」に該当。
日本郵政グループと合同の採用になるが、3大メガバンクほど難易度は高くない。
郵便局への就職を目指す人は、「日本郵便」へ応募する一方、ゆうちょ銀行は敬遠する傾向があると感じる。
特にエリア基幹職は実質的に日本郵便と同じ職場になることもあって、応募する学生は少なめ。
職種ごとの就職難易度
職種 | 難易度(満5点) | 推定倍率/レベルの目安 |
---|---|---|
総合職 | ★★★★ | 30倍、やや難 |
エリア基幹職 | ★★ | 10倍、やや易 |
一般職 | <採用なし> | ー |
総合職、エリア基幹職の就職難易度はこのような形になる。
最も人気なのは総合職に該当する総合職。就職難易度は特に高く、かなりの倍率になる。
総合職は銀行でも花形になることもあって、まずはこれを目指す学生が多いことによる。
逆にエリア基幹職は前述のように、「ずっと郵便局で仕事」というイメージが強いこともあって、人気度は低い。
《参考:金融業界(銀行/証券/保険)の就職難易度の一覧! 偏差値をランキング化》
総合職の倍率は30倍、難易度は「やや難」

総合職の就職難易度は「やや難」。倍率は約30倍と推定。
全国転勤があり、必ず引っ越しが必要な異動が存在。
金融業界の中でもメガバンク3行に次ぐ代表的なメガバンクの1つがゆうちょ銀行。銀行を志望する学生の多くは応募する傾向。
銀行に就職したいと考えている学生だけでなく、金融業界全般を志望している学生も受けてくる。本当に優秀な人材しか採用されず、しかも運の要素も必要になる。
銀行で具体的にどんな分野に携わりたいか明確でない学生たちも、まずは総合職を目指すだろう。
ただ、日本郵便グループという点ではゆうちょ銀行よりも郵便事業を行う日本郵便本体の方が人気度が高い。「銀行」というイメージが低いため、ゆうちょ銀行を狙って応募する学生はそう多くはないと感じる。
ゆえに、倍率は30倍程度にはなると考えられる。就職難易度は「やや難」という表現が妥当ではないか。
ただし、クオンツ・アクチュアリーは上記の限りではない。
これは専門分野のため、応募者は限られる。採用対象の学生が指定された専攻を大学で学んでいることが条件のため、必然的に就職難易度は下がる。
エリア基幹職は倍率10倍、難易度は「やや易」

エリア基幹職の就職難易度は「やや易」。倍率は約10倍程度と推定。
前述の総合職は全国転勤が存在する一方、こちらはエリア限定という条件が付いている。転居を伴う異動はない。
したがって、自宅から通勤することを前提に就職したいと考えている学生がこれに応募。
女性社員の割合は大きいが、総合職よりは応募者数は少ないと見込まれる。
ただ、銀行に就職したいと考えているは、あくまでもメガバンクなどの商業銀行。ゆうちょ銀行は一般的に多くの人たちが想像する銀行とはまた違うこともあってか、大人気の就職先というほどではないとも感じる。
私の周囲の同級生で金融業界を志望していた人達も、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行などへはエントリーしたが、ゆうちょ銀行は考えていないという人も少なくなかった。
それでも、ゆうちょ銀行は誰もが知っている銀行。上場企業の無名企業よりは遥かに就職を希望する学生が多い。
しかも元国営だったということもあって、公務員を目指している人達もエントリーする例が結構ある。
ゆえに、就職難易度は「やや易」、倍率は約10倍と判断。簡単に入れる企業とはほど遠い存在。
他行と比較して
ゆうちょ銀行はメガバンクほど人気の銀行ではない。新卒採用で学生たちがまずエントリーするのはメガバンク3行。
とはいえ、一般的な上場企業と比較すれば遥かに知名度のあるところであるのは確か。
少なくとも大手銀行への就職を目指している学生なら9割以上は知っているはず。
大手3行にはエントリーしたが、ゆうちょ銀行にはしなかったという学生はそう多くはない。
ゆえに、就職難易度の違いはないと考えてよいだろう。
日本郵政グループの中でも低人気
日本郵政グループでの新卒採用は、日本郵便・ゆうちょ銀行・かんぽ生命の3つの区分がある。それぞれ別々で選考は実施されるが、募集要項は同じページに記載。
郵便局に関心のある人達は、まずは主力企業だる日本郵便にエントリーすると感じる。
ゆうちょ銀行やかんぽ生命はそれぞれ「銀行」「保険」という分野であるためか、ノルマや実績などの厳しさをイメージする人が多いのかもしれない。
一方、メガバンクを目指す人達は、ゆうちょ銀行は眼中にない例が多いと感じる。どちらかと言うと、併願先は従来から民間の証券会社や保険会社が多め。
もしメガバンクがダメだったら、地銀もしくは証券・保険を第2候補とする。
こうした点から、ゆうちょ銀行は知名度や会社規模の割には人気度は高くないと判断。(ただし、全国各地の地銀よりは確実に高難易度。)
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業種 | 会社名 |
---|---|
銀行 | 三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行、りそな銀行、新生銀行、ゆうちょ銀行 |
信託銀行 | 三井住友信託銀行、SMBC信託銀行、みずほ信託銀行 |
地銀 | 横浜銀行、千葉銀行、関西みらい銀行、福岡銀行、京都銀行 |
損害保険 | 損保ジャパン、三井住友海上、東京海上日動、あいおいニッセイ同和損保、AIG損害保険 |
生命保険 | 日本生命、明治安田生命、第一生命、住友生命、大同生命、富国生命 |
証券 | 野村證券、大和証券、SMBC日興証券、みずほ証券、三菱UFJモルガンスタンレー証券、東海東京証券、岡三証券 |
クレジット | JCB、三菱UFJニコス、三井住友カード、オリエントコーポレーション、イオンフィナンシャルサービス、クレディセゾン |
外資系金融 | ゴールドマンサックス、ドイツ銀行、モルガンスタンレー、UBS、JPモルガン、シティグループ、クレディスイス、BNPパリバ、バークレイズ |
政府系金融機関 | 日本銀行、国際協力銀行、日本政策投資銀行、日本政策金融公庫、商工中金、農林中央金庫、日本証券金融、日本取引所グループ、住宅金融支援機構 |
上記では金融業界(銀行・保険・証券等)の就職難易度について解説。就職偏差値は「金融業界(銀行/証券/保険)の就職難易度の一覧! 偏差値をランキング化」にて取り上げる。
東京都江東区在住。1993年生まれ。2016年国立大学卒業。主に鉄道、就職、教育関連の記事を当ブログにて投稿。新卒採用時はJR、大手私鉄などへの就職を希望するも全て不採用。併願した電力、ガス等の他のインフラ、総合商社、製造業大手も全落ち。大手物流業界へ入社。
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