国家の離職率(新卒3年以内)の目安! 職種ごとの一覧

国家公務員

国家公務員の新卒就職後3年以内の離職率は1~3%が目安になる。民間企業に比べるとかなり低い水準。地方公務員よりもさらに低い。

行政職、税務職、公安職、その他専門職があるが、いずれも離職率に関する公式のデータはないものの、大きな違いはないと思われる。

都道府県、市町村単位で採用されるが、実際には仕事内容によってすぐに辞めていく人が多いところと少ないところがある。



国家公務員の職種ごとの離職率

職種 離職率(年齢問わず) 就職後3年以内の離職率の目安
行政職(一) 5.0% 0.5-3%
行政職(二) 0.5-3%
専門行政職 1-3%
税務職 0.5-3%
公安職(一) 2-5%
公安職(二) 2-5%
専門職(海事、研究、医療、教育など) 1-5%
行政執行法人職員 0.5-3%

上記の離職率に関するデータは以下より収取。

参考:https://www.jinji.go.jp/hakusho/h28/1-3-01-3-2.html
『一般職の国家公務員の任用状況調査 – 人事院』

職種別の離職率に関しては公表されていないため、詳細な数値は不明。全職種を合わせた場合の離職率が5.0%と発表されている。

これには定年退職、辞職(人事交流含む)、免職のいずれも含まれるため、自己都合による退職だけを示した数値ではない。

国家公務員は特に定年まで勤める人が多いことから、自己都合による退職はもっと低い。

新卒3年以内の離職率(推定)

職種 新卒3年以内の離職率 概要
行政職 0.5-3% 最も職員数が多い
不満の根源が少ない
税務職 0.5-3% 働きやすさは行政職と同じ
公安職 2-5% 要体力、上下関係が厳しい
風通しは悪い
行政執行法人職員 0.5-3% 行政職と理由は同じ
※離職率の数値は推定値による予想。

行政職、税務職、行政執行法人職員

高卒・大卒共に国家公務員の新卒就職後3年以内の離職率に目安については、推定で0.5~3.0%の範囲になると予想する。

すべての離職者の割合が全職員の5%ということで、新卒3年以内の離職率はかなり低いと想像がつく。

特に事務が中心の行政職、行政執行法人職員は仕事内容の性質から新卒で任用された人たちの離職率はかなり低い。いわゆる技術職も行政職に含まれる。

民間企業と比べて営業ノルマや給料水準の低さ、長い残業時間、給料の未払い、休みの日数の少なさという問題はほとんどない。

地方公務員と比べても市民、県民からのクレームが来るといった仕事が少なく、財政状況に偏りがないため給料水準も高い。

それでも自己都合で辞める人がゼロではないものの、かなり少ない人数で定着率が9割後半なのは確か。

公安職

公安職というと警察間をイメージする人も多いが、警察組織は基本的に都道府県単位で地方公務員に該当する。

国家公務員の公安職とは、法務教官、刑務官、海上保安官、皇宮護衛官、入国警備官、公安調査官、検察事務官、警察庁本庁採用の警察官などが該当する。

行政職とは違って、こちらは一般的な公務員にはないような性質がある。

基本的には階級社会で上司の命令は絶対。自衛隊などと同じようなシステムで、風通しは悪い。昭和の体質も残り、しばしばパワハラ・いじめが問題となっている。

そんな背景から新卒就職後3年以内の離職率の目安も若干高めになると考えられる。推定値で言うと2~5%程度になるだろう。

それでも民間企業と比べると低い数値に収まる。国家公務員である以上、新卒で任用された人たちも多くは長く勤め続けることには変わりない。

民間企業と比較して

民間企業への就職

国家公務員と民間企業の離職率を比較すると、圧倒的に前者の方が低くて後者の方が高い。

以下は厚生労働省による調査で出た民間企業の業種ごとの全従業員数に対して退職者数が占める割合を表した離職率。

業種 離職率(%)
建設業 7.7
製造業 11.4
情報通信業 10.2
運輸業、郵便業 12.3
卸売業、小売業 14.0
金融業、保険業 9.4
不動産業、物品賃貸業 11.5
学術研究、専門・技術サービス業 13.4
宿泊業、飲食サービス業 30.0
生活関連サービス業、娯楽業 20.3
教育、学習支援業 15.0
医療、福祉 14.8
複合サービス事業 7.7
サービス業(以上に分類されないもの) 19.1
民間企業全体(一般労働者) 9.2%
国家公務員 5.0%

まずは全年齢を対象として業種ごとの離職率の結果。いずれも国家公務員の5.0%よりも遥かに高い数値である。

次に新卒入社後3年以内の離職率のデータを見てみよう。

業種 新卒入社後3年以内の離職率
鉱業、採石業、砂利採取業 11.9%
建設業 30.5%
製造業 20.0%
電気・ガス・熱供給・水道業 9.7%
情報通信業 26.6%
運輸業、郵便業 26.8%
卸売業 29.2%
小売業 38.6%
金融・保険業 21.8%
不動産、物品賃貸業 34.9%
学術研究業、専門・技術サービス業 32.9%
宿泊業、飲食サービス業 50.2%
生活サービス業、娯楽業 46.3%
教育・学習支援業 45.4%
医療・福祉 37.6%
複合サービス業 24.5%
その他サービス業 35.4
その他 67.6%

参考:https://www.mhlw.go.jp/content/11650000/000369575.pdf
『新規大学卒業就職者の産業別離職状況』

国家公務員は新卒3年以内の離職率の離職率を発表していないため不明だが、民間企業は高いところだと50%を超える。半分以上はすぐに辞めていく感じだ。

国家公務員は推定で最高でも3%程度と考えられるため、民間企業よりも大幅に辞める人が少ないのが想像できる。

3年後の定着率は国家公務員は95%以上(離職率5%未満)だが、民間企業は7割以下(離職率3割以上)と言われるのがここから理解できるだろう。

なぜ国家公務員の離職率は低い

国家公務員の離職率が低い理由は、民間企業との大きな違いにある。

  • 給料が高い(地方公務員よりも)
  • 安定している(倒産・会社都合の解雇の心配がない)
  • 有給が取りやすい
  • 完全週休二日制
  • 営業ノルマがない

これらが主な理由。国家公務員のみならず地方公務員にも当てはまるが、民間の「会社」よりも働きにくい事情になる点がない。

まず、民間企業は売上高が落ちれば従業員を解雇するしかない。業績不振になれば会社都合による解雇になるリスクがある。

次に、休みの日数も公務員(国家・地方問わず)の方が安定して多い。「完全週休二日制」が当たり前のように定着している。一般的な会社だと週に1日しかないことも少なくない。

有給休暇も取りやすい。労働者の権利であるものの、公務員なら職場側が正当な理由がない限りは休める。民間企業は有給があってもないに等しいところもかなり多い。

公安職には労働三権が適用されないが、それでも休日や給料の支払いは保証されている。離職率が著しく高まる要因にはならない。

そして、公務員には営業ノルマがない。売上高を伸ばすことに対して厳しい目標がなく、それがもとでパワハラにつながることもない。

さらに、給料水準は高い。制度の面のみならず報酬面も「ホワイト企業」に該当するような特徴がある。

地方公務員よりもさらに低い離職率に反映している。

地方公務員と比較して

地方公務員

国家公務員は地方公務員と比較しても離職率は低い。

地方公務員ではどうしても地域ごとの特性が反映されてしまうこと、住民からの苦情を対応したり、体力を使う職種であることが多いためだ。

国家公務員は基本的に事務系が多い。公安職でも実際に現場で立ち仕事になることはそう多くはない。

地方公務員は消防・警察は体力を使う。命の危険にさらされる業務も多い。

教員も教壇に立つ場合は立ち仕事になる。座って事務のデスクワークをするだけではないため、やはり体力を使う。

その上、給料も国家公務員の方が地方公務員よりも高い。報酬の面でも満足する条件が整っているのは前者なのは確か。

そうした背景もあって、国家公務員の方が離職率は低い。

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