
京三製作所の新卒採用の倍率は技術系が約20倍、事務系が約30倍と推定。就職難易度はそれぞれ「ふつう」「やや難」に該当。
採用人数はここ数年は40人前後、内訳は技術系が25人、事務系が15人前後。
製造業としては多くも少なくもない並みレベル。ただ、鉄道関連企業ということもあって、JRや私鉄を志望する学生が多く応募する様子。俗に言う「鉄オタ」が多いとも言われている。
書類選考では応募者の過半数は落とされると思われ、さらに1次面接から最終面接まででも残りの半分以上は落とされ、内定を獲得するのは相当難しい。
職種ごとの就職難易度
職種 | 難易度(満5点) | 推定倍率/レベルの目安 |
---|---|---|
技術系 | ★★★ | 20倍、ふつう |
事務系 | ★★★★ | 30倍、やや難 |
京三製作所の技術系、事務系の新卒採用の就職難易度はこのような形になる。いずれも大卒・院卒向けの「総合職」に該当する。
募集状況から、事務系と技術系では募集人員の面では2倍以上の差がある。
事務系は特に専攻分野の制限がないことで、特に供給過剰(応募者数が募集人数を大きく超過する状態)な傾向が見られる。
《参考:<会社別>信号機メーカーの新卒採用の倍率、就職難易度を考察》
技術系は倍率20倍、難易度は「ふつう」

京三製作所の理系を対象とする技術系の就職難易度は「ふつう」。倍率は約20倍程度と推定。
基本的に理工学系の学部学科を対象とする。また、理工系でも生物系やバイオ系、農学系は対象外。
書類選考から面接まで、工学部や理学部などの理系の学部学科に所属するという特定のグループに該当する学生の中での競争になる。
対象者が限定されることで、文系の事務系のように不特定多数の学生間での競争にはならない。
鉄道に興味関心のある理系学生はかなり多いものの、それでもエントリーする学生層が限定されるという理由から、就職難易度は「ふつう」、倍率はおよそ20倍と判断。
なお、京三製作所では理系限定で「学校推薦」の制度が使える。自由応募とは違って、教授の指名があることで内定獲得がしやすくなるのは確か。
事務系の倍率は30倍、難易度は「やや難」

一方の文系を対象とする事務系の就職難易度は「やや難」。倍率は約30倍と推定。理系の技術系とは対照的に内定獲得が難しい。
ここで言う「やや難」とは、一般的な上場企業の中で比較した場合の難しさを示すものだが、製造業大手としても比較的難易度が高いと感じる。もちろん、無名企業を含めた就職市場全体の中では「かなり難」に相当するだろう。
採用人数は毎年20人ほど。対して、応募者数は500~1,000人程度になるのではないかと推定。正式なデータは公表されていないものの、会社規模や知名度、業界の性質を考慮すると、これくらいになると推測。
募集の対象とする専攻分野は「全学部全学科」。しかも応募方法は「自由応募」のみ。このような条件により、文系を中心に不特定多数の学生がエントリーしてくる。
実際に応募してくる学生の所属学部は法学部、経済学部、文学部、社会学部、教育学部、商学部、総合政策学部、外国語学部などだが、これらだけでもかなりの数になる。
大学生の間では「京三製作所」という社名こそはあまり広く知られていないものの、鉄道に興味関心のある学生が多いこともあって、会社規模や知名度の割には応募者数が多い。
こうした事情から、京三製作所の事務系の倍率は30倍と推定。就職難易度は「やや難」との表現が妥当と判断。
他社と比較して

京三製作所は、信号機メーカーであるが、鉄道関連企業というイメージが世間一般では広まっている。
そのため、新卒採用で選考を受ける大学生たちも、JRグループや私鉄、あるいは鉄道車両メーカーと併願する模様。
《参考:京三製作所の採用大学を公開! 学歴フィルターは概ね存在》
鉄道関連メーカーとして

京三製作所は鉄道関連メーカーと見なされることが多い。類似する会社は他に下記がある。
- 日立製作所
- 川崎重工業
- 日本信号
- 大同信号
- 日本車輌製造
- 総合車両製作所
- 近畿車輛
- 東洋電機製造
いずれも京三製作所を応募する学生たちの併願先となりやすいところ。
就職難易度は各社で異なるものの、京三製作所と大差ないと感じる。
鉄道事業者と比較して

京三製作所を受ける学生は、電車を走らせる鉄道事業者にもエントリーする傾向がある模様。
鉄道事業者と比較した場合、「総合職」よりは入社が簡単だろう。一方、「現業職」よりは確実に難しいだろう。
ここで言う鉄道事業者とは、具体的には下記のような会社。
- JR東日本、JR東海、JR西日本
- 東京メトロ
- その他、大都市圏の私鉄
>>鉄道会社の就職難易度の一覧! 偏差値の順位をランキング化
鉄道事業者では「総合職」の他に、駅員・車掌・運転士や保線などの保守管理を専門とする「現業職」の2パターンがある。
京三製作所の就職難易度は、鉄道事業者の総合職よりは簡単だが、現業職よりは難しいと考える。
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業種 | 会社名 |
---|---|
自動車メーカー | トヨタ自動車、ホンダ、日産自動車、マツダ、スバル、スズキ、いすゞ自動車、三菱自動車、ダイハツ工業 |
自動車関連サプライヤー | トヨタ車体、豊田自動織機、トヨタ紡織、豊田中央研究所、トヨタシステムズ、デンソー、アイシン精機、ヤマハ発動機、住友電装、ボッシュ、ブリヂストン、住友ゴム工業、横浜ゴム、豊田合成、ジェイテクト、大同メタル工業、プライムアースEVエナジー、トヨタ九州、愛知製鋼、日立Astemo |
電機 | 日立製作所、三菱電機、パナソニック、ソニー、キャノン、キーエンス、富士通、オリンパス、NEC、シャープ、京セラ、日本電産、村田製作所、東京エレクトロン、セイコーエプソン、富士電機、オムロン、芝浦機械、キオクシア |
重機・工作機械 | 三菱重工業、ダイキン工業、小松製作所、クボタ、IHI、ファナック、安川電機、DMG森精機、SMC、川崎重工業、ミネベアミツミ、コニカミノルタ、ローム、シマノ |
鉄鋼・非鉄金属 | 日本製鉄、JFEスチール、神戸製鋼所、日立金属、大同特殊鋼、三菱製鋼、住友電気工業、三菱マテリアル、古河電気工業、住友金属鉱山、JX金属、日本軽金属、フジクラ、UACJ、DOWA、古河機械金属、リョービ |
(業界全体) | 『自動車業界の就職ランキング! 各社の新卒の偏差値の一覧』 |
上記では自動車・電機・工作機械などの製造業およびそれに関連する企業の就職難易度(新卒採用)と倍率の目安について解説。 《新卒3年以内の離職率》《学歴フィルター》に関して、各々のページにて取り上げる。