物流・倉庫業界の離職率(新卒3年以内)の目安! 各社を一覧化

新卒3年以内の離職率が高い物流・倉庫業界

物流業界および倉庫業界の新卒入社後3年以内の離職率の目安の一覧を掲載。結論を言うと、他の業種と比べてもかなり会社によって差が大きい。

離職率が低いのは海運各社、財閥系の倉庫業界である。一方のトラックが中心の陸運業、独立系の倉庫業界では高い傾向が見られる。

基本的には、電力業界の離職率が0~5%と考えてよい。経営が安定していること、給料水準が高いことが背景にある。


海運会社各社の離職率

企業名 新卒3年以内の離職率 備考
日本郵船 0.9% 海技職は3.1%
商船三井 1.9%
川崎汽船 0-5%

海運会社は物流業界でも「ホワイト企業」と言われていて、新卒3年後の離職率がかなり低い。

仕事内容そのものは容易なレベルではないが、給料水準、年間休日、適正な残業時間の面では不満になるポイントが少ない。

労働問題がニュースに出てくる他の物流業界とは違って、比較的クリーンな部分が多いのも確か。

日本郵船

日本郵船では3年後の時点での離職率のデータが正式に公表されている。陸上職はわずか0.9%、海事職でも3.1%と低い水準にとどまっている。物流業界の中でも低い水準となっている。

会社で勤務することに対して不満を抱いている人が少ないことを表している。

給料水準、休日の日数、福利厚生の制度、残業時間の面でいずれも条件が良好で、他社と比較して明らかデメリットな部分はない。

物流業界はブラックというイメージが強いものの、日本郵船を含めた海運系は「ホワイト企業」の条件を完全に満たす。

何よりも労働問題にも全く支障がないことが、新卒入社の高い定着率を誇っているものと考えられる。

商船三井

商船三井の新卒入社後3年以内の離職率は1.9%。同じくかなり低い水準に収まる。

給料水準、休日の日数、福利厚生の制度、残業時間の面では好条件となっている。

仕事内容自体は決して楽ではなく、むしろ激務といわれることもあるものの、それに見合った年収の高さや年間休日の日数の多さから転職を考える人が続出するほど悪い内容ではない。

労働問題も特に起きてはいなく、「ホワイトな企業」の水準に入る会社といえる。

川崎汽船

川崎汽船の新卒入社後3年以内の離職率は正式に公表されていないが、推定では0~5%くらいになると思われる。

日本郵船や商船三井と同じく海運会社であることに加え、給料水準、休日の日数、福利厚生の制度、残業時間の面では特に気になる条件や評判は見当たらない。

会社そのもののネームバリューでは上記の2社には劣るものの、離職者が多くなるような要素とは言い難い。

労働問題も特に起きてはいない。勤続年数の平均値も10年以上に上るため特に問題はない。

世の中全体の新卒3年以内の離職率が3割近くといわれているが、川崎汽船がここまで高いとは全く考えられない。

陸運各社(運送会社)の離職率

企業名 新卒3年以内の離職率 備考
日本郵便 23.9% 日本郵政:15%
日本通運 27.8%
ヤマト運輸 5-15%
佐川急便 20-30%
西濃運輸 20-30%
福山通運 25-40%

トラックによる輸送が多い運送会社(陸運業界)は新卒3年以内の離職率が高い傾向にある。

全業種での平均が3割程度といわれているが、運送会社だと最大手クラスでもこれに近い水準になる。

労働集約型の事業であるなどの仕事内容の性質も影響している。

日本郵便

日本郵便の新卒3年以内の離職率は23.9%。

総合職のみならず、JP金融アドバイザーやゆうパックなどの配達ドライバーなども含まれているものの、基本的には2~3割程度が目安になる。

給料水準や年間休日の日数、残業時間の面ではあまり条件は良いとは言えない。

休日が土日休みという人がそう多くはなく、希望通りに休みが取れない部署もある。

BtoCの領域も大きいため、顧客からの苦情も殺到しやすい。精神的にも負担がかかるのも否定できない。

こうした背景から離職率は3割弱になることでやや高い水準と言える。

日本通運

日本通運の新卒3年以内の離職率は27.8%。こちらもまた高い水準である。

給料水準は決して悪い水準ではないものの、年間休日が113日と少ない。残業時間の面でも、部署によってはほとんどないところもあるが、長いと月50時間以上になるケースもある。

休日が土日休みという人もそう多くはなく、希望通りに休みが取れない部署もある。

同じく遅延などが発生することも珍しくはないため、顧客からの苦情も殺到しやすい。精神的にも負担がかかるのも否定できない。

仕事内容の性質による面もあって離職率は3割弱になることでやはりやや高い水準。

上記以外

ヤマト運輸、佐川急便、西濃運輸、福山通運はいずれもトラック輸送が中心の運送会社であるが、新卒3年以内の離職率はヤマト運輸以外だと高い。

業界トップのヤマト運輸は5~15%と推定される。離職率が高いという声もあるが、それはドライバー職に該当するものが多い。

事務系総合職は運転業務がないため、離職率もその分下がって安定する。

一方の佐川急便は大卒でも新卒採用の社員は全員セールスドライバーからスタートになる。

総合職という括りがないため、必然的に離職率が上がる。公式データは公表されていないものの、20~30%と推定される。

西濃運輸や福山通運は事務系総合職での新卒採用が実施されているが、今度は給料水準や長い残業時間、年間休日の少なさを背景に辞めていく人が多い。

同じく新卒3年以内の離職率は20~30%と推定される。

ロジスティクス各社の離職率

企業名 新卒3年以内の離職率 備考
近鉄エクスプレス 25.4%
日立物流 10-15%
郵船ロジスティクス 10-20%
山九 20-30%
鴻池運輸 20-30%
三井倉庫 2.6% 財閥系
三菱倉庫 1.4% 財閥系
住友倉庫 4.3% 財閥系
SBSグループ 20-30%
上組 20-30%
澁澤倉庫 0% 財閥系

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財閥系の倉庫業界

財閥系の倉庫業界には三井倉庫、三菱倉庫、住友倉庫、澁澤倉庫が該当する。

いずれも他社と比べると新卒3年以内の離職率は大幅に低い。基本的に1割を超えることはほとんどないようだ。

例えば、三井倉庫では2.6%、三菱倉庫では1.4%、三井倉庫では4.3%、澁澤倉庫はなんと0%。

財閥系という高いネームバリューがある一方、社会的にも各企業の見本とならなければならないという使命もあり、いずれも働きやすい職場を作ることには積極的。

その上、給料水準、年間休日の日数、適正な残業時間、有給消化率にも問題は見当たらない。

こうした好条件の要素が新卒3年以内の離職率が低い水準に収まる要因となっている。

上記以外

上記以外の倉庫業界は全体的に新卒3年以内の離職率が高い。

業界最大手の近鉄エクスプレスでは離職率が公表されているが、25.4%と高い数値である。

いずれの会社も仕事内容が激務であることに加えて、給料水準、年間休日、残業時間、有給消化率に問題が見られる。

従業員の口コミが掲載された評判サイトでも、これらの会社に関するマイナスのコメントが多くみられる。

いずれも内容はこれら4つのいずれかに該当するものがほとんど。

部署によっても大きな違いがあると考えられるものの、社員が何らかの不満を持っていることには変わりなく、それが離職率の高さに表れていると判断できる。


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