<全34校>底辺国公立大学、 各々の入りやすさを考察

底辺国公立大学

国公立大学の中で偏差値が最も低いランクの大学は全部で37校ある。合格難易度が優しくて、入りやすいのが特徴。

大学受験の世界では一般的に「底辺国公立大学」と呼ばれている。

他と比べるとレベルが低いのは否定できないものの、私立大学のような「Fランク大学」では決してない。


底辺国公立大学の一覧

底辺国公立大学に該当する34校
地域 大学名
北海道 北海道教育大、室蘭工業大、帯広畜産大、北見工業大、釧路公立大学、公立はこだて未来大学、札幌市立大学、名寄市立大学、公立千歳科学技術大学
東北 秋田大学、青森公立大学、秋田県立大学、岩手県立大学、宮城大学、山形県立米沢栄養大学、会津大学
関東 <該当なし>
中部 富山県立大学、長野大学、長野県立大学、公立諏訪東京理科大学、金沢美術工芸大学
近畿 福知山公立大学
中国 鳥取大学、島根大学、公立鳥取環境大学、福山市立大学
四国 高知工科大学
九州 佐賀大学、宮崎大学、鹿屋体育大、長崎県立大学、宮崎公立大学
沖縄 琉球大学、名桜大学

底辺国公立大学と呼ばれるほど偏差値が低くて入りやすい大学は上記の通り。

偏差値の具体的な数値は、上記はほとんどが45前後。国公立大学の中では最低値クラス。

参考:国立大学の序列とは!? レベルごとの「階級」を順位化

大都市から遠く離れた地方部に集中

地方部

基本的に大都市部から遠い地域に立地する大学ほど偏差値が低い。これは、人口が多い地域からの志願者数が少なくなることが要因。

さらに、国立大学よりも圧倒的に公立大学の方が目立つ。元々は私立大学だっかのが公立化した事例も多い。

国立だと単純に大都市部から遠く離れていて、なおかつ交通アクセスが不便な地域のみだが、公立の場合は大都市部に比較的近い立地でも偏差値が低いところがある。

単純な周辺地域の人口だけでなく、大学そのものの知名度も影響している。

共通テスト得点率は6割で十分

大学入試共通テスト

底辺国公立大学であっても共通テスト(旧センター試験)の受験は必須。

ただし、得点率は他と比べて低めなのは確か。基本的に6割取れれば十分。中には5割台でも合格の可能性が高いところもあるほど。

同じ学力で私大を受けても、日東駒専・産近甲龍レベルの大学ですら不合格になってしまう可能性もある領域。

「国公立=学力が高い」という方程式が世間的に広まっているものの、得点率だけで見ればそんなことは決してないほど。

各地域ごとの入りやすい国公立大学

北海道

北海道

北海道教育大学

北海道教育大学には札幌校、旭川校、函館校、釧路校、岩見沢校がある。

偏差値は全学部全学科42.5~50.0の間。国公立としてはかなり低い数値。

共通テスト(旧センター試験)の得点率は概ね55~60%が合格ライン。900点換算で495~540点に当たる。

北海道という地域であることで学生が他の地域から集まりにくいこと、教育大学で分野が限られていることが不人気の理由。

室蘭工業大

室蘭工業大は室蘭市にある工業系の単科大学。

偏差値は全学部全学科40.0で、同じく国公立としてはかなり低い数値。

前期試験であれば、共通テスト(旧センター試験)の得点率は概ね50%が合格ライン。900点換算で450点に当たる。

同様に、北海道という地域であることで学生が他の地域から集まりにくいこと、教育大学で分野が限られていることが不人気の理由。

札幌市から遠く離れていることも影響。

理系の国公立大学最底辺としても有名。

帯広畜産大学

帯広畜産大学は大きく分けて獣医学科と畜産学科がある。

獣医の方は偏差値が60.0とやや高い水準。畜産の方が47.5でかなり低い水準。

学部の性質上、領域が全国的には珍しいマイナー分野ということで人気が低い。

その分偏差値も低くて入りやすい大学の1つ。

釧路公立大学

釧路公立大学は北海道東部の釧路市にある大学。

英語表記ではKushiro Public University of Economicsで、経済学部の単科大学。

偏差値は45.0。前期試験は共通テストのみで二次試験がない。

中期試験は二次試験があるが、他の国公立大学の滑り止めとして受験するケースが多い。

前期試験ではチャレンジ校を受験する場合は、滑り止めとしてはよく学校の先生や塾・予備校に勧められる。

国公立大学最底辺としても有名。

公立はこだて未来大学

公立はこだて未来大学はシステム情報科学部のみの大学で理系の単科大学。

共通テストよりも二次試験の方が配点率が高い。

共通テストで失敗してしまった場合の最後の砦として受験するケースがよくある。

前期試験の偏差値は45.0、共通テストの合格ボーダーラインは得点率62%。900点満点で564点。

札幌市立大学

札幌市立大学はデザイン学部と看護学部がある。

特にデザイン学部は共通テスト得点率64%がボーダーライン。

ただし、二次試験は実技があるため、一般的な普通科の高校生では受験は難しい。

「北大が無理そうだから札幌市大にしよう」といった選択肢は難しい。

名寄市立大学

名寄市立大学は保健福祉学部のみの単科大学。栄養士、看護師向けの大学ということで領域が特殊。

共通テストの得点率は56~64%。(前期試験の場合)

ゆえに国公立大学でも入りやすいのは確か。

ただし学問の分野の性質から、同じく万人向けの大学ではない。

公立千歳科学技術大学

2019年4月、私立大から公立大に移行。元々私大だったのが公立化した大学。

元々は「千歳科学技術大学」という名称のFランク大学だった。

偏差値が理工学部で55。共通テスト利用入試は得点率80%とボーダーラインが高め。

もちろん公立大学になったということで偏差値は上昇。札幌市に近いことでアクセスが比較的良好なのも難化の背景にある。

東北地方

東北地方

秋田大学

駅弁大学でも入りやすい大学の1つが秋田大学。

医学部医学科以外なら偏差値は42.5~52.5。共通テスト得点率も55%程度がボーダーライン。

900点換算で495点もあれば合格の可能性が高いのが、他の駅弁大学ではあまり見られない。

国際資源学部、教育文化学部 、理工学部のいずれも難易度の違いは小さい。

首都圏からも国公立を重視する人たちが受けに来ることで知られる。

青森公立大学

青森公立大学も本州最北ということで底辺国公立大学の1つ。

偏差値は45.0~47.5。さらに、共通テスト(旧センター試験)の受験科目数も一般的な5教科7科目ではなく3~4教科4科目。

軽量入試の制度もあって不得意教科を持つ学生でも入りやすいのが特徴。

首都圏からも国公立を重視する人たちが受けに来ることで知られる。

秋田県立大学

秋田県立大学の偏差値は、システム科学技術学部で40.0~45.0、生物資源科学部 で42.5~47.5とかなり低い。

同じように底辺国公立大学なのは確か。

私立大学に行くという選択肢がない人であれば、最後の砦としてここを受験する人が少なくない。

首都圏からも多くの学生がやってくる。

岩手県立大学

岩手県立大学は社会福祉学部、総合政策学部は二次試験が総合問題、看護学部は小論文と面接のため偏差値では測れない。

ソフトウェア情報学部は前期試験は45.0という偏差値。この点から、同じく国公立大学では最も低い水準と判断できる。

宮城大学

宮城大学には看護学群、事業構想学群、食産業学群 の3つの学部(学群)がある。

いずれも偏差値は45.0~50.0ほど。共通テスト得点率ボーダーラインも60%前後。

大都市である仙台都市圏にあるものの、偏差値は低めで底辺国公立大学並み。

会津大学

福島県にある会津大学はコンピュータ理工学部のみの単科大学。

偏差値は47.5で、共通テスト得点率は65%。

入試は二次試験重視のA方式、共通テスト重視のB方式がある。共通テスト失敗組はA方式を選択する傾向。

中部

中部地方

富山県立大学

富山県立大学は工学部と看護学部がある大学。工学部の方は、北陸地方の国公立大学では最も入りやすい。

偏差値は45.0~47.5。共通テスト得点率もおおむね60%。

駅弁大学の富山大学は偏差値50以上の学部が多いため、県立大学の方が入りやすいのは確か。

二次試験も数学と理科のみで、英語がないのも特徴。

長野大学

長野大学は2017年より公立大学並行。それまでは私立大学だった。

率直に言うと、それまでは定員割れの学部学科が存在する「Fランク大学」だった。

しかし公立化によって志願者数が増えて、今では偏差値50程度で推移。

社会福祉学部、環境ツーリズム学部、企業情報学部のいずれも前期試験は二次試験がない。

中期試験は二次試験があり、首都圏からは滑り止めとして受ける人が結構いる。

長野県立大学

長野県立大学はグローバルマネジメント学部、健康発達学部の2学部がある。

偏差値はいずれも50程度。二次試験がある学部学科とないところが混在。

駅弁大学の信州大学よりは大幅に偏差値が下がる。

公立諏訪東京理科大学

公立諏訪東京理科大学は2018年に公立化した。それまでは私立大学「諏訪東京理科大学」だった。

東京理科大学と名前がついているものの、MARCHクラスの理科大とは別物で、偏差値もかなり低くて俗に言う「Fランク大学」だった。

しかし、公立大学になったことで偏差値が上昇。現在では40.0~45.0で推移。

とはいえ、国公立大学では最も偏差値が低いランクの底辺クラスではある。

金沢美術工芸大学

金沢美術工芸大学は学力を問う試験は共通テストのみだが、個別試験は実技になる。

そのため、単純に偏差値で表現するのは困難。滑り止めとして受けるには無理がある。

ただ、共通テスト得点率のボーダーラインは60%未満に入るため、国公立大学の中では底辺クラス。

近畿

近畿地方

福知山公立大学

福知山公立大学は地域経営学部、情報学部の2つがある。

個別試験は小論文のみ。共通テスト得点率は62~70%だが、3科目または5科目に限定される。

近畿地方の国公立大学では最も入りやすいといえる。

大都市部の大阪市などからもやや離れていることもあって、人気は低めで推移。

中国・四国地方

中国地方

鳥取大学

鳥取大学は駅弁大学ではあるものの、立地が山陰地方で都市部から遠く離れていることで偏差値が低い。

地域学部、工学部、農学部はいずれも42.5~50.0で推移。(医学部と獣医学科は除く)

駅弁大学の中でも特に入りやすいといわれる「STARS」の1つ。

島根大学

島根大学も鳥取大学と同じく駅弁大学の中では特に入りやすい。

偏差値は医学部以外では40.0~52.5の範囲に収まる。ほとんどは40台。

大都市が集まる太平洋側とは対照的に山陰地方に立地することが影響。

公立鳥取環境大学

公立鳥取環境大学は2012年に公立化された大学。元々は鳥取環境大学という私立大学。

公立になる前は当然ながら「Fランク大学」だった。定員割れ状態で誰でも名前さえ書けば入れるようなところだった。

しかし、現在では偏差値は45.0~50.0まで上昇。鳥取大学などと同じくらいの水準に到達した。

福山市立大学

福山市立大学には都市経営学部と教育学部があるが、いずれも偏差値は45.0~47.5。

2011年に開校した新しい大学。広島・岡山地区では国公立大学の最後の砦との見方もある。

二次試験は総合問題のため、学力で単純に比較できないものの、共通テストの配点が大きいために得点率のボーダーラインは65%程度と底辺国公立大学ではやや高い。

高知工科大学

高知工科大学は四国地方では完全に入りやすい大学。

システム工学群、環境理工学群、情報学群、経済・マネジメント学群のいずれも偏差値は42.5~50.0の間に入る。

共通テスト得点率のボーダーラインも55~60%程度で国公立大学の中では特に低め。

なお、四国地方では本州に違い大学ほど偏差値が高い。香川大学、愛媛大学が該当。

九州地方

九州地方

佐賀大学

佐賀大学は駅弁大学ではあるものの、九州大学、熊本大学、長崎大学などと比べて偏差値が低い。

地域学部、経済学部、芸術地域デザイン学部 、理工学部、農学部はいずれも45.0~52.5で推移。(医学部は除く)

駅弁大学の中でも特に入りやすいといわれる「STARS」の1つ。

宮崎大学

宮崎大学と同じく駅弁大学の中では特に入りやすい。

偏差値は医学部と獣医学科以外では40.0~50.0の範囲に収まる。ほとんどは40台。

大都市が集まる福岡県から遠く離れたところに立地すること、交通アクセスは悪いことが影響。

鹿屋体育大

鹿屋体育大学は実技試験があることから、学力とは別の試験科目があるという点で偏差値で単純比較はできない。

とはいえ、共通テスト得点率は60~65%がボーダーラインと低い。

しかも志願者が特定の学生に限られることもあって、入りやすい大学といえる。

長崎県立大学

長崎県立大学は駅弁大学の長崎大学とは違って偏差値が下がる。九州大学、熊本大学、長崎大学などと比べて偏差値が低い。

経営学部、地域創造学部、国際社会学部、情報システム学部 、看護栄養学部んもいずれも40.0~52.5で推移。

九州北部の地域では最も入りやすい大学とも言われている。

宮崎公立大学

宮崎公立大学の偏差値の事情は基本的に国立の宮崎大学と同じ。

人文学部の1学部のみしかない。共通テスト得点率のボーダーラインは70%前後。

一見すると高い数値のように見えるが、科目数が絞られていて、5教科7科目すべて必要なわけではない。

国語、英語、そして地歴・数学・理科から1つの選択式で合計3教科のみ。私立大学に近い。

沖縄県

琉球大学

国立最底辺とも言われるのが琉球大学。

医学部以外は全学部にて偏差値は40.0~47.5。50以上に達するところは、前期試験では少なくとも存在しない。

「センター試験で失敗しました」という理由で本州からも進学する学生が多い。

公立大学を敬遠する人を中心に、国立の最後の砦と考えている人も多い。

名桜大学

名桜大学は2010年に公立化された大学。元々は私立大学。

私大が公立化した他の事例と同じく、公立になる前は当然ながら「Fランク大学」だった。定員割れ状態で誰でも名前さえ書けば入れるようなところだった。

しかし、現在では偏差値は42.5~45.0まで上昇。琉球大学などと同じくらいの水準に到達した。

国際学群、人間健康学部いずれも同じ。共通テスト得点率のボーダーラインは60~70%程度。