
マッキンゼー・アンド・カンパニーの新卒採用の就職難易度について調査してみた。倍率はおそらく100倍以上には達すると予想。出身大学も東大京大などの超難関校がほとんど。
日系企業と違って大学名で有利・不利が決まる「学歴フィルター」が直接あるのではなく、筆記試験などで高い学力が求められることで勉強ができない学生が不採用になってしまうシステムがある。
高い学力を持つ人たちが旧帝大や早慶などの難関大学に所属するため、結果としてマッキンゼーに就職できるのもそうしたレベルの高い人材になる。
職種ごとの就職難易度
職種 | 難易度 | 概要 |
コンサルティング | ★★★★★ | 営業職
文系・理系どちらも可 |
インプリメンテーション | ★★★★ | アナリスト、データサイエンティストなど
理系向け |
マッキンゼー・アンド・カンパニーでの職種は大きく分けて2つ用意されている。とはいえ、一般的な日本企業のように文系向けの事務系・理系向けの技術系に分かれているような単純なものではない。
実際には新卒採用でも詳細な内容の職種に分かれて選考が行われる。外資系コンサルティングならではの特徴でもある。
>>>>外資系企業の就職難易度の一覧! 偏差値の順位をランキング化
しかも、インターンシップに参加した人で優秀な人たちが採用されるため、いきなり応募して採用という流れは少ない。
インターンシップの倍率も全体では100倍以上には達すると考えられる。職種ごとで違ってくるだろうが、コンサルティングの方はかなりの倍率になるようだ。
コンサルティングスタッフは文系・理系問わず応募できる職種に当たるため、相当な倍率になると考えられる。
一方のデータサイエンティストやリサーチを行うインプリメンテーションの方は主に理系学部に所属する学生向けの職種に当たる。業務も専門分野になるため、倍率もやや下がるだろう。
コンサルティング

難易度が高いのは誰もが応募できるコンサルティング。マッキンゼーのコンサルティング職はどこの会社よりも入社が難しいと言っても過言ではない。
就職難易度を一言で表現するなら「最難関」以外には考えられない。
日本国内のふつうの会社だと、文系向けの「事務系総合職」と呼ばれる職種に当たる(実際には大きく性質が異なる)。営業が中心である。
文系向けで特に専門的な知識は絶対必須というほどではないため、不特定多数の学生がこの職種に応募する。
倍率もその分高い数値になる。倍率は統計データが公表されていないため不明だが、背景の事情を考慮すると100倍程度が目安と捉えられる。
しかも日系企業の100倍クラスの倍率よりもさらに就職難易度が高い。
ほとんどの応募した学生が書類選考の段階で落とされてしまい、知名度の高い大手企業と事情は同じと考えてよい。
インプリメンテーション

インプリメンテーションとは分析・解析などを行って問題解決のための統計データを研究する職種である。データサイエンティスト、アドバンストアナリティクスといった仕事内容になる。技術職のような感じだろうか。
つまり高度な専門的な知識を活用して提案するサービスや商品を開発したり、統計データを解析する職種になる。
ターゲットとする学生は理系出身者である。具体的には、工学部や理学部、情報学部に所属する大学生・大学院生。
インプリメンテーションでは、仕事に直結できる学問に触れていない学生だと内定獲得は困難になる。
その分、就職難易度は理系のみの中での競争ということになり、コンサルティングスタッフよりも下がる可能性が大きい。
国内の大学生の文理の比率を見ても、理系の割合そのものが文系よりも大きく低いため、倍率も下がって入社までのレベルはそれほど高くはなりにくい。
学歴フィルターの基準と目安
マッキンゼーなどのコンサルティング業界での出身大学の主流層を見ると、具体的な大学名は以下のようになる。
学校名で採用する「学歴フィルター」とはまた違うものの、採用者の所属校はこのようになる。
安全度 | 主な大学 |
クリア | 旧帝大・東工・一橋・神戸など
早稲田・慶應・上智 |
微妙 | MARCH・関関同立
大都市圏の上位ランクの国公立大 |
ほとんどいない | 日東駒専・産近甲龍の各校
地方の国公立大学 |
>>外資系企業の就職の学歴フィルター事情! 出身大学の重要性を調査
有利になる難関大学

マッキンゼー・アンド・カンパニーへの就職で採用される学生の大学といえば、旧帝大・早慶クラス。
北大・東北大・東大・名大・京大・阪大・九大の7帝大、それに追加して東工大・一橋大・神戸大が「旧帝大」またはこれらに近い難関国立大学に該当する。
早慶上智は早稲田・慶応義塾・上智の3校である。私立大学もこの辺りが主流で、これ未満のランクの大学は少ない。
「学力が高い」と判断される基準を満たし、筆記試験でも通過できる学生もこれらの大学に所属している。
MARCH(明治大・青山学院大・立教大・中央大・法政大)や関関同立(関西大・関西学院大・同志社大・立命館大)、あるいは上位クラスの国公立大(千葉大、埼玉大、横国大など)は少ない。
日本企業では一般的には上位とみなされるが、外資系コンサルティング業界は微妙なところ。
中堅またはそれ以下の偏差値の大学はほぼ皆無といえる水準。
「中堅」に当たる具体的な大学としては、日東駒専・産近甲龍の各校が1つの目安になる。明確な定義はないものの、この辺りの大学はふつうレベルといえる。
地方の国公立大学も同じく少ない。こちらもまた外資系コンサルティングに就職する人がわずかに過ぎない。
おすすめ記事
- アクセンチュアの新卒採用の倍率は約20倍!? 就職難易度は高レベル
- ボストンコンサルティングの倍率は!? 就職難易度と出身大学
- 転職での学歴フィルターとは!? 大学名は中途採用でも重要だった!
- 就職の「学歴フィルター」、大学名でのボーダーラインの基準とは!?
東京都江東区在住。1993年生まれ。2016年国立大学卒業。主に鉄道、就職、教育関連の記事を当ブログにて投稿。新卒採用時はJR、大手私鉄などへの就職を希望するも全て不採用。併願した電力、ガス等の他のインフラ、総合商社、製造業大手も全落ち。大手物流業界へ入社。
》筆者に関する詳細はこちら