警察官の離職率(新卒3年以内)の目安! 1~2割程度と推定

警察官の新卒就職後3年以内の離職率の目安はどれくらいになるのか。推定では約1~2割程度になる。

地方公務員の1つの職種であり、同じように民間企業とは違って安定していることは確か。世の中が不景気になるほど就職人気度が上がる。

ただし、仕事内容の性質により離職率はお役所の事務がメインの一般行政職に比べるとやや高め。公務員の中では離職率はトップクラス。高卒・大卒ともに人気の就職先ではない。



警察官の新卒3年以内の離職率(推定値)

警察官の新卒入社後3年以内の離職率は10~20%になると予想。

都道府県庁や市町村役場で事務作業を行う一般行政職は3~10%程度。一般的に公務員というと事務職をイメージするが、警察官はまた別になる。

世間一般では警察官というと都道府県庁や市役所、町役場で事務的な仕事をするという印象はない。それよりも規則や戒律が厳しい自衛隊のような印象が強いが、実際にもその通りである。

職種 離職率(年齢問わず) 就職後3年以内の離職率の目安
一般行政職 0.8% 3-10%
福祉職 1.8% 5-15%
消防職 0.6% 10-15%
企業職(公営企業等) 0.6% 3-30%
教育職 0.7% 5-15%
警察職 3.7% 10-20%

上記の表は地方公務員の代表的な職種ごとの離職者の目安である。

参照:地方公務員の離職率(新卒3年以内)の目安! 職種ごとの一覧

消防士もまた公務員の中では離職率が高いものの、警察官の方が高いと推定される。大卒者が多いことも影響しているが、事務職を志望して警察官になる人も多いことが、結果的に離職率を上げているとも考えられる。

離職率は確かに低い

警察官の離職率が公務員の中でトップクラスなのは確かだが、それでも民間企業よりは低い数値に収まる。

地方公共団体の警察職として従事する職員数は全国に約29万人ほどいる。そのうち、1年間に自己都合で退職する人は4,000人程度いる。

この時点で離職率は3.7%になる。民間企業では9.2%というデータが公表されているが、各都道府県の警察職はそれより半分以下で大幅に低い水準にとどまっている。

警察というと、体力を使う、命の危険がある、厳しい規則、上司の命令は絶対というイメージが強い。

一般的な人が学校を卒業後に就職先を都道府県警察を選びたいと考えるケースはそう多くはない。

そんな印象とは対照的に、離職率は3.7%にとどまり、新卒の3年以内の離職率も1~2割程度なのは否定できない。

若い人が辞めていく

ただし、普通退職に占める消防の自己都合退職者の割合を年齢別に見ると、一般行政職よりも消防職の方が圧倒的に若い層に集中している。

普通退職者数 25歳未満 25~29歳
一般行政職 6,459 620人(9.2%) 1,559人(24.1%)
警察職 2,632人 1,354人(51.4%) 578人(22.0%)

自己都合による退職を示す普通退職者を年齢ごとに分けると、一般行政職は25歳未満が全体の9.2%、25~29歳が24.1%となっている。

対する警察職だと、25歳未満が全体の51.4%、25~29歳が22.0%という数値である。つまり、自己都合で辞めていく人の過半数が25歳未満という若さであることが読み取れる。

30歳未満にすると自己都合での退職者の73.4%を占める。辞めていく人のほとんどが若い人達であることがわかる。

消防士よりも警察官の方が若手の離職者の数値は高い。

一般行政職は大卒での就職が多数を占めているものの、それでも3年以内の離職率を考慮するのであれば30歳未満の年齢層になる。

30歳を過ぎると自己都合で警察官を退職する人は少なく、定年まで勤め続ける人がほとんどになる。

しかし、就職したばかりの若手警察官では離職率がかなり高い水準であることがデータから読み取れるのは否定できない。

離職率が低いといわれる公務員の中では例外的な存在と判断できる。

なぜ警察官でも民間よりは離職率が低い?

都道府県警の警察官の離職率が低い理由には以下の内容が挙げられる。

  • 勤務地が限定
  • 転職に向かない
  • 給料が高い

公務員の中ではややブラックの要素がある職種とはいえ、それでも公務員なのは確か。

民間企業には少ないメリットがあるのは確か。

勤務地が限定

まず、警察官は基本的に転居を伴う転勤がない。地元で就職したいと考える人達にとっては勤務条件が都合の良いものである。

都道府県警察ということで採用枠は各都道府県ごとで決められている。警察庁本庁で採用される場合を除いては、他県へ異動となることはない。

民間企業の場合は、全国に展開する会社だと転居を伴う転勤があるところが少なくない。地元で働きたい人にとっては都合が悪い。

さらに、地方部だと就職先として希望したいような優良企業がないところもある。「就職先の勝ち組=公務員か銀行」といわれるような地域もある。

そうしたところでは、警察官を含んだ地方公務員として就職するのがベストな選択肢とのイメージが強い。

このような地域では、警察官という仕事が多少厳しいものでも転職できるところがないため、結果的に離職率が低い水準にとどまる。

転職に向かない

次に、転職する際に活かせるポイントが乏しい点も影響している。警察職は都道府県警でしか行えない仕事内容。

したがって、民間企業でそれが活かせる部分は少ない。

「天下り」というシステムがしばしば批判の対象となっているが、若い年齢で退職した後で就職する場合は天下りなんてものはない。

一般的な企業の中途採用だと未経験OKのところしか行けない。

例えば、役所の行政職だとほかの民間企業へ転職して総務や会計を行うという選択肢がある。

活かせる経験がないという特性上、途中で退職して新たに民間企業へ転職使用する人がこの時点で少なくなる。

給料水準が高い

そして、給料が高いことも無視できない。警察職は職務遂行上の危険性が大いにあり、勤務時間が不規則という点から地方公務員の中でも給料水準が高い。

一般行政職は給料が安いというデメリットがあるが、警察職はそれとは対照的。

残業時間も比較的長くなりやすいこともあり、収入面でも不満を持つ人が少なく、離職者を低く抑えるポイントにもなっている。

夜勤になれば深夜手当がつく。昼間と同じ給料よりも割高な金額の給料が入る。

残業時間に突入すれば、その分時間外手当がもらえる。「サービス残業」があるとの声もあるが、近年はそのようなブラックな要素が厳しく禁止される傾向にあり、以前と比べると大幅に減っている。

公務員という括りの中でも、警察官と消防士の2つは収入を考えると条件が良い。これもまた、離職率が民間企業よりは低い理由に当たる。

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