小売り業界の離職率(新卒3年以内)の目安! 各形態ごとに一覧化

小売り業界の新卒入社後3年以内の離職率

小売り業界の新卒3年以内の離職率の目安の一覧を掲載。ほぼすべての企業では未公表のため推定値を表示。全体的だと概ね30%には達する。

他の業界と比べても特にすぐに辞めていく人が多い。

給料が低いこと、年間休日が少ないかつ不定期なこと、残業時間が長いこと、BtoCという性質があることがその理由。



小売り業界の業種ごとの離職率の目安

銀行名 離職率 概要
スーパーマーケット 40% 残業時間が長い、休日が少ない、自爆営業
コンビニ 30% 自爆営業、残業時間が長い
ドラッグストア(薬局) 20% 薬剤師はやや低い
家電量販店 40% 残業時間が長い、休日が少ない
デパート(百貨店) 30% 残業時間が長い、休日が少ない
家具インテリア 20%
ホームセンター 30% 体力を使う作業が多い、休日が少ない
外資系 20%

小売りとはいっても、業態は様々。地域密着型のスーパーマーケットやドラッグストアからデパート、ホームセンター、さらにはコストコやIKEAなどの外資系量販店まである。

離職率も種類ごとに大きな違いが見られる。ドラッグストアや家具インテリア店はやや低い一方、スーパーマーケット、家電量販店はかなり高い傾向がある。

コンビニ、デパート、ホームセンターも結構高い数値で推移している。

いずれもBtoCである点も離職率が高い理由の1つにもなっている。個人客からの容赦ない苦情などがその原因とも考えられる。

さらに日常生活に密着した業種でもあるため、魅力のある仕事というイメージに乏しい点も無視できない。

スーパーマーケット

~主なスーパーマーケット~

イオンリテール、イトーヨーカドー(セブンアンドアイ)、H2Oリテイリング、イズミ、ライフコーポレーション、バロー、平和堂、ヤオコー、オークワ、ヤオコー

新卒入社後3年以内の離職率…30~40%

スーパーマーケットは小売り業界の中でも特に離職率が高い。

店舗配属の社員がほとんどで、営業時間が朝から夜までと長いこと、年中無休であること、夏のギフトなどの販売ノルマがあるから、以下のような問題がある。

  • 年間休日が少ない
  • 残業時間が長い
  • 自爆営業(社員に商品を買わせる行為)

さらに、買い物客は日常的な食料品などを買い求めにする人達で、日常生活に非常に密着した仕事内容でもある。

仕事に魅力のある点に乏しい点もまた、多少は激務でも長く勤務しようと考える人が減る理由とも考えられる。

コンビニ

~主なコンビニチェーン~

セブンイレブンジャパン、ユニファミリーマート、ローソン、ミニストップ

新卒入社後3年以内の離職率…25~30%

コンビニもまた小売り業界に入り、離職率が高い業界である。

店舗はほとんどフランチャイズ契約で運営していることもあり、本部勤務の社員数が多く、これによりスーパーマーケットよりは若干低め。

とはいえ、残業時間が長いこと、自爆営業があることは無視できない。以下が主な問題点と判断。

  • 残業時間が長い
  • 自爆営業(社員に商品を買わせる行為)

本部勤務の場合だと年間休日がカレンダー通りになる人が多くなる。その分休日の日数が減るというケースが少なくなる。

ただし、ギフトを社員に半ば強制的に買わせる自爆営業が横行していることはマイナスな要因に働き、新卒入社後3年以内の離職率が3割になる理由を作っている。

同じく、仕事に魅力のある点に乏しい点もまた、多少は激務でも長く勤務しようと考える人が減る理由とも考えられる。

ドラッグストア

~主なドラッグストア~

ウェルシア、ツルハドラッグ、サンドラッグ、マツキヨ、スギ薬局、ココカラファイン、カワチ薬品

新卒入社後3年以内の離職率…20~25%

ドラッグストアもスーパーマーケットに似たような小売り業界。ただし、新卒入社後3年以内の離職率は20~25%が1つの目安と考える。

スーパーマーケットやコンビニと比べてやや低めである。

店舗配属の社員がほとんどで、営業時間が朝から夜までと長いことはあるものの、給料水準が良い薬剤師という職種があり、これの離職率が比較的低い。

専門性の高い仕事内容であるのと同時に、販売目標のような厳しいノルマが薬剤師にはない。

  • 年間休日が少ない
  • 残業時間が長い

これら2点は当てはまる事例が少なくないとはいえ、他の小売り業界よりは状況が良い。

家電量販店

~主な家電量販店~

ビックカメラ、コジマ、ヤマダ電機、エディオン、ケーズデンキ、上新電機、ヨドバシカメラ

新卒入社後3年以内の離職率…30~40%

スーパーマーケットと並んで離職率が高いのが家電量販店である。小売り業界の中でも新卒入社後3年以内の離職率は30~40%と推定。

店舗配属の社員がほとんどで、営業時間が朝から夜までと長いこと、年中無休であること、価格の高い家電製品の販売ノルマがあるから、以下のような問題がある。

  • 年間休日が少ない
  • 残業時間が長い
  • ノルマに対する厳しい指導

買い物客は家電という日常的な必需品などを買い求めにする人達で、日常生活に非常に密着した仕事内容でもある。

ここでもスーパーマーケットと同じく、仕事に魅力のある点に乏しいという印象がある。

激務でも長く勤務しようと考える人が減る理由とも考えられる。

デパート(百貨店)

~主なデパート~

三越伊勢丹、高島屋、近鉄百貨店、そごう西武、ルミネ、松坂屋、東武百貨店、小田急百貨店、東急百貨店、大丸

新卒入社後3年以内の離職率…25~30%

デパートまたは百貨店もまた小売り業界として離職率が高い。

新卒入社後3年以内の離職率の目安では25~30%になると推定。

店舗配属の社員がほとんどで、営業時間が朝から夜までと長いこと、年中無休であること、販売ノルマがあってしかもなかなか売れないという理由から、以下のような問題がある。

  • 年間休日が少ない
  • 残業時間が長い
  • ノルマに対する厳しい指導

最近では訪日外国人を主要な客として、英語や中国語ができる社員を積極的に採用している。ただし、これらの語学力があればもっと離職率が低くて働きやすい仕事を見つけやすいため、結果的にデパートを退職して転職する人が少なくない。

その結果、離職率は小売り業界の平均水準である3割程度にのぼる。

家具インテリア、ホームセンター

~主な家具インテリア、ホームセンター~

ニトリ、良品計画(無印良品)、大塚家具、DCM、コーナン、ビバホーム、コメリ、カインズ、ジョイフル本田

新卒入社後3年以内の離職率…25~30%

家具インテリア、ホームセンターは取り扱っている商品がおしゃれだったり、ユニークという性質があるなどして比較的就職を希望する人はいる。それでも離職率はやや高い。

それでもスーパー、家電量販店と比べると低い数値に収まっている。

夏のギフトなど社員に強制的に購入させる自爆営業を行う会社が少なく、店舗の営業時間も短いために残業時間が長くはなりにくいことが理由と思われる。

家電量販店やデパートのような積極的に来店者に声掛けをして販売実績を上げるという手法もない。

小売り業界の中で比較すればホワイト企業側にある存在ではある。

小売り業界の離職率が高い理由

主な理由 詳細な内容
給料水準が低い 40歳時点での平均年収では、業界問わず全体で600万円なのにたいして、小売り業は400~500万円。他と比べてかなり低い。
年間休日が少ない 年間休日が120日程度が一般的だが、小売りは110日ほどが一般的。休みが少ないことも不人気の要因。
単純労働 キャリアビジョンが見えにくい。考える仕事というよりも単純労働が多く、働く意欲に欠けるところが多い。

給料水準が低い

小売り業界は他と比べると給料水準が低い。

40歳時点の平均年収は以下の通りになっている。

  • デパート百貨店:452万円
  • スーパーマーケット:493万円
  • 家電量販店:482万円
  • ホームセンター:485万円
  • アパレル:500万円
  • コンビニ:527万円
  • ドラッグストア:527万円

※全業界:600万円

いずれも平均値からは低い水準にとどまっている。将来的に所得が増える可能性が低いことで、新卒で入社して間もない時期に転職する人が続出する理由に当たる。

年間休日が少ない

小売り業界の年間休日の目安はだいたい110~115日ほどである。

各企業によっても様々であるが、平均と比べると少ない。給料が低いのに休みが少ないというダブルでデメリットがある点も離職率を上げる理由なのは間違いない。

そして、休みは不定期である。ほとんどの小売店は土日祝でも営業している。

カレンダー通りには休めず、従業員が十分に確保できていない環境下では「休日出勤」を指示されることもよくある。

自然と年間休日が少なく、週に1日しか休みが取れない状態となれば、離職率が高いのは避けられない。

単純労働

小売業での仕事内容には単純労働も多く含まれている。レジ打ち、品出しといったアルバイトでもできる業務を社員も実施しなければならない。

本社勤務のような場合、仕入れ担当のバイヤーであれば頭を使う「考える仕事」になる場面もある。

しかし、店舗勤務ではルーチンワークといえる単純労働がかなり多い。

企業側にとっては、正社員もアルバイトと同じく作業員としてとらえている事例もあるようだ。

出世してもほとんどの最高点は店長クラス。キャリアデザインもしにくい環境でもある。

こうした暗いイメージもまた新卒で入社した社員がすぐに辞めていく原因になっている。

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