営業職の離職率は30%以上か!? 業界ごとだとこうなる!

営業職の離職率の目安

営業職の離職率は他の職種と比べても特に高い。文系出身者だと民間企業のほとんどがこれに該当するが、入社3年以内に辞める割合を平均すると30%以上に達するところが少なくない。

中でも訪問販売やテレアポなどは50%以上にも達する会社も結構あるようだ。「誰もが嫌がる仕事」としてブラックリストにも入る。

全体的にはBtoCの営業にて離職率が高い傾向が見られる。販売先が個人客だといろいろと悩みや不満が出やすい。BtoBでも低い水準ではないものの、法人向けのため若干は長続きしやすい。


離職率が高い業界のランキング

離職率の目安 該当する業界 理由
50%~ 不動産販売、住宅関連機器の販売、金融リテール、 個人相手、厳しいノルマ、売れない性質が大きい
40% 小売り、旅行代理店、外食産業、自動車ディーラー 不特定多数の個人客を相手にするため厳しい
30% 物流、運送業、IT関連 利用客は不特定多数のためノルマはそれほどないが、クレーム対応が多い
~30% メーカー、総合商社、専門商社、ゼネコン BtoBが中心、ノルマもそれほど高くはないためやや長く続きやすい

離職率の目安としては上の表の通りになる。あくまでも全体的な傾向に過ぎず、私見的なところも含まれるが、業界ごとの違いの順序はこのような形になる。

これらの業界では決して営業職だけに限定した話ではないものの、お客さんとの直接的な窓口になる担当ということで、体力的あるいは精神的な苦痛を受ける最有力候補になりやすい。

離職率=50%以上

入社3年以内の離職率が50%を超えるような業界としては、以下のようなところが該当する。

  • 不動産販売の販売=マンション、一戸建て住宅の販売
  • 住宅関連機器の販=太陽光パネル、リフォーム工事などの勧誘、NHK受信料の集金
  • 金融リテール=保険、証券、投資信託、住宅ローンの訪問販売など

いずれも共通点としてBtoC型で個人客を相手にする営業職である。

販促する商品もほとんどが高価なものばかりで、一生に一度くらいしか買わないという性質も大きい。簡単には売れないという特徴から、営業そのものが難しい。

ノルマもかなり厳しい。販売実績が社内での評価のすべてといえる。商品の性質ではなかなか売れないため、各営業担当者の能力がすべてになる。

電話営業の場合だと、1日に数百件電話をかけてもほとんどの人から無視される。話を聞いてくれる人など誰1人いないのがふつうな世界。

とにかく数を重ねて当てるという営業方法になるため、体力的も身体的にもかなりキツイ職業である。離職率の高さがこれを示す。

離職率=40%

離職率が高い小売り業界

離職率が50%には達しないものの40%程度にはなる業界としては以下が該当する。

  • 小売り:百貨店、アパレルショップ、スーパー、コンビニ、家電量販店などの販売員
  • 旅行代理店:旅行商品を取り扱う窓口
  • 外食産業:店員
  • 自動車ディーラー:新車・中古車の販売員

同じく個人客を相手に営業活動を行うBtoCの業界である。離職率が50%以上になる会社と比べると単価が安いため、ノルマも若干下がる。

営業を行う場所も訪問型や電話型ではなく実店舗になる。最初からある程度は購買意欲がある客層を相手にする商売のため、実績も多少は上げやすい。

しかし、それでも課せられるノルマは決して緩いものではない。達成できなければ上司から𠮟責される可能性はかなり大きい。

体力的・精神的に大きな苦痛を感じる人もかなり多いだろう。その結果が離職率の高さを物語っている。

離職率=30%

離職率30%前後の会社

離職率が30%前後になる業界としては、以下があげられる。

  • 物流・運送業
  • IT関連

この辺りになってくると法人客を相手にするBtoBの業界が登場する。厳しいノルマの達成ができなくて脱落するよりも、顧客からのクレーム、すなわち苦情が多いことで精神的に追いやられやすい。

物流・運送業はどこの会社でもまず利用するサービスである。競争が激しいのは否定できないが、まったく客足がないわけではない。新規顧客の獲得自体は比較的容易である。

しかし、その後のサービス面での苦情が営業担当者に来る。例えば、配達が時間の通りに間に合わなかった場合や荷物の破損事故などがこれに当たる。

IT関連の企業でも、新規顧客は比較的簡単に獲得できる一方、システムダウンやエラーなどで苦情の原因になりやすい。毎日利用していくサービスのため、いつかはクレームが来る性質が大きい。

顧客からのクレームはまず営業担当者に来るため、最も体力的・精神的にハードな仕事になりやすい。営業の離職率が高い原因はここにある。

離職率=30%未満

離職率が低いメーカー

入社3年以内に辞める人が3割を下回っている場合は、その会社はブラック企業であるとは言えない水準に入る。

営業職でも離職率が低い業界としては、以下があげられる。

  • メーカー:機械、食品、医薬品、化学などの製造業
  • 商社:総合商社、専門商社
  • ゼネコン:建設業

製造業(メーカー)、商社、ゼネコンなども法人顧客を相手するBtoBだが、離職率はどこも全体的に低い傾向にある。

売上は営業マンの能力で左右されるというよりも会社が取り扱う製品の質に大きく左右されやすい。提案営業という特徴も大きい。

アフターフォローも伴うため苦情も決して少ないとは言い難いものの、それでも商品が日々改良されるものであるため、同じような苦情が長くは続きにくい。

残業時間や年間休日の面でも比較的待遇が良好である。完全週休二日制が確立されている企業もこれらの業界では多いため、離職率が高くはならない理由の1つにもなっている。

業界別の離職率

業界別の大卒就職3年以内の離職率
業種 離職率(大卒)
鉱業、採石業、砂利集積業 15.0%
建設業 27.8%
製造業 19.6%
電気、ガス、熱供給、水道業 9.2%
情報通信業 28.8%
運輸業、郵便業 24.7%
卸売業 29.2%
小売業 37.4%
金融・保険業 23.0%
不動産業、物品賃貸業 34.2%
学術研究、専門・技術サービス業 32.8%
宿泊業、飲食サービス業 50.4%
生活関連サービス業、娯楽業 46.6%
教育、学習支援業 45.9%
医療、福祉 39.0%
複合サービス事業 27.2%
その他サービス業 35.6%
その他 64.7%

出典:厚生労働省『平成28年3月新規大卒就職者の産業別就職後3年以内の離職率

上記は業界別の大卒就職3年以内の離職率を示したもの。

営業職もこれに連動して、離職率が高い業界ほど高い。しかし、管理部門や技術部門の職種よりも一般的に離職率が高いため、同一業界ではさらに数値が上がるものと考えられる。

他の業界・職種の離職率について

各業界・職種の離職率
業界別 ゼネコン証券会社保険会社銀行小売業航空会社不動産電力会社自動車メーカー情報通信業製薬メーカーホテル旅行会社電機メーカーIT総合商社化学メーカー物流・倉庫
職種別 営業職
規模別 中小企業国家公務員地方公務員消防士警察官

上記の記事では、それぞれの離職率に関する内容を取り上げる。


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