不採用通知を怠る「サイレントお祈り」を企業がする5つの理由

サイレントお祈り

就職の選考を受けた人に対して企業などの採用担当者が合否通知を送信することを劣る「サイレントお祈り」を強行する理由の内容を表にしてみた。

お祈りメールは来ない状態を意味するが、それは遅れよりもそもそも送らない企業が多く見受けられる。

常識的に考えれば、選考を受けた人達に対しては採用・不採用の結果を問わず連絡することが当たり前である。ビジネスの世界でも、返信を無視することはマナー的にダメ。

それにも関わらず、特に新卒採用の就職の世界で合否通知をしないサイレントお祈りが結構多い。その背景にはどんな事情があるのか。


サイレントお祈りの理由

<なぜサイレントお祈り?>
主な理由 詳細な内容
面倒くさいから 選考を受けた人全員にメール・電話で連絡するのが面倒。人数が多いため、仕事や労力が増えるため、合格者にだけ連絡するのみに抑えている。
採用予定人数確保のため 内定を出したが辞退された場合に、まだ不採用通知を出していない人に内定を出せる。繰り上げ合格と同じ。入社数が採用予定人数を下回ることを避けることが目的。
忘れている 上長の承認待ちで手続きがストップし、そのまま放置されて忘れ去られるケースがよくある。単純に通知し忘れもよくある。
不採用者からの苦情が多いから 不採用者からクレームが入る可能性があり、企業側にとってがそれが怖い存在。思わぬトラブルを避けることが目的。
システム故障 大手企業の場合、不採用通知は機械的に送信するが、システムが故障して正常に送信できなかった可能性もある。似たようなシステム上のトラブルが毎年どこかで起こる。

「サイレントお祈り」という言葉自体が登場したのは、メールが世の中に普及してここ最近のことだが、実態はそれ以前から広く存在していた。

かつては、就活の選考の合否結果の通知は電話による連絡が主流だった。

その際にも、合格者にのみ電話連絡がいき、不合格者には全く連絡しというやり方が良くみられた事例である。

面接へ行った際にも、「◯日以内に電話がなければ、ご縁がなかったものと考えてください」というアナウンスがあった会社も多い。

中でも体質的に古い保守的な会社ほどサイレントお祈りが横行しているようにも感じる。

>>就活の「サイレントお祈り」の企業の割合は40%にも!? 実態を調査!

面倒くさいから

不採用通知

~面倒だからサイレントお祈り~

・不採用者の人数が多すぎて、1人1人に通知するのが手間
・不採用者は企業側にとってはもう重要ではないため、もはやどうでもいい
・相手は取引先ではなく単なる「学生」

実際のところ、「サイレントお祈り」で最も多い理由がこれである。不採用にメールまたは電話で連絡するのが手間がかかる作業で面倒くさいからそのまま放置するというケースが目立つ。

応募人数が少ない中途採用では少ないものの、応募者数が大量に殺到する新卒採用では面倒だからという理由で通知を怠りやすい。

学生にとっては自分が選考を受けた企業からの合否連絡はとても重要で、面接を受けた後の数日間は毎日結果を楽しみにしていたりする。

一方の企業側にとっては、内定を出した人以外ははっきり言って「どうしてもいい人」である。その会社にとっては重要性がまったくない人たちのため、連絡せずにそのまま無視しても問題という認識にもなりやすい。

マナー的に考えればサイレントお祈りは完全に失礼な行為ではあるが、採用側にとってはそうしたからといって何か不利益を被るわけではない。

ビジネスの世界のように、得意先との関係が悪化するようなものではない。手間暇の方を意識してしまう方が上に来る。

中には業務が忙しいからという理由で採用結果の通知をしないところもある。しかし、これは単なる言い訳に過ぎない部分が大きい。

ビジネスマナー上は選考を受けに来た人にはしっかりと合否を連絡を行うというのが基本。面倒だからサイレントお祈りという行為と同じである。

採用予定人数確保のため

新卒採用の選考を受けた学生

~補欠確保のためのサイレントお祈り~

・辞退者続出したときのための補欠を残したい
・第2次内定通知、第3次内定通知を用意しておける
・再募集をかけるのは手間

採用側が内定を出してもそれを辞退する人は出るのはどんな企業でもある。

しかし、それでも企業側は毎年の採用予定人数を確保しなければならない。

実際に入社する新入社員の人数は計画に沿ったものに近い人数であるようにしておくことが採用担当の部署には求められる。

内定者に合格の通知を送るのと同時に、それ以外には不採用通知を送ってしまうと、辞退者が出た時の代わりとなる人物を確保するのができなくなってしまう。

特に不採用にする予定の人のうちのボーダーライン付近に位置する人に関しては、辞退者発生に備えて補欠候補として残しておく必要がある。

内定辞退者が出た場合にはその補欠候補に内定を出す一方、いなかった場合はそのまま不採用にするという流れにしたい。

内定辞退を即刻する人もいれば、迷っていたり本命の選考先の企業の連絡を待っていたりすることで一定の時間が経過してから辞退を申し立てる人もいる。

企業側はそのような後日辞退してくる人を考えて、補欠候補者にはあえて連絡せずに合否を曖昧にする。

これがサイレントお祈りの2つ目の理由である。

忘れている/システム故障

最初からサイレントお祈りにする企業もある一方、本来なら不採用者にも連絡することを前提に考えていた会社でも、担当者が電話またはメールでそれを通知するのを忘れていたために、結果的にサイレントお祈りになるという事例もある。

選考を受けた人の人数が5人以下であれば忘れるようなことはほとんどないものの、10人以上になれば誰に合否の通知を行ったか把握するのが難しくなる。

チェックリストを作成して事務処理し忘れを防ぐことが可能だが、それでもチェックリストそのものに選考を受けた人の名前を記載し忘れるなんてこともあり得る。

システム故障という例もある。

大手企業だと不採用通知は自動で送信する仕組みを導入しているところがあるが、そのソフトウェアが異常が生じたために正常に遅れなかったという事例もある。

不採用者は全員例外なく「サイレントお祈り」とするわけではなく、一部の人達に限ってサイレントになる形だが、合否の結果の連絡が来なかった人にとってはいずれの場合も同じではある。

不採用者からの苦情が多いから

お祈りメール

電話またはメールで不採用通知を行う企業だと、落とされた人からはその理由を問われたり、異議申し立てをされたりすることが少なくない。

不合格者にも連絡することで思わぬトラブルと追加的な手間が増えることがあるという理由から、それを避けるために「サイレントお祈り」に踏み切っているのも事実である。

特に不採用者が大量に出るような会社であると、不採用通知を送るたびに「何で私ではいけないのでしょうか?」とか「どこが悪かったのですか?」などと何人からも厳しく問われる。

採用担当者によっては精神的な負担を強いられることにもなる内容。

これが嫌で初めから「連絡がなければ、ご縁がなかったものと考えてください」とアナウンスする実態へつながっている。

>>就活の「お祈りメール」に返信してみた! するとどうなった?

選考結果の問い合わせはOK

ところで、サイレントお祈りをやろうとしている企業に対して選考結果について問い合わせることはOK。

就活のマナー的に選考結果が来ないことに対して自分から確認してみることの行為は全然問題ない。

ただし、気を付けたい点もある。問い合わせでの言葉遣いと態度だ。

「いつになったら選考結果が来るんですか?」とか「どうして連絡をくれないんですか?」といった感じで高圧的な文言や態度で問い合わせのはNG。

電話・メールのいずれでも良いが、ビジネスマナーに沿って丁寧に問い合わせをすることが大切。

メールの例文

新卒採用の場合、メールでの問い合わせの例文は以下になる。

件名:合否連絡のお伺い (◯◯大学 <自分の氏名>)
株式会社××
◯◯部 □□様

お世話になっております。
◯◯大学◯◯学部◯◯学科の<自分の氏名>です。

先日はお忙しいところ面接選考を行ってくださり、誠にありがとうございました。
貴社へ訪問させていだたいたことで、より貴社にて働きたい思いました。

さて、<日付・時刻>に面接に伺いましたが、合否の結果はいつ頃に連絡いただけるか、ご教授いただくことは可能でしょうか。

お忙しい中お手数おかけいたしますが、ご連絡をいただけると幸いです。

よろしくお願いします。

<自分の氏名>

電話の例文(台詞)

○○大学の<自分の氏名>と申します。お世話になっております。

採用試験の件でお電話させていただきました。

恐れ入りますが、◯◯部 □□様はいらっしゃいますでしょうか。

→担当者へつながった場合

○○大学の<自分の氏名>と申します。お世話になっております。

先日は御社にて面接選考を受けさせていただき、ありがとうございます。

お忙しいところ申し訳ありませんが、採用試験結果の連絡についてお聞きしたく、お電話させていただきました。

もしよろしければ、先日の選考の合否の結果を教えていただくことは可能でしょうか。

→断られたら

承知しました。御社へ入社したいと考えておりますので、良い結果をお待ちしております。

電話の場合だと、その場その場のやり取りになるためなかなか台詞通りに対応するの難しいものの、内容としては基本的に上記のようになる。

「お世話になっております。」という挨拶は社会人としての常識。「~させていただく」という表現も、取引先とのやり取りでは基本中の基本。

ここは最低でもしっかりと抑えておきたい。

なお、間違っても「サイレントお祈り」という言葉は出してはいけない。あくまでも選考結果や通知という表現に抑える必要がある。

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