
住友商事の新卒採用の倍率は基幹職が約100倍、事務職が50倍と推定。就職難易度はそれぞれ「最難関」「かなり難」に相当し、基本的に他の総合商社と同じ。
総合商社の業界第5位とはいえ、採用事情は他社とほとんど変わりない。就職先としては依然として非常に人気。内定獲得までのハードルは日本国内でもトップクラスの企業、上場企業の中でも特に入るのが難しいところ。
採用人数はここ数年は100~200人前後で推移。内訳は基幹職が100~130人、事務職が20~40人程度。
職種ごとの就職難易度
職種 | 難易度(満5点) | 推定倍率/レベルの目安 |
---|---|---|
基幹職(総合職) | ★★★★★ | 100倍、最難関 |
事務職(一般職) | ★★★★★ | 50倍、かなり難 |
住友商事の新卒採用では基幹職と事務職の2コースがある。それぞれの就職難易度は上記の通り。
総合職は他の会社と同じように、国内各地及び海外への転勤や駐在が本人の同意の有無を問わずある職種。
事務職は引っ越しが必要な異動が本人の同意なしではないのが特徴。総合職である基幹職を補完する役割で、主に事務作業が中心。
それぞれで給料体系は異なるものの、総合商社という業界全体を通じてかなり人気の高い就職先ということで、どちらも応募者数は膨大な数に膨れ上がる。
《参照:総合商社の就職難易度の一覧! 偏差値の順位をランキング化》
エントリーシートによる書類選考から最終面接まで残ることさえも困難なほど。
基幹職の倍率は100倍、難易度は「最難関」

住友商事の基幹職(総合職)の就職難易度は「最難関」。倍率は約100倍と推定。
採用人数は毎年100~130名程度がこれに該当するが、応募者数が圧倒的に多いコース。自宅から通勤することを大前提に就職活動している学生を除いては、こちらの総合商にエントリーする人が多い。
他の総合商社と同じように、応募できる条件上で学部学科の限定はない。専攻分野も「全学部全学科」と募集要項に記載されている通り、あらゆる学生が応募。
とはいえ、文系・理系の両方から満遍なく応募があるというわけではない。
ほとんどの応募者は文系で、法学部、経済学部、文学部、教育学部、商学部、総合政策学部、国際関係学部、外国語学部など。
文系人口は大きく、専攻分野に制限ないことで、採用枠を巡る競争は過酷になりやすくなる。
主流層の文系の人口はかなり大きく、日本国内の大学生の3分の2はこれらの「文系」の学部学科に在籍。採用人数が多いとはいえ、完全に供給過剰。
このような事情を考慮すると、住友商事の基幹職の倍率は100倍と推定。就職難易度は「かなり難」との表現が妥当と判断。
《参考:住友商事の採用大学を公開! 学歴フィルターは厳しい傾向》
事務職は倍率50倍、難易度「かなり難」

事務職の就職難易度は「かなり難」。倍率は約50倍程度と推定。総合職よりはややハードルが下がる。
同じく文系向けの職種だが、他社でいう一般職に該当。総合職である基幹職よりは希望する学生が少なめ。
給料は転勤がある基幹職よりも低い。基本給から賞与、そして各種手当まで2つのコースでは金額が差が大きい。仕事内容による影響もある。(参照:住友商事の平均年収は1,300万円! 職種・年齢ごとでも算出)
もっとも、採用人数も毎年20~40名前後とかなり少ない。応募者数の総数こそは少なくても、需要そのものは小さいことで、倍率は思ったほど下がらない。
基幹職、事務職ともに同じ募集人員とすれば、就職難易度は後者が大幅に易化するものの、実際はそうではない。
さらに、応募できる条件上で学部学科の限定は同じく指定はなく、採用対象は「全学部全学科」。
ここも制限がないことで、多方面から学生がっ殺到し、より高倍率になりやすい。
ゆえに、就職難易度は依然として「かなり難」、倍率は約50倍と判断。
就活動向とまとめ

住友商事の新卒採用の倍率は毎年どれくらいになるのか。大卒及び院卒向けの募集だが、内定までの難易度はどのくらいのレベルに達するのか。
総合商社の1つの会社として非常に有名なのが住友商事ではないか。超大手企業ということで、就活市場の中でも特に人気が高い会社である。当然ながら、倍率は高くて入社まではまったく簡単ではない。
職種については、住友商事では2種類のコースが用意されている。基幹職と事務職の2つだ。いずれも対象としているのは4年制の大卒以上の学生向けであり、高卒はない。
勤務地や労働条件、給料水準は基幹職と事務職ではそれぞれで違ってくるが、いずれも倍率が高いことには変わりない。それにより、難易度は高いといえる。
倍率は100倍以上に!

住友商事は基幹職を中心に毎年100倍近くかそれ以上に到達。
正式なデータは公表されていないものの、採用人数や企業の規模、事業内容、知名度から考えると、巨大な数値になるのは確実だ。
100倍以上に達するのはESによる書類選考の時点の競争率である。リクナビなどの就活ナビサイトでプレエントリーのボタンをクリックした段階では、数千倍にのぼるかもしれない。
エントリーシートを提出するということは、少なからず選考を入社の意思を示すものだが、この段階で百倍単位にもなっている。
もちろん、住友商事側が実際に面接するのはほんの一部に限られ、目星がついている人だけに会うため、ほとんどの学生は書類選考の段階で落とされる。
1次面接の段階では大きく見積もっても10~15倍程度の倍率になるだろう。
そのため、ESが通過できる確率は極めて低い。内容が充実していない限りはあっさり不採用となってしまうだろう。
基幹職と事務職の違いは見られる?
基幹職とは、他の会社で言えば「総合職」に当たる職種である。
国内・海外への転勤や駐在があり、各地を頻繁に異動するする社員がこれに該当する。転居を伴う転勤があるため、男性が多い。
事務職は原則として転居を伴う転勤がない。国内のどこかの事業所へ配属となり、自宅のある場所から通勤できるのが特徴。こちらは女性が多い職種である。
年収や出世のスピードは基幹職の方が良い。とはいえ、新卒採用の倍率自体はどちらも大差ないのが現状だろう。
一般的には、総合職よりも一般職の方が倍率が低い傾向が見られるが、超大手企業となるとそうではなくなる。
住友商事の場合は、人気の高い就職先という点から、レベルの差がなく、就職難易度は最高クラスと考えてよい。
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業種 | 会社名 |
---|---|
高速道路 | 首都高、阪神高速、NEXCO東日本、NEXCO中日本、NEXCO西日本 |
電力会社 | 東京電力、中部電力、関西電力、九州電力、東北電力、中国電力、四国電力、北海道電力、沖縄電力、北陸電力、J-POWER(電源開発)、日本原燃、日本原子力発電、ユーラスエナジーHD、SBエナジー、三菱日立パワーシステムズ、イーレックス |
ガス | 東京ガス、大阪ガス、東邦ガス、西部ガス |
総合商社 | 三菱商事、伊藤忠商事、三井物産、丸紅、住友商事、豊田通商、双日、兼松 |
石油 | ENEOS、出光興産、コスモエネルギーHD、国際石油開発帝石、富士石油、石油資源開発、三井海洋開発 |
上記では総合商社、電力、ガス、鉄道、高速道路関連(インフラ、資源関連)の就職難易度について解説。
東京都江東区在住。1993年生まれ。2016年国立大学卒業。主に鉄道、就職、教育関連の記事を当ブログにて投稿。新卒採用時はJR、大手私鉄などへの就職を希望するも全て不採用。併願した電力、ガス等の他のインフラ、総合商社、製造業大手も全落ち。大手物流業界へ入社。
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