【京阪電車】なぜJRや阪急よりも遅いのか!? 特急でも敗北

京阪電車はなぜ競合相手であるJRと阪急に比べると速度が遅いのか。停車駅が少ない特急であっても、大阪の淀屋橋駅から京都の出町柳駅までの所要時間は最速53分となっている。

JRの新快速の場合、大阪~京都間は最速で28分で行き来する。阪急京都線の特急でも、梅田~河原町間を43分で結ぶ。京阪の基本的な最速列車は特急であるが、1時間弱の所要時間がかかる。

競合する鉄道会社と比べて劣っているのがわかる。発着する駅が淀屋橋や京橋、三条、出町柳などであり、淀川の左岸を走るといった特徴があり、JR・阪急とは異なるエリアを結んでいるのは確か。

だが、単純に京阪間の移動と考えた場合には劣勢になっているといえる。

したがって、京阪電車はJRと阪急には速達性の面で「敗北している」というわけだ。なぜ、このように遅いのか。京阪本線ならではの理由がある。


カーブが連続する

京阪本線の線形に着目すると、かなり蛇行している。真っ直ぐな直線に乏しい。まるで山間部の谷間を縫って通っているような鉄道路線のようなイメージがわき出てくるような線形だ。

それに対して、JR京都線(東海道本線)と阪急京都線はほぼ直線になっている。特にJR側は大阪と京都を一直線に結んだかのような穏やかな形だ。阪急についても、カーブが連続する梅田~上新庄を除いてはJRに並行する形でほぼストレートになっている。

競合する2社の場合、線形が良いことが速達性を向上できている大きな要因となっている。対する京阪本線は、カーブが全線に渡って多いことから、ほとんど最高速度を維持できない。

制限速度がかかる急カーブがいたるところにある。加速しても曲線に差し掛かるたびに減速を余儀なくされる。

最高速度は110km/hとされているが、実際にそれを出せるのは一部に過ぎない。具体的には、京橋~守口市間の複々線区間だけである。それ以外では100km/h以下で運転を余儀なくされる。

JR側では新快速が130km/h、快速と普通が120km/hで運転されている。阪急京都線も115km/hで運転されていて、上新庄~桂の区間ではそれを出せる。

カーブが多くてスピードが物理的に出せないのが、京阪電車ならではの特徴である。速達性に軽視しているのではない。

空いているのか確か?

一方、京阪電車では速達性の高い特急であっても比較的空いていることが多い。ラッシュとなる朝と夕方以降は確かに混雑して座れないことが多いものの、日中の時間帯であれば、途中駅から乗ったとしても座れる可能性が高い。

JRの場合、新快速となると途中駅から座席を確保するのは難しい。大阪駅からであれば座れる確率は高いが、それが多数の乗客が降りていくためである。新大阪や高槻からは座れない。

JR京都線の新快速

快速は停車駅が多いことから空いているものの、途中で新快速に抜かれるため、あまり好んで乗る人は多くはない。

阪急京都線の特急についても、始発駅の梅田駅、河原町以外の駅から乗ろうとすると座れない可能性が高い。十三駅や烏丸駅で満席となることが多く、それ以外の駅から乗るとなると座れない確率が大きい。

京阪本線の場合は、枚方市・葛葉・中書島などの中間駅であっても座れることがよくある。そのため、比較的空いていると判断できる。

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