近鉄奈良線の平城京、線路の移設はいつになるのか!?

近鉄奈良線の大和西大寺~新大宮間では平城京の跡地のど真ん中を走る。ただ、世界遺産に登録されたということで、文化財やその景観の保護の観点から、線路を南側に移設させる計画が上がっている。




沿線の自治体にあたり奈良県と奈良市では、2017年1月から本格的に線路の移設に向けた調査を開始したようだ。

移設先の用地の調査に乗り出し、埋蔵文化財がないかや、新たに環境的な問題が出ないかなど、調べる作業に進んだ。

近鉄奈良線の移設工事が行われて、それが完成するのはいつ頃になるのか。そして、所要時間や運行本数は今と変わるのか。日々近鉄奈良線を使っている人にとっては、そんな疑問を感じるだろう。

そもそも移設するかどうか不明

近鉄奈良線

今のところ、近鉄奈良線の線路の移設が確定してはいない。あくまでも将来的な計画の段階に留まっている。

平城京跡が世界遺産に登録されていて、景観の確保などが重要な政策であるのは間違いない。しかし、現実的には課題がいくつか存在する。

まず、予算の問題だ。移設に際しては、そのほとんどを沿線の自治体が出すこととなる。つまり、奈良県と市である。線路の建設には莫大な資金を要するため、簡単に物事は進まない。

さらに、用地取得などの問題もある。移設を実行するとなると、線路を作るための土地が必要にある。地下化する案もあるが、それでも住民との交渉が必要となる点では変わらない。

さらに、工事を進めるにあたって埋蔵文化財が出てくる可能性も大いに考えられる。大規模な公共事業としては、京奈和自動車道の建設の際に埋蔵文化財が多く出現した例と同じように、平城京跡の周辺でも発見されることが予想される。

埋蔵文化財があれば、法律に基づいて工事を中断しなければならない。そうなると、完成する時期はわからなくなる。



大和西大寺駅の高架化・地下化も

近鉄奈良線の線路の移設の際には、近鉄京都線との乗り換え駅である大和西大寺駅も改良される見通しだ。

大和西大寺駅は、現在はすべて平面交差となっている。そのため、各線に遅延が生じる原因となっていて、ほぼ毎日のように慢性的な遅れが実際に出ている。

ダイヤの安定化のため、大和西大寺駅の高架化または地下化の工事も同時に行われるとされている。

近鉄奈良線の地下駅

出典:www.youtube.com/watch?v=S9K0BzxfiNo

しかし、移設の計画と同じように、大和西大寺駅の改良計画もほとんど進んでいない。あくまでも基本構想の段階に留まっている。

こうした現状から、近鉄奈良線の平城京跡における線路の撤去と移設が完了する見込みはまったく立っていない。実際に完成するまでにはあと数十年は最低でもかかると思われる。

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