JR湘南新宿ラインはさいたま新都心駅には停車しない。すべての列車が通過するが、どんな理由があるのか。利用者が少ないためなのか、それとも止められない別の要因があるのか。
さいたま新都心駅は2000年4月1日に開業した駅である。京浜東北線と宇都宮線・高崎線が止まるようになった。通過するのは快速のみである。
しかし、湘南新宿ラインについてはすべての列車が通過する。新宿や渋谷方面に行く電車は一切停車しないため、さいたま新都心駅を乗り降りする人は上野東京ライン系統か京浜東北線に乗り換えなければならない。
なぜ通過する?
湘南新宿ラインとふつうの宇都宮線・高崎線(上野東京ライン系統)の電車が走る線路は別物となっている。上野・東京駅方面へ行き来するのは列車線という線路を走っているが、湘南新宿ラインの場合は「貨物線」を走る。
貨物線にはさいたま新都心駅のホームが設置されていない。そのため、仮に駅に止まったとしても乗客が物理的に乗り降りができないようになっている。
ホームを建設するという案も存在するが、この場所は大宮操車場が立地しているため、貨物線に駅ホームを建設するのはほとんど不可能なのが現状となっている。
かつては浦和駅もホームがなかったことで通過運転していたが、2013年にその設置工事を終えたことで湘南新宿ラインの電車も浦和駅に停車するようになった。さいたま新都心駅については、浦和駅のようにそもそもスペースがない。
したがって、将来的にも湘南新宿ラインは通過運転を行い続ける可能性がかなり高いといえる。最も列車線を走るようになれば話はまた別になるが、大宮駅以南は宇都宮線と高崎線が線路を共有していることを考えるとその可能性はとても低い。