小田急線の特急ロマンスカーの混雑状況に関して、平日と土日祝日ではそれぞれどのくらいになるのか。乗車率は具体的にどの程度の水準にまで達するのか。
特急「はこね」、「さがみ」、「あさぎり」、「ホームウェイ」という名称が付いているが、行き先によて混雑度が異なってくる。
行楽シーズンとなると、箱根湯本まで乗り入れる特急はこね号が最も混雑する傾向にある。夕方の帰宅ラッシュとなると、今度はホームウェイ号が混み合う。
小田急線では、特急ロマンスカーはすべて指定席となっている。自由席が一切ないため、特急券さえ手に入れば確実に100%座席に座れる。しかし、満席となって空席ゼロとなると、次の列車を待つか、普通の電車に乗るしかなくなる。
土日祝日は午前中の下りが大混雑
休日ダイヤで運転される土日祝日となると、下りの午前中のロマンスカーが最も混雑する。ちょうど、東京近辺から行楽地へ向かう人が殺到する時間帯であるため、指定席がすべて満席となる確率がかなり高い。
乗車率は当然100%ということになる。全車指定席のため、これ以上大きくはならないが、特急券そのものが買えない状態となる。
特に9時前後に新宿駅を出発する列車では、前日かさらにその前からすでに満席のため完売していることが多い。連休初日となる土曜日は特に混雑が激しい。
中でも箱根湯本行の列車はかなり混雑する。首都圏の人気観光地ということもあり、箱根へ向かう人がロマンスカーを使って移動する。途中駅で降りる人も少ない特急列車でもある。
発車直前であっても空席が多く見られるようになるのは正午を過ぎてからの午後の時間帯に入ってからとなる。
午後になれば、行楽地へ向かう人がひと段落する。乗車率も50%以下になる例も出てくる。今度は下りよりも上り列車の方が混み具合が大きくなっていく。
夕方は、上りの新宿方面へ向かう列車が混雑する。前売り券であれば、夕方は比較的座席を確保しやすい。当日になってから切符を買う人が多いためである。
ただし、発車直前になると満席となることが少なくない。中でも箱根湯本を16~17時台に出発するロマンスカーは、一番空席がなくなりやすい。
平日は夕方の下りのホームウェイは混雑
平日は、行楽地へ向かう人が少ないこともあってロマンスカーは1日の大半は空いている。休日とは違って、午前中でも混雑しない。
その一方、通勤客向けの「ホームウェイ」号は満席になりやすい。乗車率が100%に達するものも少なくない。
ホームウェイ号は夕方から夜にかけての帰宅ラッシュの時間帯に下りで運転される特急ロマンスカー列車である。他の路線で言うと、通勤用のライナー列車のような損雑である。
普通の電車だと混雑して座れないため、確実に座って自宅まで帰りたいという人がホームウェイ号を使う。その数はかなり多いことから、平日の夕方のホームウェイ号は混雑する。
新宿駅を18~20時頃に出発する列車だと最も混雑が激しい。小田原方面と藤沢方面へ向かう種類があるが、どちらも乗車率は変わらない。ともに100%に達するケースが多い。
21時台に入れば、ようやく乗車率は下がってくる。それでも、直前だと空席ゼロとなることもある。確実に乗れるかというと、決してそういうわけではない。