小田急線で遅延が多い原因を調査! 主要な理由は5つ

小田原線

小田急線にて遅延(運転見合わせ含む)が多い主要な原因について調査。

小田原線、多摩線、江ノ島線の3つの路線があるが、運転系統はいずれも統一化されていることもあって、ダイヤの不安定さに変わりはない。

主な要因としては、相互直通運転による他の線区の影響・営業キロ数の長さ・人身事故・安全確認の実施の4点。毎日のように電車の遅れが発生する理由なのは確か。

頻度は首都圏でもトップ級。平常運行の方がむしろ珍しいといっても過言ではないレベル。


小田急線の遅延の主な理由

遅延の原因 頻度 詳細な内容
安全確認の実施 ★★★★★ 発車時の確認動作、ドア挟まり対応、緊急停止など
人身事故 ★★★★ 踏切・駅構内の人身事故による運転見合わせ
路線の営業キロ数が長い ★★★★★ 新宿~小田原間の営業キロ数が82.5kmと私鉄では長距離
直通運転 ★★★★★ 東京メトロ千代田線、JR常磐線と相互直通運転
慢性的な混雑 ★★★★★ 優等列車を中心に大混雑が日常茶飯事

参照:鉄道の遅延の原因とは!? よくある事例の一覧

小田急線で遅延や運転見合わせの原因となる点として、上記5つが当てはまる。

まず、小田急線では安全確認の実施に時間が多くかけられている。

ドア挟まりなどの対応、線路内立ち入り、ホーム上の転落事故による列車緊急停止などはもちろんのこと、車掌の発車時の安全確認にさえも動作に時間がかかることで電車の遅れにつながる。

人身事故もまた起きやすい。踏切が数多くあり、自動車や歩行者との接触・衝突が起きやすい。

路線距離が長い。私鉄の中では長い方に分類し、小田原線の新宿~小田原は82.5kmもある。

相互直通運転も実施していて、代々木上原駅から東京メトロ千代田線の電車が相互乗り入れをおこなう。さらに、千代田線のもう一方の端ではJR常磐線とも乗り入れを実施。

そして、無視できない要因が慢性的な混雑。代々木上原~向ヶ丘遊園間の複々線化が完成したものの、快速急行・急行といった優等列車では相変わらず大混雑。

停車駅での乗り降りに時間がかかりやすく、電車の遅延の原因にまだまだなっている。

人身事故・安全確認

人身事故に関する事情は特に厄介者。小田急では路線距離が長いことと踏切が多いことで人身事故に関連する運転見合わせが目立つ。

一度事故が発生すると、最低3、4時間は列車の運転が再開できない。大規模な運転見合わせに発展するのは避けられない。

駅構内でも発生するのは確かだが、踏切の有無ではその頻度の面で変わってくる。

踏切での人身事故

踏切

小田急線では、複々線区間の代々木上原~向ヶ丘遊園間でこそは踏切がほとんどないものの、それ以外の区間ではいくつも存在する。(多摩線を除く)

踏切は人身事故が起きる場所の典型的な原因。

自動車・自転車・歩行者と電車が衝突する交通事故が鉄道では「人身事故」と案内される。

踏切での事故は電車が長時間100%止まってしまうことになるのは確実。

復旧・運転再開まで長い時間を要する。大幅にダイヤが乱れ、運転再開後も元通りにはならない。

小田原線は向ヶ丘遊園~新松田の区間、江ノ島線は全線にて特に踏切関連のダイヤの乱れが発生する傾向。

安全確認の実施

安全確認を行う小田急の車掌

列車通過直前の立ち入り、障害物の検知、駅構内の列車緊急停止ボタン(非常ボタン)の作動による安全確認も遅延の原因の1つ。

電車と人や車が衝突・接触しなくても一旦電車が緊急停止すると乗務員による安全確認を行うことになる。

ドアの荷物挟まり、急病人の救護などもよくあるパターン。

いずれの場合でも異常がないことの確認作業には最低でも5分はかかる。高密度運転を実施する小田急線ではすぐに全線に影響が出てしまう内容。

さらに、車掌動作にも遅れにつながる点がある。

小田急線では電車の発車時の車掌のホーム上の安全確認には時間をかける傾向がある。

一度ドアを閉めた後にモニターなどでよく監視してから運転士に発車合図のブザー信号を送るが、ここの動作で30秒程度かけることが日常茶飯事。

乗客が黄色の点字ブロックの外側を歩いている場合だと電車を発車させない。

これによって停車時間が長くなり、後続列車が駅ホームに入線できなくなるなどして連鎖的に遅延へとつながりやすい。

相互直通運転による影響

直通運転

小田急では代々木上原駅を境界として東京メトロ千代田線およびJR常磐緩行線と相互直通運転を行っている。

代々木上原~綾瀬間は千代田線、さらに綾瀬~取手間にてJR常磐線へと同一の電車が行き来する関係上、どこかで何かしらのトラブルが起こりやすい。

小田急線内では平常運転の状態でも、千代田線や常磐線で遅れが出ると、小田急線でも同時に遅れが出る。

これが他の路線のダイヤの動向に左右される直接的な理由。

相互直通運転先の遅延の事情

  • 東京メトロ千代田線(代々木上原~綾瀬)
  • JR常磐線(綾瀬~取手)

※行先は終日に渡って設定ありの事例

また、小田急電鉄内でも3つの路線を走る。本線と呼ばれる小田原線に加え、新百合ヶ丘駅では多摩線、相模大野駅では江ノ島線とそれぞれ分岐する。

どちらも小田原線の新宿方面と行き来する電車がほとんど。

小田急線を単体として取らえると、どうしても遅延の確率が上がってしまうのは避けられない情勢。

千代田線に起因する遅延

東海道線

◎東海道線に起因する遅延

  • 慢性的な混雑

東京メトロ千代田線に起因する遅延とは、慢性的な混雑ではないか。

朝ラッシュでは北千住→西日暮里間の地獄の満員電車が有名。

小田急線側での混雑よりも、常磐線方面からの混雑によって千代田線に遅れが生じやすい。

東京メトロの中でも東西線に次いで高い混雑率。利用者数の多さが電車のダイヤを乱していると判断できる。

常磐緩行線に起因する遅延

横須賀線

◎常磐線(各駅停車)に起因する遅延

  • 重大な要因はない

JR常磐緩行線に起因する遅延は、重大な内容は特にない

混雑などで遅れることがあるが、こちらは千代田線からの影響で生じることが多い。

架線支障、ポイント故障、信号トラブル、電気系統の不良などがあるが、頻度的には少ない。

距離(営業キロ数)が長い

 

距離自体の長さも特に遅延の温床となりやすい。

主な運転区間の営業キロ数は以下の通り。

  • 新宿~箱根湯本:88.6km(特急ロマンスカー)
  • 新宿~小田原:82.6km
  • 新宿~藤沢(横須賀線-宇都宮線):55.4km

小田急線では最長区間を走るのは特急(ロマンスカーなど)の新宿~箱根湯本間の88.6km。

快速急行、急行などの通勤電車でも新宿~小田原間の82.6kmも長い。

私鉄の中では距離が長い方に分類。ふつうの通勤電車でこれほど長い距離を走る本数が多いのは小田急線くらいともいえる。(他の事例:近鉄名古屋線・大阪線など)

路線距離が長い分、始発駅から終点までの途中で何かのトラブルが発生する確率が高い。

前述の踏切事故はもちろんのこと、さらに架線支障、ポイント動作不良、信号トラブルなどの設備の故障が起こるリスクがある。

線路の距離が長ければ長いほど、途中の地点で設備の破損等が起こりやすいとは何となくでも想像できる。

慢性的な混雑

混雑が原因での遅延の詳細

  • 小田急小田急線:世田谷代田→下北沢の混雑率160%前後
  • 列車種別による偏りが大きく、快速急行・通勤急行などが超満員

>>【朝ラッシュ】小田急の混雑の時間帯とは!? 上り・下りを調査

小田急小田原線の朝ラッシュは以前こそは200%近くの数値を出していて首都圏でも首位かそれに近い存在だった。

しかし、2018年3月の複々線化事業の完成にとって朝ラッシュの本数が大幅に増加。混雑率も190%→160%に下がった。

とはいえ、今でも混雑による遅延が出るほど。

混雑が緩和されたのは確かだが、十分に解消されたとは程遠い。

快速急行・通勤急行に集中混雑

朝ラッシュに当たる7~9時の場合で小田原線でまず遅れが生じる列車種別は「快速急行」「通勤急行」のいずれか。

停車駅が少ない分、長距離利用者はこれらの列車に殺到。

各駅停車や通勤準急などの種別もあるが、これらは停車駅が多くて所要時間が長くなるため敬遠する人が目立つ。

そして、快速急行・通勤急行の停車駅にて乗降時間の延長して、電車の遅れへとつながる。

代々木上原~向ヶ丘遊園間こそは複々線ができたものの、新宿~代々木上原、向ヶ丘遊園~新百合ヶ丘間などでは輸送力が不足気味。

そんな状態ではちょっとした遅れでも路線全体に与える影響は増大しやすい。

まとめ

response.jpより

毎日のように遅延が発生していることで悪名高い小田急であるが、どうしていつもダイヤが乱れてしまうのか。どんな点が原因となっているのか。

遅延が出るのは「everyday(毎日)」というしかないほどと感じる。

本数が多すぎる?

過密ダイヤの小田急線

電車の遅れが発生しやすい理由の1つが、本数の多さであろう。小田急では各駅停車から準急、急行、多摩急行、快速急行などの優等種別の電車が走っている。さらに、ロマンスカーやあさぎりといった特急列車も走っている。

電車の種類が多い中、どれも同じ線路を走っている。単なる複線区間の場合、上り線は新宿方面に向かうすべての列車が1本の線路を走る。

複線区間はダイヤ過密

登戸~新百合ヶ丘間は本数が多いものの複々線化は整備されていない。このことから、どれかの電車で少しでも遅れが発生してしまうと小田急線全体に少なくない影響を与えてしまう。

>>【小田急】新百合ヶ丘まで複々線化が実現する可能性はやはりゼロ!?

通過駅のある列車であれば、途中の区間をいつもより少しスピードを出したり、最高速度で定速運転を行えば、ちょっとの遅れなら定刻で到着できるケースがある。

しかし、各駅停車は加速してはすぐに減速するという運転の繰り返しである。途中の駅で停車する時間を短くするしかない。

乗降時間が長くかかったり、もともとの停車時間が20秒程度なら短縮は不可能だ。定刻に戻すのは困難であるのは確かだ。

他の私鉄各社の場合、列車種別は2~3つ程度しかないため、どこかで多少のダイヤの乱れが発生しても元通りに回復しやすい。

しかし、数ある種類の電車が存在する小田急ではなかなか回復できないような特徴を持っている。

しかも本数も多い。先頭を走る電車が遅れればすぐに後続が詰まってしまう。短い間隔で運行している点もまた、遅れやすい理由ではないだろうか。

発車が遅い!

発車が遅い小田急線

さらに、ドアが閉まってから電車が実際に発車するまでの時間がかかるのも小田急が遅れやすい原因の1つである。

>>小田急だけ!? ドアが閉まってから発車するまで遅い!

他の鉄道会社を見ると、どこも電車のドアを閉めてから動き出すまでの時間は5秒程度である。JRは即発車、東京メトロでも5秒くらいで加速し始める。

ところが小田急の場合、主要な駅ではドアが閉まってから加速し始めるまでに20秒近くかかることが多い。ホーム上で車掌が安全確認を行っているため時間がかかるわけであるが、これもまた遅延の原因になっているのは間違いない。

駅での停車時間が長くなれば、それだけ後続の電車が駅に接近して徐行運転を余儀なくされる。そうなれば、列車の渋滞が自然に発生してしまい、結果として大規模にダイヤが乱れてしまうこととなる。

その他、各路線の遅延事情について

鉄道事業者 路線名
JR東日本 JR中央総武緩行線JR宇都宮線JR高崎線JR中央線快速JR横須賀線JR総武線快速JR埼京線JR川越線JR東海道線JR京浜東北線・根岸線JR山手線JR常磐線快速JR武蔵野線JR京葉線JR横浜線JR南武線
東京メトロ 千代田線東西線有楽町線半蔵門線南北線丸ノ内線副都心線日比谷線銀座線
都営地下鉄 都営三田線都営浅草線都営新宿線都営大江戸線
京成電鉄 京成本線
東武鉄道 東武伊勢崎線(スカイツリーライン)東武東上線東武野田線(アーバンパークライン)
西武鉄道 西武池袋線西武新宿線
京王電鉄 京王線京王井の頭線
小田急電鉄 小田急線(小田原線・多摩線・江ノ島線)
東急電鉄 東急東横線東急目黒線東急田園都市線東急池上線東急大井町線
京浜急行電鉄 京急本線
相模鉄道 相鉄本線
その他の私鉄 つくばエクスプレス東葉高速鉄道北総鉄道埼玉高速鉄道東京臨海高速鉄道りんかい線

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