丸ノ内線で遅延が多い原因を調査! 主要な理由は2つ

丸ノ内線

東京メトロ丸ノ内線で遅延が多い原因は2つ。混雑による乗降時間の延長、過密ダイヤによる影響がほとんど。

乗客の乗り降りに時間がかかると停車時間の超過が起こる。電車が2,3分遅れることはよくあり、さらに5分以上の遅れにつながることもしばしば。

相互直通運転がない路線としてはダイヤの乱れが発生しやすい。

最新の遅延情報に関しては東京メトロ公式ホームページにて。>


丸ノ内線の遅延の主な理由

遅延の原因 頻度 詳細な内容
慢性的な混雑 ★★★★★ 輸送力が低いことによる混雑
過密ダイヤ ★★★★★ 2分間隔の高密度運転

参照:鉄道の遅延の原因とは!? よくある事例の一覧

東京メトロ丸ノ内線にて遅延の原因となる点として、上記2つが当てはまる。

圧倒的に多いのは混雑によるもの。東京23区内でも要所を結んでいることもあって、1日を通して利用者数が多い路線が丸ノ内線。

通勤ラッシュに加えて日中でも混雑しやすいこともあって、各駅での乗降時間の延長による多少の遅れが出ることがある。

過密ダイヤの影響もある。朝ラッシュの7、8時台は1時間当たり27~30本運転。概ね2分間隔で電車が行き来。

前を走る電車に追いついてしまって時刻表よりも遅れることがよくある。

他にも駅構内の列車緊急停止ボタンが作動、ドア挟まりなどの対応。

こちらは毎日のように起きるわけではないものの、一旦発生すると5~10分は最低でも遅れる。ただ、ホームドアがすでに全駅設置されていることもあって、以前よりも発生頻度は少ない。

また、運転見合わせこそは少ない。運行障害が生じて完全に電車の運行がストップする事例は稀。

慢性的な混雑

混雑する丸ノ内線

混雑が原因での遅延の詳細

  • 丸ノ内線:新大塚→茗荷谷、四ツ谷→赤坂見附の混雑率160%前後
  • 全線に渡って混雑が激しい

>>【丸ノ内線】混雑はどれくらいのレベル!? 朝ラッシュはどうか?

東京メトロ丸ノ内線の朝ラッシュの混雑率は160%前後で毎年推移している。首都圏では首位ほどではなく標準的。

郊外へ延びる路線とは違って、途中駅での乗客の入れ替えが多いのが丸ノ内線の特徴。これは意外にも遅延の根源となりやすい。

途中駅のほとんどでまとまった数の乗降客数がいる。どこかで乗り降りに時間がかかることもよくある。

池袋方面行

池袋方面行の電車の始発は荻窪駅。

荻窪~新宿間は都心と郊外を結ぶ路線という性質が大きいため、次第に混雑が激しくなっている形になる。

停車時間の超過につながりやすいのは主要駅。新宿、新宿三丁目、四ツ谷、赤坂見附、国会議事堂前、霞ケ関、銀座、東京、大手町、後楽園で特に起こりやすい。

1駅でのタイムロスなら遅れるとはいってもせいぜい数十秒にとどまる。ところが、複数の駅にて同じことが繰り返されると遅れが合算されて数分単位にまで拡大しやすい。

荻窪方面行

荻窪方面行の電車の始発は池袋駅。

こちらは始発駅の池袋にて早くも乗車時間の延長が起こりやすい。東武東上線、西武池袋線からの乗り換え客も相当数にのぼり、乗降が絶えない駅なのが理由。

同様に、後楽園、大手町、東京、銀座、霞ケ関、赤坂見附、四ツ谷、新宿三丁目、新宿などの駅にて停車時間の超過が起こりやすい。

他の路線との乗換駅では基本的に乗降客数が多いため、乗客の乗り降りに時間を要する場合が目立つ。

過密ダイヤ

過密ダイヤ

丸ノ内線の朝ラッシュの時間帯の7時台と8時台では1時間当たり27~30本の運転本数がある。概ね2分間隔で電車が行き来する計算。

すべて各駅停車ということで完全な「平行ダイヤ」ではある。しかし、それでも途中駅での停車時間は各駅によって多少の違う。

小規模な駅では基本的に停車時間の超過は起こりにくい一方、主要駅では起こりやすい。

これによって、電車の運転が詰まってしまうところが発生して遅れへとつながる。

主要駅での乗降時間の延長

前述の通り、他の路線との乗換駅にて乗降時間が長くなりやすい。

2分間隔で電車が走っているということは、停車時間が1分と考えると後続の電車が接近してしまう計算になる。

池袋方面行では新宿駅にて最初に詰まる。荻窪方面行は後楽園駅にて詰まりやすい。

5分以上の遅れにつながることはそう多くはないが、運が悪いと5~10分程度にまで拡大する。

さらにドア挟まりなどによる安全確認に時間がかかれば、10~15分くらいの遅延につながる。

丸ノ内線において、前を走る電車に追いついてしまって駅間で停止する光景は毎朝ほぼ100%起こる。

輸送力が小さい

6両編成の丸ノ内線

丸ノ内線は東京メトロの中では輸送力が小さい。

車両数も1列車が6両編成ということで短い。銀座線以外では10両編成が基本。しかも1両当たりの長さは18m(他は20mが標準)。

実質的に1本の電車の輸送力は他の路線の半分程度しかない。

通勤ラッシュを中心に本数こそは多いものの、利用者数を考えると輸送力が不足していると判断できる。

これが混雑と過密ダイヤの根源となり、さらには遅延の原因になっているのは否定できない。

なお、6両編成であること、1両当たり18mという事情は建設当時の設計にある。

東京都内では銀座線に次いで2番目に開業した地下鉄ということもあり、まだ需要が小さかった高度経済成長期が始まる前に建設規格が作られた経緯がある。

ホーム有効長も曲線も6両編成・18m/両に合わせて作られていて、今よりも伸ばすには大規模な工事が必要。丸ノ内線を工事の間運休にするなどは不可能なため、現実的な話ではない。


広告

その他、各路線の遅延事情について

鉄道事業者 路線名
JR東日本 JR中央総武緩行線JR宇都宮線JR高崎線JR中央線快速JR横須賀線JR総武線快速JR埼京線JR川越線JR東海道線JR京浜東北線・根岸線JR山手線JR常磐線快速JR武蔵野線JR京葉線JR横浜線JR南武線
東京メトロ 千代田線東西線有楽町線半蔵門線南北線丸ノ内線副都心線日比谷線銀座線
都営地下鉄 都営三田線都営浅草線都営新宿線都営大江戸線
京成電鉄 京成本線
東武鉄道 東武伊勢崎線(スカイツリーライン)東武東上線東武野田線(アーバンパークライン)
西武鉄道 西武池袋線西武新宿線
京王電鉄 京王線京王井の頭線
小田急電鉄 小田急線(小田原線・多摩線・江ノ島線)
東急電鉄 東急東横線東急目黒線東急田園都市線東急池上線東急大井町線
京浜急行電鉄 京急本線
相模鉄道 相鉄本線
その他の私鉄 つくばエクスプレス東葉高速鉄道北総鉄道埼玉高速鉄道東京臨海高速鉄道りんかい線