東急目黒線で遅延が多い原因を調査! 主要な理由は2つ

東急目黒線

東急目黒線で遅延が多い原因について調査。主要な要因は2つ。相互直通運転、混雑の激しさが理由としてよくある。

路線距離が短いこともあって、運転見合わせなどの大規模な遅延は確か少ない。

しかし、電車が5~10分程度は遅れることがよく発生している。混雑による影響と乗り入れ先からの波及効果による内容がほとんどを占める。


東急目黒線の遅延の主な理由

遅延の原因 頻度 詳細な内容
慢性的な混雑 ★★★★ 急行に混雑が集中、乗降時間の延長
相互直通運転 ★★★★ 南北線・埼玉高速鉄道線、三田線への乗り入れ

参照:鉄道の遅延の原因とは!? よくある事例の一覧

東急目黒線にて遅延の原因となる点として、上記2つが当てはまる。

まず挙げられるのが相互直通運転。東京メトロ南北線線(目黒~赤羽岩淵)・埼玉高速鉄道線(赤羽岩淵~浦和美園)、都営三田線(目黒~西高島平)との直通運転が主な理由。

次に慢性的な混雑。朝ラッシュを中心に通勤特急・急行への乗客の集中で乗降時間の延長で遅れやすい。

朝ラッシュでも急行と各駅停車が運転されているという過密ダイヤの要因もあるが、根本的な直接的要因は混雑と言ってよい。

もちろん、これら以外にも車両故障、信号トラブル、急病人の発生、線路内安全確認などの要因もある。

相互直通運転

5社相互直通運転

東急目黒線に路線名が変わったは2000年。それまでは「目蒲線」という名称で、目黒~多摩川~蒲田の区間運転を行っていた。相互直通運転とは無関係の路線だった。

この年からは東京メトロ南北線(当時は営団地下鉄)、都営三田線と相互直通運転をスタートさせた。

さらに、2001年には南北線の延長線上という性質を持つ埼玉高速鉄道線の開業によって直通先が延長。

これにより、東急目黒線では地下鉄線内のダイヤの影響を受けることとなった。

相互直通運転があることで、実質的な路線距離が増大。その分、途中で電車が遅れる出来事が起きるリスクが上がる。

営業キロ数こそは長くはなく、日吉~浦和美園(南北線+埼玉高速鉄道線)で47.8kmkm、日吉~西高島平(東武東上線)で38.4km。

決して長い距離ではないものの、南北線・埼玉高速鉄道線と都営三田線という2系統の路線と相互直通運転を実施している関係から、単ある乗り入れというわけではない。

これにより、目黒線では他の路線のダイヤの動向に左右されるようになった。

東急目黒線と相互直通運転する各路線の遅延の事情

  • 東京メトロ南北線
  • 埼玉高速鉄道線
  • 都営三田線

南北線に起因する遅延

南北線

◎南北線に起因する遅延

  • 混雑による乗降時間の延長

東京メトロ南北線に起因する遅延とは、混雑状況の事情くらい。

全線が地下区間のため、地上の天候や踏切関連の影響はまったくない。

ただし、混雑によって電車の遅れが生じることがある。駒込→本駒込を筆頭に混雑率は150~160%。

首都圏では比較的低いものの、乗降時間の延長などが遅延の原因にはなる。

一方、全駅ホームドア設置のため人身事故はほとんど起こらない。運転見合わせはレア事象。

埼玉高速鉄道線に起因する遅延

埼玉高速鉄道

出典:http://t.co/ExVypDW2oS

◎埼玉高速鉄道線に起因する遅延

…特になし

埼玉高速鉄道線に起因する遅延は目立った内容はない。

朝ラッシュのピークの時間帯でも混雑は緩やか。首都圏でも下位。

運賃が高いこともあって、沿線の住民は埼玉高速鉄道線を避けてJR武蔵野線や京浜東北線を選択する傾向。

南行は少なくとも定時運行が確保されやすい。

都営三田線に起因する遅延

都営三田線

◎都営三田線に起因する遅延

  • 混雑による乗降時間の延長

都営三田線に起因する遅延も、挙げられるのは慢性的な混雑による乗降時間の延長くらい。

志村三丁目~西高島平の区間は地上の高架上を走るものの、踏切等は一切ないため、人身事故や線路内立ち入りなどの運行障害の原因はない。

一方の混雑に関しては、西巣鴨~巣鴨間を筆頭に朝ラッシュのピークでは激しい混雑になる。

途中駅で停車時間が長くなったりするなどで、電車の遅れが生じやすい。これは目黒線区間にも連鎖して「遅延」という結果になることがしばしば。

ただし、電車が100%ストップする運転見合わせのケースは少ない。

慢性的な混雑

目黒線の朝の混雑

混雑が原因での遅延の詳細

  • 東急目黒線:不動前→目黒の混雑率170%前後
  • 列車種別による偏りが大きく、急行が超満員

>>東急目黒線の朝ラッシュの混雑状況を時間帯・区間ごとに調査!

東急目黒線の朝ラッシュの混雑率は170%近くの数値を出している。首都圏では首位ほどではないが、都心直結路線では標準的。

目黒線の営業キロ数は10km強だが、その短い距離に割には混雑する。

列車種別ごとの混雑差があり、急行に偏りやすい。

特定の列車種別の混雑に伴う乗降時間の延長により、路線全体の遅延へと結びつく。

急行に集中混雑

朝ラッシュに当たる7~9時で目黒線の列車種別で混雑するのは「急行」の2つ。

各駅停車の運転があるものの、少しでも長い距離を利用する人は急行を選択。

各駅停車は停車駅が多いため所要時間が長くなる。これを敬遠する人たちが多い。

武蔵小山駅では緩急接続を行う。急行と各駅停車が接続するが、ここで各停から優等列車へ乗り換える人が結構見受けられる。

目黒駅までで急行が通過しるのは不動前駅の1駅のみだが、朝の時間帯は誰もが急いでいるせいか、急行へ移動する人が後を絶たない。

ここでの停車時間が長くなって、電車の発車が遅れる。さらに、待避中の各駅停車の発車も遅れる。

こうして目黒線全体、さらには直通先の東京メトロ南北線、都営三田線の区間でも遅延へとつながる。

<まとめ>南北線・三田線の遅延の温床にも?

目黒線との直通運転

東急目黒線にて遅延が起こる原因として、東京メトロ南北線・埼玉高速鉄道線、都営三田線との相互直通運転が挙げられるのは確か。

下り列車では直通先の遅れの影響をダイレクトに受ける。

一方で上り列車に関しては、逆に東急目黒線が南北線・三田線へ悪影響を及ぼしているとの見方もできる。

停車時間延長などで、南北線・三田線の区間へ入る時間が時刻表よりも過ぎる。

利便性が向上したのは確かだが、これまではまったく無関係だった他の路線のダイヤの影響も受けるようになったのも事実。

もちろん、数分の遅延だけでなく何らかの大規模なトラブルで運転見合わせになっても、相互で大幅なダイヤの乱れは起こる。

直接的な影響がない線区では、目黒駅・白金高輪駅を基準に直通運転の中止と折り返し運転の措置が取られるが、それでも少なからず問題が波及するのは避けられない。


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その他、各路線の遅延事情について

鉄道事業者 路線名
JR東日本 JR中央総武緩行線JR宇都宮線JR高崎線JR中央線快速JR横須賀線JR総武線快速JR埼京線JR川越線JR東海道線JR京浜東北線・根岸線JR山手線JR常磐線快速JR武蔵野線JR京葉線JR横浜線JR南武線
東京メトロ 千代田線東西線有楽町線半蔵門線南北線丸ノ内線副都心線日比谷線銀座線
都営地下鉄 都営三田線都営浅草線都営新宿線都営大江戸線
京成電鉄 京成本線
東武鉄道 東武伊勢崎線(スカイツリーライン)東武東上線東武野田線(アーバンパークライン)
西武鉄道 西武池袋線西武新宿線
京王電鉄 京王線京王井の頭線
小田急電鉄 小田急線(小田原線・多摩線・江ノ島線)
東急電鉄 東急東横線東急目黒線東急田園都市線東急池上線東急大井町線
京浜急行電鉄 京急本線
相模鉄道 相鉄本線
その他の私鉄 つくばエクスプレス東葉高速鉄道北総鉄道埼玉高速鉄道東京臨海高速鉄道りんかい線