首藤港の通行料金は1kmあたり約36円という値段に設定されている。通常のNEXCO各社が管轄する高速道路がキロ当たり24~29円であることを考えると大幅に高い。
首都高といえば、東京都内の狭くて渋滞が激しくてスピードが出せない名ばかり高速道路というイメージが強い。
日本の高速道路の法定速度は100km/hだが、首都高は大半の区間が60km/hという低さであり、一般道路とほとんど変わらないスピードである。
それなのに通行料金の部分ではかなり割高となっている。なぜこんなに規格が低いにもかかわらず高額な値段となっているのか疑問に感じている人は多いのではないか。
建設費コストが高いから
首都高の料金が高い理由として、建設費そのものが地方と比べて大幅に高いことが挙げられる。
首都高が走る東京都心は土地代が高い。さらに、道路のすぐそばは住宅密集地となっているところがほとんどで、騒音対策に充てる費用も多く発生している。
地下を走る部分だと土地代こそはかからないものの、トンネルを掘る際には膨大なコストがかかる。さらに、地下水や雨水の排水にかかるランニングコストもかなりの額にのぼる。
高速道路の建設費も維持費も他の地域の高速道路とは比べ物にならないほど割高となっていることから、通行料金もそれに応じて高く設定されているというわけだ。
渋滞緩和のため
首都高で料金を安く設定すると、今度は渋滞がさらに激しくなる。値段が低ければ、その分通行料金を支払ってまでの車で通る人が増える。
車の通行量が増えれば、それに応じて渋滞は激しくなる。目的地までの所要時間が伸びて、高速道路として必要な性質が失われてしまう。
値段を高くしておくことでなるべく首都高に乗る車の絶対数を減らし、なるべく渋滞が起きにくいようにしているのも確かで82る。
あくまでも高い料金を支払ってまでも速達性の高い道路を使いたいという人にメリットE3出るような料金体系を目指している。
値下げは永遠に無理か?
こうした特徴から、首都高では永遠に値下げは行E3れない可能性が大きい。むしろ、今後も値上げが続いていることが予想される。
実際、首都高では断続的に値上げが何度も実施されてきた。高度経済成長期の1960年代、普通車の料金は100円だった。その後、徐々に値上げを何度も実施してきた。
そして、2011年までは一律700円だったものが、料理別に移行して最大料金が930円、1,200円、1,300円と上がってきた。
今のところ、首都圏の通行料金は平均して1km辺り36円という高い金額になっている。これから先は40円以上に値上げされるかもしれない。