副都心線・東急東横線・みなとみらい線・西武池袋線・東武東上線の5社を乗り入れるFライナーは混雑が激しいのか。始発駅から終点まで優等列車として運行されるということで、長距離利用者が殺到するほどのものなのか。
各駅停車となる区間が存在しないことを示す列車が「Fライナー」である。この愛称がついている電車に乗れば、乗り入れ先でも特急や急行、快速急行のどれかとして運転される。
Fライナーを利用する人といれば、それなりの距離を移動する乗客である。通過駅が多く設定されているため、速達性を重視する人々をターゲットとして走っている列車であるのは言うまでもない。
午前中は上り、午後は下りが混雑
Fライナーと一言でいっても、実際の混雑状況は各鉄道会社の路線によってかなり違ってくる。ただ、共通点があり時間帯によって混雑する方向がいずれも同じになる。
午前中の場合は上り電車が混雑する。郊外にある自宅から都心へ向かう人が最も電車に乗るのが午前中であるため、どうしても下りよりも上りの方が乗客が多くなる。
西武・東武からの電車であれば、元町・中華街駅に行くものが一番混み合う。途中駅から乗ると座席が満席で座れないというケースが多い。空いてくるのは乗り換え駅や都心部のエリアに入ってからとなる。
東急方面からの場合はみなとみらい線内ですでに混雑しているケースがほとんどである。横浜駅から乗るとすでに座席が空いていない。次にまとまった人が降りていくのは渋谷駅となる。東横線を走っている限りは座れない可能性が高い。
午後になると混雑するのは午前中と逆になる。15時を過ぎるとさらにこの傾向が強まる。今度は都心部から郊外の家に帰る人が多く乗ってくるため、下り電車が混み合う。午後になってから自宅から都心へ向かうという人は少ないため、上りは比較的空いている。
上りと下りの境目となる駅は新宿三丁目駅と考えるのが最もではないだろうか。この駅から混雑状況が反転する風景がよく見られる。
土日祝日はかなり混雑する?
Fライナー自体が運転されるのは日中の時間帯だけであり、オフピーク時の列車である。そのため平日の場合はそれほど混雑しない。
朝と夕方以降の利用者数が多い時間帯は走っていないため、座れる可能性が高い。満席でも停車駅に着くとどこか席が空く確率が高い。
一方の土日祝日は多くの人が休みのため、1日の電車の混雑度の変化が少ない。朝と夕方以降の混雑度は平日よりも緩やかであるものの、日中の需要は多い。そして、土日祝日のFライナーが走る時間帯の鉄道利用者が多いというわけだ。
週末はFライナーを使って遠くへ出かける人が多くなることもあって、始発駅を除いては座席を確保できる可能性が低くなる。上りの場合は特に目的地まで満席のため座れないということも考えられる。
土日祝日こそがFライナーが最も混雑する曜日といえる。