圏央道(首都圏中央連絡自動車道)の料金はかなり高いと感じたことはないだろうか。他の高速道路と比較すると距離に対する値段が割高となっているのは間違いない。
1km当たり29.52円+150円
圏央道の料金は、1km当たり29.52円と設定されている。一方の通常の高速道路は1km当たり24.6円となっている。圏央道は全線に渡って「大都市近郊区間」という特別料金区間に入っているため、通常の高速道路料金よりも高くなっている。
さらに、圏央道ではターミナルチャージという固定費が150円かかる。簡単に言えば基本料金のようなものであるが、建設の際に高くの費用がかかったこともあって圏央道を使うと+150円が加算される。
東京都心を避けるための環状道路として建設された道路で、圏央道が開通したことで都心部の首都高の渋滞は緩和されたのは事実である。さらに、東京都心を通過するドライバーにとっては渋滞に巻き込まれる確率が減ったことで、より短い所要時間で移動できるようになった。
しかし、費用の負担額についてはメリットが少ない。特に圏央道単独を利用するとなると割高な料金を負担しなければならないのは避けられない。
大都市近郊区間というのは、都市部周辺に道路を建設したことにより建設費が地方よりも高いコストがかかっている。土地代も圏央道が通るエリアは高い傾向にある。そんな事情から、通行料金が地方の高速道路よりも高くなっているわけなのだ。
首都高が値上がりした
ところで、首都高では2016年4月料金が通常の高速道路と同じような計算で料金が設定されるようになった。普通車の場合、上限を1,300円、下限を300円としているが、都心部を通過するとなるとほとんどの場合は上限である1,300円の通行料がかかる。
かつて2012年までは東京都内は700円の均一料金であったため、圏央道を使うよりも首都高を経由した方が安くなっていた。しかし、首都高が値上げしたことで、今では圏央道で都心部を迂回した方が安くなるケースが多い。
しかも、ETC車の場合は首都高を経由した場合の方が圏央道で迂回した場合よりも安くなる場合には、圏央道を使った場合でも経路最安値で料金が計算される。
ただし、首都高を使った場合の方が高くなる場合には、最安値での計算は行われない。圏央道を経由した方が安いところを首都高を利用した場合には、首都高を使った場合の割高な料金で算出される。