けいはんな線の延伸計画、高の原まで結ぶのは白紙化か!?

近鉄けいはんな線の延伸計画が存在する。今の終点は学研奈良登美ヶ丘駅だが、そこからさらに高の原まで線路を建設する案が持ち上がっている。しかし、事業化される予定はなく、白紙化された可能性が高い。




最近は、リニア新幹線の大阪までの延伸で、奈良県内の停車駅が話題となりつつある。そして、奈良県内のリニアの駅と乗り換えができる路線の新設についても、それを求める声が少なくないようだ。

近鉄けいはんな線では、高の原駅や新祝園駅方面に延伸させる計画がある。ただ、この計画は今のところは構想の段階に留まっている。長年にわたって存在するものの、進展は見られない。

けいはんな線はこうしてできた

近鉄けいはんな線

近鉄けいはんな線の長田~生駒間が開業したのは1986年ということで、今から30年以上も前の出来事である。「近鉄東大阪線」という路線名であった当時は、近鉄奈良線のバイパス路線として建設された。

近鉄奈良線は高度経済成長期の人口増加に伴って、阪奈間のほぼ全線で混雑が激化していた。沿線では住宅地が次々と開発され、大阪市のベッドタウンとなった。

しかし、奈良線単独での輸送力には限界があった。混雑が原因で慢性的な遅延も発生し、先発列車には乗客が乗り切れなくて積み残しが発生するケースもあった。

この混雑を和らげるために、代替手段としてけいはんな線が建設されたのだ。そのため当初は長田~生駒間の建設で計画が終わるはずだった。

しかし、結局は生駒~学研奈良登美ヶ丘間も2006年に開業した。ちょうど、この地域に「関西文化学術研究都市」の計画があったためだ。

付近では大学などの学校や研究機関を誘致し、同時に鉄道路線も作り上げた。そして、利便性を高めるために、さらに近鉄京都線との交点となる高の原や新祝園まで延伸される計画も登場した。




なぜ延伸が実現できていないのか?

しかし、現在は全国的に少子高齢化が進んでいて深刻な社会問題となっている。近鉄けいはんな線の沿線もその例外ではない。

関西文化学術研究都市として開発された地域も、今はあまり人口の増加が停滞気味になっている。けいはんな線の乗客の増加もあまり起きてはいない。

延伸の実現条件としては、沿線の人口増加が挙げられている。需要があってこそ延伸が初めて事業化される。つまり、関西文化学術研究都市の発展が前提となっている。

採算が取れない近鉄けいはんな線

ところが、最近では大学や研究機関の都心回帰現象が起こりつつある。郊外から人が集まりやすい都市部へ移動する流れが起き、沿線の人口のますますの減少の見込みがある。

乗客の数が増えないため、延伸の計画も白紙化され始めているのだ。近鉄京都線の高の原駅や新祝園駅まで延伸されても、需要増の見込みが薄く、建設コストの償還が難しくなるかもしれない。

そんな現状から、当面は今の学研奈良登美ヶ丘駅が終点のままの状態が続く可能性が非常に大きい。

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