東武スカイツリーラインの急行とは、乗車券・定期券のみで乗れる無料の最速列車である。日中の時間帯は10分間隔で運転されている。
時間帯を問わず、すべて押上駅を経由して地下鉄半蔵門線(東京メトロ)、東急田園都市線へ直通する。ターミナル駅である浅草駅には乗り入れていない。
東武伊勢崎線へ乗り入れる電車は久喜駅、日光線へ乗り入れる電車は南栗橋駅を終点としている。東武動物公園駅から北側の伊勢崎線・日光線内は各駅に停車する。通過駅の設定があるのは、曳舟~東武動物公園間となっている。
車両数に関しては、急行はすべて10両編成で運転される。これは、運行設備の面で地下鉄や東急田園都市線ですべて10両編成となっているためだ。
急行の停車駅は?
東武スカイツリーライン内の停車駅は、押上・曳舟・北千住・西新井・草加・新越谷・越谷・せんげん台・春日部・東武動物公園。
日中の時間帯は、草加駅とせんげん台駅にて各駅停車と緩急接続を実施している。朝と夕方の時間帯では、西新井駅・新越谷駅・越谷駅にて緩急接続が行われる場合もある。
下り列車の急行に限っては、春日部駅でも先行する各駅停車と連絡するケースもある。
ただし、複々線区間である越谷駅以南では、急行または各駅停車のどちらか一方が遅れている時には緩急接続は行われない。遅延が生じている方を待つことなく発車してしまう。
浅草駅方面へ行く電車とは、基本的に曳舟駅と北千住駅にて連絡するようにダイヤが組み込まれている。
東武スカイツリーラインでは、急行の本数が多いことから、中長距離の移動は基本的に急行を利用することになる。各駅停車はそれが停車しない駅を乗り降りするための手段という性質が強い。
どれくらい混雑する?
日中の時間帯を走る電車としては、急行が1日を通して最も混雑が激しい電車となっている。追加料金なしで乗れる列車としては最速のため、多数派の乗客が急行に殺到する。
最混雑区間は、北千住~西新井となっている。東武スカイツリーラインでは、北千住駅が線内で乗降客数が多い。JR常磐線や東京メトロ日比谷線、千代田線、つくばエクスプレスとの乗り換え駅となっていることが理由に挙げられる。
東京23区内の北の玄関口とも呼ばれている。ハブ駅という性質を持っているため、この駅から郊外へ向かう方面に位置する西新井駅との間の区間が最混雑区間となっている。
他の種別と比べて、乗客の回転率は悪い。遠距離利用者が多く乗っているため、停車駅に到着しても入れ替えがあまり起こらない。
座れる機会に出会いにくいのが、急行ならではの特徴ではないか。単に座りたいのであれば、準急系や各駅停車に乗るのが良いだろう。