京急線での最速列車は「快特」である。日中は10分間隔で運転されていて、停車駅はかなり少なく抑えられている。最高速度は120km/hで、品川~横浜間ではほとんどの電車がこれを出す。
快特のもう1つの特徴は乗車券のみで乗れるという点が有名だろう。無料列車ということで、特急券などが不要で追加料金がかからない。
特急も同じである。無料の速達電車で通勤型の車両が使われる。もっとも快特よりは停車駅が多い。品川~横浜間では青物横丁・平和島・神奈川新町にも停車する。
そんなわけで、京急といえば快特が看板的な存在となっている。ただし、これら以外にも有料列車が存在する。
モーニングウィング号と京急ウィング号は有料
京急本線では座席指定型の有料列車が運転されている。座席指定制となっているため、乗車券のほかに別途Wing Passという指定席券が必要となる。
平日の朝に運転されるモーニングウィング号では、ほぼすべての駅にて座席指定券がなければ乗車できない。品川→泉岳寺の1駅間のみ無料で乗れる程度である。
平日の夕方から夜にかけて運転される京急ウィング号は、品川駅から乗る場合に限って指定席券が必要となる。
上大岡駅から下り側では無料列車ということで、通常の快特と同じ条件で乗れる。ただし、座席は自由席ということで座れない可能性がある。
JRのような特急列車かというとそうではない。ライナー列車に分類される。モーニングウィング号も京急ウィング号も、指定席券の値段は300円の均一料金となっている。
電車に乗る距離による違いはない。なお、満席となった場合にはこれらの電車にはまったく乗れない。
快特と特急は無料
昼間の最速列車である快特と朝や夕方の混雑する時間帯を中心に運転される特急は、ふつうの通勤型の車両が使われている。
こちらはJRでいえば「快速」のような存在といえる。乗車券や定期券だけで乗れる一方、座れない可能性がある。乗客が多い時間帯となると座れない。
座席もロングシート車が多い傾向にある。ウィング号はすべて転換クロスシートとなっているが、快特などではロングシートの車両が割り当てられることがある。
なお、所要時間に関しては無料の快特も有料のウィング号もほとんど変わらない。ウィング号は品川駅~上大岡駅間はノンストップで横浜駅や京急川崎駅、京急蒲田駅には止まらない。
しかしダイヤが過密状態となっている時間帯に運転されるため、前を走る各駅停車に追いついてしまう部分が多い。
そのため徐行運転が多いため、ダイヤに余裕がある時間帯に運転されることが多い快特とほとんど同じの所要時間となっている。