クロスバイクとロードバイクのスピードの違いについて、巡航速度はどれくらいの差が出てくるのか。平坦な道路から坂道ではそれぞれ時速何キロメートルが平均的なのか。
近年は自転車ブームが到来していることもあり、いずれの自転車も多く売れている。スポーツタイプの自転車が特に流行っていて、クロスバイク・ロードバイクを購入する人が年々増えている。
クロスバイクはフラットバーのハンドルになっている。バランスを取るのが非常に簡単で、街乗りにも最適なスポーツサイクルである。
対するロードバイクはドロップハンドルで協議向けの自転車なのは多くの人が知っているだろう。気軽さを完全に放棄してまで高速走行の性能を求めたデザインになっている。
やはりスピード差がある
クロスバイク | ロードバイク | |
巡航速度 | 20~25km/h | 25~30km/h |
特徴 | 低速域が得意 | 高速域が得意 |
平坦な何も障害物のない道路を走る場合、クロスバイクの巡航速度は20~25km/h前後という例が多い。体力がない人であっても、車体重量が軽いこともあって、20km/h以上は出せる。
一方のロードバイクになると、同じ条件の道を走っても巡航速度は25~30km/h程度になる。タイヤの幅やハンドル以外の形がほぼ同じだが、ロードバイクの方が速い。
ドロップハンドルということで、ロードバイクの方はペダルに力を入れやすい構造になっている。向かい風であっても脚力を推進力に変換しやすいロードバイクの方がスピードが出る。
クロスバイクはフラットバーになっているため、加速性能は良いものの巡航速度を維持することにはロードバイクと比べて劣る。ハンドルの違いで速度差が出る。
ギア比も関係ある
クロスバイクとロードバイクのギアの構造は異なる。前者は主に低速域向けの種類になっている一方、後者は高速域向けのギア比になっている。
クロスバイクのギア数はフロントが3枚、リアが8枚程度が主流。ロードバイクはフロントが2枚、リアが10枚が主流。
クロスバイクは前のギアが充実しているのに対して、ロードバイクは後ろギアが充実している。
このため、山道の上り坂ではクロスバイクが有利になる。軽いギアを使えば楽々坂を登れる。ロードバイクは低速域のギアに乏しいため、急坂に差し掛かれば歩いて押していくしかない。
クロスバイクで30km/hキープは無理?
ところで、クロスバイクに乗りながらロードバイク並みの速度を維持することは不可能なのか。どんなに頑張っても高速走行は無理なのか。
体力があって自転車に乗ることに慣れているのであれば、ロードバイク並みに平地で30km/hをキープしながら走ることはできる。
ただし、このような感じの人がロードバイクに乗った場合、クロスバイクで出せる速度よりもさらにスピードが出せるだろう。
ドロップハンドルということで走っている際に受ける空気抵抗が小さくなりやすい。ペダルへ力を加えやすい構造にもなっている。
さらに、クロスバイクよりもロードバイクの方が自転車の重量が小さい。高速域でのギア比も最適化できるため、スピードを出す条件が良いのは圧倒的にロードバイクになる。