JR東日本の通勤型新型車両であるE235系の最高速度に関して、路線と区間のデータを取り上げる。車両の性能上は最大で120km/h出せるものの、実際にここまで出す地域は少ない。
E231系やE233系の後継車という位置づけになっている。山手線に先行して導入され、今後は総武快速線・横須賀線、東海道線・宇都宮線・高崎線(上野東京ライン・湘南新宿ライン)などで導入される見通しとなっている。
路線ごとの最高速度とその区間
路線 | 最高速度 | 区間 |
山手線 | 90km/h | 全線 |
総武快速線 | 120km/h | 錦糸町~千葉 |
横須賀線 | 120km/h | 西大井~大船 |
東海道線 | 120km/h | 大船~小田原 |
宇都宮線 | 110km/h | 赤羽~宇都宮 |
高崎線 | 110km/h | 赤羽~高崎 |
E235系が導入されている、あるいは導入見込みの路線ごとの最高速度とその区間は上の表の通りになる。
車両の性能上出せる最高速度120km/hを出しても良いのは、次の路線に限られる。
宇都宮線や高崎線では110km/hまでしか出せない。上野東京ライン・湘南新宿ラインについては、出せるのは東海道線または横須賀線内の区間と重複する。
ただし、該当する路線でも全区間で出せるわけではない。しかも、理論上は出せるところでも、実際には駅間距離や制限速度がかかるカーブがあるなどして、120km/hまで出せる区間はもっと限られる。
本当に路線の最高速度が出せる区間とは?
各路線において本当に設定されている最高速度まで加速できる区間は、以下の通りになる。
路線名 | 設定される最高速度 | 本当に出せる区間 |
山手線 | 90km/h | 品川~浜松町 |
総武快速線 | 120km/h | 市川~船橋 |
横須賀線 | 120km/h | 西大井~武蔵小杉、新川崎~横浜 |
東海道線 | 120km/h | 大船~茅ヶ崎、大磯~国府津 |
宇都宮線 | 110km/h | 赤羽~浦和、大宮~東大宮、蓮田~白岡、栗橋~宇都宮 |
高崎線 | 110km/h | 赤羽~浦和、行田~倉賀野 |
例えば、山手線は最高速度が90km/hとなっているが、実際に出せるのは品川~浜松町のみになる。
これは、他の区間では制限速度がかかるカーブやポイントがあったり、駅間距離が短いといった背景があるためである。
山手線以外の路線についても同じことがいえる。カーブやポイントの通過でスピードが出せなかったり、駅間距離が短くてそもそも加速できないところが多い。
E235系がいくら新型車両であるとはいえ、加速性能はこれまでのE231系やE233系とほとんど変わらない。