あおなみ線の延伸計画の全容! 実現性も調査

あおなみ線の延伸計画

名古屋臨海高速鉄道あおなみ線の延伸計画を調査してみた。鉄道新線の構想案としては複数があるが、それらを一覧という形にしてまとめてみた。

今の終点の金城ふ頭駅からさらに名鉄常滑線の新舞子駅へ延伸し、中部国際空港まであおなみ線の電車が乗り入れるという案がある。

まだ構想の段階で事業化されていなく、その見通しもまったく立っていないものの、名古屋市などの沿線の自治体ではこれを推進している。


あおなみ線の延伸計画

延伸区間 現実性 概要
金城ふ頭~新舞子 ★★★ 中部国際空港へのアクセス強化のため、あおなみ線を新舞子まで延伸、新舞子から名鉄常滑線に直通という案。
新舞子~中部国際空港 常滑線とは別に線路と建設するという案。事業費の高さから非現実的。
名古屋~市内中心部 地下鉄新線として乗り入れ案。建設コストから非現実的。

あおなみ線は今のところ利用者数は思うように伸びてはいない。レゴランドの開園、ささしまライブ地区の開発などで以前よりは増えたものの、経営状態は依然としてよくはない。

>>あおなみ線の混雑状況とは!? 時間帯と区間ごとに調査!

そんなあおなみ線の救世主になるかもしれないのが、延伸区間の実現である。特に中部空港への直結は1つのゴールになる。

金城ふ頭~新舞子

あおなみ線の中部空港までの延伸計画

あおなみ線の中部空港までの延伸計画
出典:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180922-00008582-cbcv-soci

中部国際空港への鉄道アクセス路線として、あおなみ線を名鉄常滑線との交点になる新舞子駅まで延伸されるという構想がある。

あおなみ線の延伸計画の中では最も現実度が高い。名古屋市としても、インバウンド効果や中部空港の滑走路2本目の建設する計画がある。

さらに名古屋にはリニア中央新幹線も開業する。これによって中京圏へ人が集まることを見越し、空の玄関口であるセントレアへの交通網を拡充することが目的。

実際のところ、中部空港へ行ける鉄道路線を増やすべきという声が少なくない。

名鉄常滑線は神宮前~太田川間で名鉄河和線と線路を共用しているため、輸送力には限りが見えている。

もっと本数を増やすためにはバイパス路線が必要。その役割を果たすのがあおなみ線の延伸部分になる。

建設コストが高くなることが予想されるため、実現化のめどはまったく立っていないものの、あおなみ線の延伸構想の中ではもっとも現実的である。

新舞子~中部国際空港

名鉄常滑線・空港線

一方、あおなみ線で中部国際空港まで単独で乗り入れるという案も存在する。ただ、こちらはさらに事業費が高額になるため実現できる見通しはまったくない。

名鉄常滑線へ乗り入れるという案までが現実的といえる。さらに、名鉄常滑線も太田川~中部国際空港は線路容量に余裕がある。

効率的な鉄道路線の活用を考えると、あおなみ線が延伸できても新舞子~中部国際空港は名鉄常滑線へ乗り入れるという形になるだろう。

名古屋市内乗り入れ案

一方の名古屋駅側においてもあおなみ線の延伸計画がある。こちらは名古屋駅またはささしまライブ駅から名古屋市中心部へ乗り入れるという構想だ。

地下鉄を新設してあおなみ線と相互直通運転を実施。さらには日進市岩崎地区まで地下鉄を建設する構想もある。

特にささしまライブ駅はアクセスしている鉄道路線があおなみ線だけで、名古屋市営地下鉄の路線、JR線は駅がない。

中部国際空港乗り入れ構想ほど注目されていなく、同じく事業費が高額になるためほぼ断念されているが、あおなみ線の延伸構想としては案の1つになっている。

中部国際空港への直通運転の詳細

あおなみ線を金城ふ頭~新舞子の延伸部分を新たに建設して、名鉄常滑線を経由して中部国際空港まで直通運転を行うという構想がある理由は、名鉄常滑線単独の輸送力にある。

区間 増発の余地 概要
名鉄名古屋~金山 × 単なる複線区間。名鉄名古屋駅のホームは上下線それぞれ1つだけ。ダイヤは完全に限界に達する。
金山~神宮前 名古屋本線、複々線区間。多少の増発なら可能。朝夕のラッシュ時の増便は困難。
神宮前~太田川 河和線乗り入れ区間。優等列車・各停ともに本数が多く、増発はやや困難。
太田川~中部国際空港 本数が少ないため、まだまだ増発可能。

神宮前~太田川の区間は常滑線と河和線の2路線が乗り入れている。いずれも金山駅・名鉄名古屋駅へ乗り入れ、特急などの優等列車も多い。

さらに、神宮前~名鉄名古屋は名古屋本線(豊橋方面)の電車も同じ線路を走る。名古屋本線・常滑線・河和線の3路線の電車が複線の線路をシェアする形のため、線路容量はもはや限界に達している。

中部国際空港と名古屋市内を行き来する常滑線の列車の本数を現状で増やすのは完全に不可能。

中部空港へのアクセス鉄道を増便する場合、あおなみ線の新舞子駅までの延伸が有効な対策になるというわけだ。

>>名鉄常滑線の通勤ラッシュの混雑状況を時間帯・区間ごとに調査!

金城ふ頭~新舞子はトンネルまたは高架橋

海底トンネル案

あおなみ線の延伸区間になる金城ふ頭~新舞子は海底トンネルまたは高架橋で建設される構想。今の金城ふ頭駅は高架上にあるため、おそらく高架橋で連絡する可能性が高い。

金城ふ頭駅から南東に線路を延ばして知多半島西部の工業地帯に上陸する形になる。

そこからは工業地帯を通って新舞子駅に接続する形になる。また、中部空港へはあおなみ線軽油でも優等列車(特急・急行・快速など)が運転されるだろう。

そのためには途中駅に待避設備を建設する必要がある。各駅停車を追い抜ける場所が求められるため、それをどの駅に設けるかも焦点になる。

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